ユニオンアリーナ,各トリガーの1試合中発動枚数とその確率


この記事について

にょっす。弱男です。みなさんユニアリ楽しんでますか。
この記事の内容はざっくりまとめるとこんな感じです。

・一試合中に発動するスペシャルトリガーの枚数とその確率を計算したよ
・各トリガー(ドロー、ゲット、アクティブ、レイド)をデッキにn枚入れたとき、1試合中にちょうどk回、あるいはk回以上発動する確率を求めたよ
・求めた各確率について、筆者が気になった確率をいくつかピックアップして所感を述べるよ
・計算過程は下の方に載せとくよ(見ない人もいると思うので)

1試合中にスペシャルトリガーをk枚踏む(踏ませる)確率

これはすなわち、「デッキ50枚の中にSPが4枚入っていると仮定し、無造作に6枚選び、その中にちょうどk枚入っている確率」として計算しました(今後の環境ではどうなるかわかりませんが、おそらくSPを削る人はいないと考えました)。
チェック枚数を「7枚」ではなく「6枚」としているのは、7枚目のトリガーチェックは通常、ファイナルトリガーか否かのチェックであり、それ以外のトリガーは発動有無にかかわらず勝敗が決しているためです。ただし下記のような事項の場合、7枚目のSPトリガーは有効になってしまいますが、今回は例外として考慮しないものとします。

算出した確率は下記の通り

「k枚以上発動する」とは、すなわち、k~4枚発動する確率の合算となります。例えば「1枚以上発動する」だと、上の行の「ちょうど1枚,2枚,3枚,4枚発動する確率」をすべて足し合わせたものになります。基本的には上の行よりも、下の行の確率のほうが使いやすいんじゃないかなと思います。

1枚以上めくれる確率は41%、SP出ること自体は上振れではありますが、無視するには大きすぎる値です。試合に負けたとき、踏んだSPが1枚だけならトリガーのせいにするのはやめましょう(自戒)。
2枚以上めくれる確率は約6.6%、踏んだら結構運が悪いです。
3枚以上は0.38%、1/263くらいです。たとえがジジイすぎて申し訳ないのですが、MOTHER2でスーパースターマンを倒しておうじゃのつるぎをドロップする確率が1/128です。その半分にも満たない確率と考えると、ほぼ起こらないであろうことがわかると思います。自分はユニオンレア真乃が掛かった試合でSP3枚踏んで負けました。
SP4枚踏んだら交通事故です。念のため、無礼を承知で試合後対戦相手にデッキチェックをさせてもらってもいいかもしれません。問題なければあなたの運が終わってるのでお祓いに行きましょう。
おうじゃのつるぎのヤバさはこちら


任意トリガーをデッキにn枚入れたとき、それがk枚あるいはk枚以上(k=1,2,…,6)発動する確率

「デッキ50枚の中にXトリガー(X =ドロー、ゲット、アクティブ、レイド、カラー)をn枚入れる。その中から無造作に6枚選び、その中にちょうどk枚(あるいはk枚以上)Xトリガーが含まれる確率」として算出しました。

Xトリガーがちょうどk枚発動する確率(および期待値)

あんまり行数増えると見づらいかなぁと思ったので、実用的と思われるn=1~25の結果のみ表示するようにしてみます。26以上は割と趣味の範囲になる?と思うので、有料記事のほうに載せておきます。

Xトリガーがk枚以上発動する確率

たぶん上の「ちょうどk枚」の表よりも、こちらのが実用的かなと思います。上と同様、26枚以上投入の場合は有料部分のほうに載せときます。

この表の使い方としてまず、「自分がいま握っているデッキのトリガー特徴を知る」ことに使うのがよいのかなと思います。
たとえばドロートリガーを8枚積んでいるならば、上表のn=8のところを参照して、一試合中に何枚くらいドロートリガーの発動が見込まれるのか、また発動しない試合はどれくらいの確率で訪れるのか、数字として把握しておくだけでライフの受け方の質が上がりそうな気がします。
アクティブ、レイド、color、ゲットについても同様に把握しておくと良さそうです。

あるいは、デッキを組む段階で、発動させたい枚数から逆算して構築プランを練るのも面白いかもしれません。
たとえば「一試合中2回はアクティブトリガー発動しないとヤダ!!」って人は、上表のk=2の列を参照してみてください。2回以上発動率を見比べて、納得のいく確率のところのnを見て投入枚数を決めましょう。

