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わたしたちが生きたい世界は、わたしたちがつくる

こんにちは。おちづです。2児の子育てをしている社会人です。
土曜日は研修講義の感想です。


今週の講義は「NO YOUTH NO JAPAN」代表理事の能條桃子さん。

政治をもっと若者にとって身近な存在にしたい、そして若者も政治に参加することで日本を変えていきたいという想いを持って活動されている方でした。変えることが大変なほど大きなものに、けれどもとても軽やかに立ち向かわれている方という印象です。

能條さんが問題意識を持ち始めたきっかけは、高校での同級生との会話。進学校に通う能條さんの周りには片親世帯はおらず、親も高学歴な子供ばかりでした。自分がこの学校に入れたのは努力できる環境が整っていたから、つまり運が良かったんだ、と言うことを感じたそうです。

大学に入り、選挙事務所のお手伝いをされた時に、また衝撃的な出来事と出逢います。初日には「若者のために」と言っていた候補者の方が、選挙が進み自身の当確も怪しくなってきた時に「高齢者のために」と言葉を変え選挙活動をしているのを見た能條さん。言っていることが違う!と驚きましたが、そのことを周りに伝えても「若者は投票率が低いから」という反応をされ、もっと若者が選挙に参加しないとダメだ、と実感。どうするべきかを学ぶため、若者の投票率が高いデンマークに留学されます。

デンマークに行ってみると、選挙がお祭りのようにとてもオープンで、老若男女問わず集っていることに衝撃を受けられます。

帰国後、能條さんはTinderとパートナーシップを組むなど、若者が多く利用するアプリに投票への呼びかけを掲載しながら(デザインも超スタイリッシュ!)選挙をもっと身近にしよう、という取り組みを続けてらっしゃいます。

その他にも、立候補の年齢を引き下げる活動や、政治家候補の女性支援もされていらっしゃいます。18歳以上ならば立候補できる国が多いのに、日本は25歳ないし30歳以上と出馬可能年齢が高く政治の多様性を妨げているという現状があるという話を伺って、私自身も「年齢が高い方が正しい判断ができる」というバイアスに支配されていたのかも、という目から鱗の気づきがありました。


能條桃子さんの講義の中で印象的だったのは、ジェンダーについての話です。
ジェンダーの話というとどうしても「男 v.s. 女」という構造になりがちだけれど、わたし達が戦うのは男性ではなく「性差別」や「家父長制」という言葉。そして男性自身も、男性中心社会の被害者であるという観点。
「なぜ、男性も被害者だと思うのか?」という受講生からの質問に対して「自分は父親とほとんど食卓を一緒に囲んでこなかったが、他の家庭に行ったら父親も一緒に食事をしていて驚いた。こどもに関わりたいと思う男性でも、仕事を優先しろという圧力でそれが叶わなかった人も多い」という体験について話をされていて、受講生から共感の声も多かったです。

そしてもう一点印象的だったのが、「特権を活用する、利用する」という言葉。能條さんの高校時代の経験にも紐づいているのだと感じますが、わたしたちは知らないうちに「権力に近い」ステータスを手に入れていることがあります。例えば、日本人である、移民ではない、異性愛者である、など…。
ただその特権を享受するだけでなく、活用しよう、利用しようという言葉は、わたしの胸に響くものでした。

わたしが文字でまとめただけだとどうしても伝わらないと思うのですが、能條さんはとても大きなことにチャレンジされているのに、自然体かつ朗らかで、楽しそうにお話をされており、そのことが印象的でした。「やりきる」ということはとてつもなく強い意志が必要ですが、純粋に活動を楽しみ、世界を変えていくことに喜びを感じる人間力こそが、周りに人を惹きつける能條さんの魅力なのだと実感しました。


能條さんが活動されている「NO YOUTH NO JAPAN」ですが、noteもあります!皆様ぜひフォローいただいて、記事を読んでみていただければと思います。

また、NPOの活動を支援する寄付サイトについてもご案内いただいたのですが、あいにくとサービス名を失念してしまい…確認次第追記いたしますので、お待ちください!

能條さん、素敵な講義を本当にありがとうございました。軽やかでありながら真っ直ぐな信念、わたしもかくありたいと感じました。


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