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#1073 新しい仲間を迎えるときに欠かせない2つのこと

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、チームワーキングで仕事をもっとおもしろく、キャリアもっと持続可能に、オンラインスクールスクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

今日もチャンネルの質問ボックスにいただいたご質問を取り上げてお届けしたいと思います。
いろんな形で質問ボックスを活用いただいてまして、皆さん、ありがとうございます。
ここに質問のお題があること、放送できるテーマがあるな、質問をくださる方と一緒に放送を作っているなという気がして、私はめちゃくちゃありがたいなと思っています。
おかげでいろんなご質問をいただけておりますので、今週はどしどし質問にお答えする形で放送をお届けしていこうと思います。

新しくチームに加わるメンバーが満足する環境をつくりたい

今日の質問は、きょうさんからいただきました。
きょうさん、ありがとうございます。聴いていますか?

【いつも移動中に拝聴しています。
女子大に通う3回生のきょうと申します。
一つ、マネジメントについて相談させてください。
ずばり、自走し続ける組織を作るポイントをお伺いしたいです。
現在、リーダーとして所属大学から女性リーダーを輩出していくことを目指す学生コミュニティの立ち上げを行っています。
このコミュニティは、仲間と立ち上げた前進団体がもとで、そこでは3名でジェンダー平等の実現に向けたイベント企画運営を行ってきました。
ありがたいことに、来年度の活動に向け新メンバーを募集したところ、25名程度の学生が応募してくれたのですが、正直、「モチベーションが高く、なにより楽しく」新メンバーに活動してもらえる環境を作れる自信がありません
前進団体では、全員発揮型リーダーシップを目指し、主体性を大切に活動してきました。
このカルチャーを大切にしつつ、新メンバーには振り返って「この団体に入ってよかった」と心から思ってもらえるような組織を目指したいのですが、学生でお金という報酬もないことから、モチベーションには差があり、そこをどうマネジメントしていけるかが重要だと考えています。
ぜひご意見をいただけますとうれしいです。
いつもキャリアや生き方に関する学びをいただき、本当にありがとうございます。
これからも聴いていきます。】

きょうさん、ご質問ありがとうございます。
なんと大学生でいらっしゃるということで、そういう方もこのチャンネルを聴いてくれているんだなと、めちゃくちゃうれしい気持ちになりました。
いただいたお題を一緒に考えてみたいと思いますので、よろしくお願いします。

まず質問の概要ですけれども、こんな感じですかね。
女性リーダーの輩出、そしてジェンダー平等をテーマにした学生団体を主催していて、春から25名の新しい仲間を迎える。モチベーションが高く、楽しくメンバーに活動してほしいと思うけれども、そうした環境を作れる自信が今はない。自分たちのカルチャーを大事にしつつ、この団体に入ってよかったと心から思ってもらえるような組織を目指したいので、アドバイスがほしい。
こんな感じのお題です。
また小田木所感ではありますけれども、何か一つでも役に立つことがあるといいなということで話をしていこうかなと思います。

チームの立ち上げ期のポイント

きょうさんが今、向き合っているこのテーマですけれども、まさにチーム作りですよね。
私は常々に思うんですけれども、チームを作るという観点に関しては、職場も学校もボランティアも地域も、結構基本は同じ部分があるんじゃないかなと思います。
なので私が考えるチーム作りのポイント、特にチームの立ち上げ期のポイントというところを、小田木所感でございますが、お伝えしたいなと思います。

私的には大事なことが、厳選すると、二つがあるなと思っています。
何かというと、一つはビジョンをくっきりはっきり具体化させる
これが一つと、もう一つがメンバーとの合意形成
この二つが、チームの特に形成期にめっちゃ重要だなと思っています。