上表で気になった確率

上の表を読み、気になったところをいくつかピックアップして見ていきます。

n=12:青宿儺がトリガーで相手の盤面に触れる確率

青宿儺は最大で青COLOR4枚、SP4枚、レイド虎杖4枚の計12枚、発動すれば相手の盤面を除去できるトリガーが入ってます。
上表のn=12のところを読み取ると、1枚以上発動確率は82.6%、通常どれかは発動するものと考えておいて良いでしょう。
2枚以上発動率は44.7%、これが本当に恐ろしいです。半分弱くらいの確率でトリガーで2面除去してきます。宿儺恐るべし。

n=16:アクティブ16枚は本当に安全か

「アクティブトリガーを多く積んであるデッキ」というと、大体このくらいのラインになるのかなと思います。全盛期の赤学園も16枚くらいアクティブが積まれていたような気がします。(今もそうかもしれない)
そしてこのくらいのアクティブ枚数のデッキを使ってみると、なんとなく「2回くらいはアクティブが発動してくれる」という気持ちになってしまいがちです(僕だけかも)。期待値は1.92なので、これは感覚としては間違いではありません。
しかし、過信するには中途半端な確率のような気がします。上表のn=16の行を見てみると、
1枚以上アクティブ発動率 91.5%
2枚以上アクティブ発動率 63.5%
3枚以上アクティブ発動率 28.5%
となります。
運が悪くなければ1回は発動してくれそうです。しかし、2回以上は割と機嫌次第です。「2枚目(3枚目)が来てくれる!」と過信してしまうのは少し危ないのかもしれない、と思いました。

ファイナルトリガーの有効発動確率

下記の表の通り。当たり前ですが、発動確率は
(投入ファイナル枚数)÷50 です。

ただし上の表は、「結果的にファイナルが生じていた確率」です。当然ですが試合をしている当人達にとっては、その時々の公開情報によって確率は変動します。いま殴ろうとしている目の前のライフがファイナルトリガーである確率は、
(未公開ファイナルの枚数)÷(未公開領域枚数)
で計算することができます。

たとえば、相手の残りライフが1で、残り相手のデッキが10枚、相手手札4枚とします。このとき、相手の場外に落ちているファイナルトリガーが1枚の時、最大で残り3枚が未公開領域に入っていることになり、最後のライフがファイナルである確率が通常よりも高いことがわかると思います。その確率は
3÷(1+10+4) = 20%
となります。勿論この考えはスペシャルトリガーの場合でも使えます。

ユニオンアリーナではルール上、相手の場外・リムーブエリアのカード内訳、手札枚数、デッキ枚数について、公開情報として相手に尋ねることが許されています。毎ターン残りデッキ枚数を数えさせると流石に遅延を疑われてしまうかもしれませんが、詰めの盤面では積極的に残りデッキ枚数・落ちているファイナル・SP枚数を聞いてプランを練ってもよいと思います。特に墓地利用の多いオバホ・一護、手札入替やドロー手段の多い宿儺対面なんかは他のデッキよりも山の減るスピードが速いと思うので、この考えが有効になる場面は多いと思います。

終わりに

この計算結果が少しでも誰かのデッキ構築の参考になったり、アタック時の意識に良い影響をもたらすことができたのであれば幸いでございます。
ただしあんまり確率に拘りすぎるのも良くない気がします(こんなノート上げておいてこんなこと言うのもどうかと思いますが)。無理にアクティブ・ドローを詰め込んでデッキ本来のパワーを落としてしまっては本末転倒なので。ちゃんと本来の動きを保ちつつ、無理のない範囲で調整し、自分の納得できる確率に無事着地できるといいですね。

ここからはおまけとして、計算に用いたスクリプトを載せておきます。また有料記事には、上表で省略した「任意トリガーをデッキに26~50枚投入した時の発動枚数とその確率」の一覧を載せておきます。アクティブトリガーを30枚以上積もうとしているアクティブ依存者は表を眺めてニチャれるかもです。
その他、参考になった方や、銭投げの得意なトルネコは、有料記事購入頂けると記事投稿のモチベーション向上に繋がります。noteで頂いたお金でブースター1BOX購入するのが夢です。

おまけ:計算式

Xトリガー発動率は下記スクリプトで計算しました。GNU octaveという数値解析ソフトを用いました。MATLABで使用するものと同じ、.mファイルとして記述しています。
今回の計算方法は前回ほど複雑ではないので、導出過程は省略します。何か不可解な箇所があった方はDMやリプライ飛ばして頂ければ、応えられる範囲でお答えします。式に誤りを見つけた方は大至急連絡頂けると幸いです。その際は全力でお礼を述べます。

clear
clc

Pjust = zeros(50,7); %ちょうどk枚発動する確率、7列目は期待値
Ptrig = zeros(50,8); %k枚以上発動する確率、7列目はk=0,8列目は検算

for n = 1:50
  for k = 1:6
    if (n < k || n+6-k > 50)
      Pjust(n,k) = 0;
    else
      Pjust(n,k) = nchoosek(n,k) * nchoosek(50-n,6-k) / nchoosek(50,6);

      for i = 1:k
        Ptrig(n,i) = Ptrig(n,i) + Pjust(n,k);
      end
    end
    Pjust(n,7) = Pjust(n,7) + k * Pjust(n,k); %期待値
  end
  if(n < 50-6)
    Ptrig(n,7) = nchoosek(n,0) * nchoosek(50-n,6) / nchoosek(50,6); %0枚率
  else
    Ptrig(n,7) = 0;
  end
  Ptrig(n,8) = Ptrig(n,1) + Ptrig(n,7); %検算、1を返していれば大丈夫そう
end


(有料)任意トリガーをデッキに26~50枚投入した時の発動枚数とその確率

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