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パズル67(2次小説:類つく)

〜つくし〜

午後3時過ぎ 道明寺邸に2台のリムジンが停まった
1台目には美作社長夫妻とあきら夫妻に陸君。
社長までわざわざ来て下さったのかとビックリ…
2台目のドアが開き、オドオドした様子でパパ達も降りて来た。

ドアを開ける時間を少しずらしてくれる道明寺邸の執事さんはさすがだね。
類は美作社長にまず挨拶をしてからパパ達に駆け寄った

「パパさん、ママさん、進、遠くまでありがとうございます。」

パパ「類君…本当に類君なんだね…」
ママ「類君…生きていてくれてありがとう」

もう2人とも号泣してるから私の涙腺も崩壊しちゃう。
桜子がそっとそばに来て
桜子「私達は先に部屋で休ませていただいています。」
小声でそう言ってメイドさんに案内されて中に入っていった

執事「お部屋にご案内いたしますので、ごゆっくりお話し下さい。
後ほど楓様がご挨拶に伺うと申しておりました」

案内された部屋のソファーにみんなで座るとパパが泣きながら話し始めた
パパ「類君、つくし…本当にごめんよ。類君の事はニュースで行方不明って
言っていたけど、結婚報道もあったし…まさかつくしと付き合っているとは
考えもしなかったんだ…」
ママ「私達はつくしの行方もわからなくて、生きてると信じてはいたけど
ずっと不安だったの。去年道明寺さんから連絡をもらって本当に驚いたし
嬉しかったわ。話も聞いて信じられなかったけれど…類君にもう一度会えて
本当に嬉しいわ」

「パパさん、ママさん黙って付き合っていてごめんなさい。彼女に辛い思いを
させてしまってごめなさい…」
つくし「あの頃…パパやママに話さなかったのは未来に自信がなかったからなの
類はちゃんと挨拶したいと言ってくれていたんだよ」
ママ「わかってる。つくしは私達がまた玉の輿って喜ぶんじゃないかって不安
だったんでしょう?あなた達が謝る事なんてないわ」

亜里沙「あの…初めてお目にかかります、類の母の花沢亜里沙です。
この2人を苦しめた原因は全て私達夫婦です。本当なら親なんて名乗るのも
恥ずかしいのですが…つくしさんのおかげで類が見つかりました。
お父様、お母様にお詫びとお礼が言いたくて一緒について参りました」

お母様が立ち上がって深々と頭を下げるとママがすぐに立ち上がって
ママ「親として間違いを起こしたのは私達も一緒です。頭を上げて下さい
子供を失ったと思って過ごした年月の辛さもよくわかります。
もう前を向きませんか?この2人はこんなに幸せそうなんですもの…
類君、つくしそれで良いわよね?」

類は私の肩を抱いて「うんうん」と頷く。その目からは涙が溢れていた
私も類の肩に寄り添い頷いた。みんなで泣いてしまっていたら楓さんが
入って来て…
「あらあら大変…でも皆さん、幸せそうな顔していますわ」

お茶をいただいて少し落ち着いた所で
「パパさん、ママさん 僕とつくしの結婚を許してもらえますか?
これからは2人絶対に離れず幸せになります」

またみんな涙が出てしまったけれど、婚姻届にパパが名前を書いてくれ…
「もう1人は楓さんにお願い出来ますか?」
「え?私?」
つくし「はい。お願いします」

署名が終わり婚姻届は直ぐに日本大使館に届け無事承認された。

その日の夕食には道明寺も戻って来て総勢15人で賑やかだった
普通なら陸君や翼は席には着けないけれど
「家族の食事みたいな物ですから子供達も一緒に食べましょう」
と言ってくれたみたいで美作のおじさまは驚いたと笑っていた
陸君は係のメイドさんと30分ほどで部屋に戻ったけれど
翼はテーブルマナーもとても上手になっていて流石だなぁと思う
うちの家族は緊張していたけど
「おとーと、相変わらず美味そうに食べるとこはね〜ちゃんとそっくりだな
牧野家と一緒だとなんでも美味そうにみえる」
「進は俺の弟だからね!」
なんて会話でリラックス出来たみたい

食事が終わり牧野家は部屋に下がり、翼もお風呂の時間
「つくし、今日は眠るまで一緒にいてくれる?」
つくし「えぇ、ルーニーの新しい絵本を読んであげるからお風呂と歯磨きを
済ませてね」
類の顔をチラッとみたけど笑顔だったから安心

部屋を移してそれぞれ好きなお酒を飲みながら会見の話しが始まる
「明後日の夜8時から本社の大会議室で会見でいいかしら?」
美作「はい。その時間なら日本でもリアルタイムで見れます」
あきら「NYも日本の次の日の一面はルーニー一色でしょうね」
ケビン「ヨーロッパも大騒ぎになると思いますよ。」
「島の安全は確保出来ているんだろうな?」
ケビン「それは大丈夫です。女王様の命令も降りていますし…あの周りの
島はアップスター社とルーニーが購入済みですから勝手に入る事は出来ません」
つくし「え?島を買ったの?」
あまりのスケールに聞き間違いかと思ったけど
ケビン「ハハハ 驚くよね。本島は今まで通りだけど近くの無人島は全部買ったよ。女王様が格安で売ってくれたんだ。名前もルーニー諸島って変わるよ」
桜子「ケビンは狡いですわ!女王様を味方につけるなんて!私達は日本で活動
していただきたかったのに〜」
「それを言うなら、私もつくしさんにはNYに来て欲しかったわ」
「俺はあの島の自然の中にいるとストーリーが浮かんで来るんだ。
つくしさえよければあの島でずっと暮らしたいと思ってる」
つくし「私は類と一緒ならどこでも平気よ。でもあの島は温暖だしみんな優しいから大好きよ。」
桜子「先輩が良いなら仕方ありませんけど…ちょこちょこ帰国して下さいね。」
つくし「うん、明日を考えるとドキドキするよね〜自分が出るわけじゃないのにね…ふふ」
「明日、最初は壇上に私と司、美作社長にあきら君、ケビンの5人で座ります
ルーニーの作品の日本とアメリカの独占契約の話をまず発表します。
その後、ケビンからアップスター社の紹介をしてもらってルーニーの登場よ」
「俺様より目立たさせてやるぜ」
「俺は目立ちたくないんだけど…」

その後の話は翼からの連絡が来たから聞いてないけど…きっと大勢の記者さんが
来るんだろうなぁ…ドキドキだね




花より男子の類ファン、原作の切ない類を幸せにしたくて類スキ向けにお話を書き始めました。老化防止の為に妄想を巡らせるおばちゃんです。拙い文章ですが応援していただけると励みになります。よろしくお願いします