ビジョンをくっきりはっきり具体化させる

一個ずつを見ていくと、ビジョンをくっきりはっきり具体化させるというところですけど、ビジョン、この活動を通じて実現したいことですね。
質問の中で、全員発揮型リーダーシップを大事にしているとか、主体性を重んじているみたいなキーワードが出てきましたけれども、これはどっちかというと、ビジョンではなくてカルチャーですよね。
大事にしたい行動指針とか価値観。
ご質問を読みながら、きょうさんが活動において前進の団体から大事にしてきているカルチャーをすごく重んじたいし、生かしていきたいと思っているんだなということはめっちゃ伝わりました。
ビジョンは、この活動を通じて実現したいこと。
ここまでに女性リーダーの育成とか、ジェンダー平等が出てきているじゃないですか。これがビジョンなんじゃないの?って思うかもしれないんですけど、これだとちょっと大き過ぎちゃって、さらにふんわりしていると私は思います。さらにジェンダー平等みたいなところは、超ビッグワードじゃないですか。なので言い方を変えると、どこにでもあるキーワードになっちゃうんですよね。
そういう観点でいくと、きょうさんたちの団体だからこそできること、もしくはきょうさんたちがジェンダー平等の実現につながることで、自分たちが活動していきたいこと、その活動によって実現したいことがもっと具体的にあると思いますので、それをくっきりはっきりさせるというところが、大事なことの一つ目になるかなと思います。
例えば、ジェンダー平等をどう読み解いて、誰に対してどんな機会を提供して、何を実現することを目指すのか?こんな感じですね。
具体のテーマに入っていっちゃうと、それだけで放送が終わってしまいますので、これは想像ですけれども、女子学生のリーダーシップ開発のために、体験や経験を通じて、それが実践できる場を作ることが、ジェンダー平等の実現につながると思っているのか、それとも学生の政治参画なのか、それともジェンダーに関するグローバルトピックスの啓発と、その発信を通じた学生の体験機会の提供なのか。
要は、どんな活動と成果で、ジェンダー平等の実現に貢献するのかとか、女性リーダーの育成につなげていくのか、これを描くのがビジョンになるかなと思います。

チームに入る人とちゃんと同意を作っていく

ビジョンをくっきりはっきりさせて、それでどうするかというのが、大事なことの二つ目のメンバーとの同意ですよね。
こっちの観点でいくと、新しいメンバーは特に、それぞれいろんな期待を持っていると思うんですよね。これは良い悪いじゃなくして。
言い換えると、考えていることがバラバラだったり、ここで何ができるのか、具体的なイメージがないというケースも、結構あるんじゃないかなと思います。
例えば、人によっては、ここでの活動が就活に有利になるといいなと思っているかもしれないですし、本当に心から許し合える友達がほしいという期待を持っている人もいるかもしれないし、ここで活動することで人見知りをなんとかしたいとか、ジェンダー平等ってなんかかっこいい、私もそういうシーンに関わりたいという人もいるかもしれない。
要は、考えていることが一人一人が違うという状態だと思います。

違うという状態を、違いや個性を生かしながら、ぐっと一つのチームにまとめるのがビジョンですよね。
ビジョンはあるだけだと全然機能しなくて、ビジョンと、ビジョンにもとづいて何をするかということを、チームに入る人とちゃんと同意を作っていくというのがめちゃくちゃ大事だと思います。
例えば、私たちは〇〇を目指して活動する団体だよ。OK?
YES or NO。
具体的にはこんな活動をするよ。
メンバーにはこういう期待をするよ。
大事にしているのは、こういう考え方だよ。
参加によって、〇〇や××の経験や成長が提供できると考えているよ。
だから、あなたにはこういう参加の仕方を期待しているし、こういうコミットメントをここでは一緒にしてほしい。
この同意を作るというのが、二つ目のメンバーとの同意です。

これは、きょうさんたちがどうするかじゃないんですね。
メンバーが同意をして入るのか、それとも同意がなく入るかで、提供する体験が同じであっても、それに対する満足度や納得度が全然変わってきてしまうと思います。
なので、きょうさんがメンバーに「本当にここに入ってよかった」と思ってもらうためには、ビジョンを明確にして、そのビジョンにもとづいて、何を提供したり、何を約束してほしいのかというところに、ちゃんと同意を作っておく。
これがめちゃくちゃ大事だと思います。

活動を通じて実現したいことが見えなくならないために

同意を作らないで、もしくはビジョンを明確にしないで活動を始めた場合にどうなるかというと、起こりがちなのは、メンバーの反応や顔色を伺い過ぎて、本来、やりたいこと、もしくは本来実現したかったことができなくなってしまう可能性というのが、めちゃくちゃあるんですよね。
これは本当にあるあるだと思います。
本当に大事なこと、チームとして活動を通じて実現したいことが見えなくなっちゃって、迷走してしまう。本当にあるんですよ。
なので、ぜひまずビジョンをくっきりはっきりさせて、自分たちがやりたいことを明確にした上で、それをメンバーと同意を作っていく。
こんなプロセスを、ぜひ新しいメンバーを加えた立ち上げ期にやっておくことをおすすめしたいなと思います。

きょうさん、ご質問ありがとうございます。
ジェンダー平等ももちろん大事なんですけど、ここでのチーム作りの試行錯誤や、うまくいったことも、うまくいかなかったことも含めて、必ずみんなの糧になると思いますので、心から応援しています。
これからもよかったらこのチャンネルを聴き続けてみてください。

それでは、最後までお聴きいただきありがとうございます。

今日も一日良い日にしましょう。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクールスクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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