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#710 「自分で頑張る」という勝ちパターンを手放したら仕事の景色が激変した話

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、すてきな仲間がいる、働く私のサードプレイスオンラインスクール育休スクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

今日からまた一週間がスタートしました。
今週は、ほっしーが考えてくれたオープニングコールで放送をお届けしたいと思います。
ほっしー、ありがとうございます。
働く私のサードプレイス」という表現がいいですよね。
職場でも家庭でもない、越境してつながれる「第三の場所」、私自身もすごく大事だなと思っています。

#あの時キャリアは動いた

今日の放送は、毎週恒例になりつつある”今週のVoicyさんのハッシュタグ企画”に乗せて、お届けしようと思います。
今週のハッシュタグは、『 #あの時キャリアは動いた 』です。
キャリアが動いた瞬間や、その時、どう考えたかについて話してみよう、こんな趣旨だそうです。
毎週、ハッシュタグをどうやって考えているんだろうと思いつつ、今日はこれを使って放送させていただこうなと思います。

私にとってキャリアが動いたといえる転機は出産

まず、私にとってキャリアが動いたといえる転機はいつだったかというと、第一子出産ですね。
今回は、個人の価値観の話や感傷的な話ではないので、そっち系かと思って放送を止めないでぜひ聴いていただきたいと思うのですが。
私は30歳で第一子を出産しまして、その時は、今、所属しているNOKIOOという会社とは違う、一個前の会社だったんですよね。
法人営業の仕事をしながら、初めての出産、初めての育休、そして初めて戻ってきて両立しながら仕事をするステージに入ったのですが、その時に「想像以上にこれは大変だね」と正直、思いました。
ただその時は、「両立って大変なんだな」とか、「育児は簡単じゃないしな」「それにしてもなかなか大変だな」そう思ってたんですよ。
「何、これ?大変」と思っているのは、「両立って大変じゃん、育児ってやっぱり大変じゃん、だから今、大変なんだな」と思っていたのですが、でも一方で、今、振り返ってみると、そうじゃなかったなと思うんですよね。
なぜかというと、まずそもそも仕事をしている時間は子どもがいないじゃないですか。
例えば、子どもをみながら仕事しなきゃいけないとか、子どもを背負って仕事に行かなきゃいけないというと、それは本当に育児って大変ですねという話だと思うのですが、ただ冷静に考えると、仕事している時間は子どもがいないんですよね。
もちろん、夜に十分に寝られない期間もあるし、急なお迎えが必要なタイミングもあるのですが、それでも「今週一週間は特に呼び出しがなく仕事できたな」という時も、一方であるわけじゃないですか。
そうすると、両立・育児が大変だからだけで仕事で抱えた大変さは、全部は説明がつかないんじゃないかなと思いました。
その渦中にいる時は、「両立って大変だわ、育児が大変だから苦労してるんだな」と思ったのですが、でも冷静に考えるとちょっと違ったな。

仕事が大変だと感じる根底にあったもの

出産後に仕事が大変だと感じる根底に何があったか冷静に考えると、出産前の私の仕事のやり方は、一言で言うと、気合い・根性・長時間労働、仕事はまず自分で抱えて、最後までやり切ってなんぼ、終わらなければ残業でした。
結構残業もしていたので、自分の力で残業をしてでもやりきるのが、それまでの私の基本的な仕事スタイルだったんだなと思います。
いわゆる勝ちパターンですよね。
それが出産後に何が起きるかというと、そもそも物理的に仕事に投じられる時間が減る。
例えば、短時間勤務になると、それはもう劇的に減るでしょうし、フルタイムで仕事を続けたとしても、残業し放題という時間の導入の仕方はできないと思うんですよ。
となると、これまでと同じような成果を上げたい、手ごたえを得たいというと、圧倒的に時間が足りないし、今、使える時間の中でなんとかしようと思うと、手ごたえが足りなかったり、今までのようにちゃんと成果を出しているという充足感が持ってない、こういう構造だったんだなと思います。
イメージすると、これまでの武器を封じられたとか、今まではそれでいけていた勝ちパターンが全く通用しなくなった、こういう構図が、一見すると、「両立は大変だからね」とか、「育児って簡単じゃないじゃん、だからだよね」と思っていたモヤモヤというか閉塞感というか、「なんかすごい大変だ」という感情の、実は根底にあったんだなと思います。

時間をかけて成果を上げる仕事のやり方の限界を感じるタイミング

なので、『あの時キャリアが動いた』その転機は出産だとはどういうことかというと、私にとって出産後の仕事の問題は、今までの気合い・根性・長時間労働という勝ちパターンが通用しなくなったということだったんだなと、振り返ると思います。
これは、私の場合は出産だったのですが、仕事をしていくと、時間をかけて成果を上げる仕事のやり方の限界を感じるタイミングが、結構誰しもあるんじゃないかなと思うんですよね。
それが、出産を迎えるビジネスパーソンにとっては、痛切にそれを感じるタイミングが出産だというケースが、割りと多いということなのかなと思います。
例えば、プレイヤーとしてバリバリ頑張ってきた人が、基本的には自分で頑張って、自分の時間で成果を上げるやり方だったとすると、じゃあ、今よりも成果を倍にするために、働く時間を倍にできるかというと、今が上限でこれ以上は難しい、天井というか壁を感じることがあると思うんですよね。
その時に、「ここが仕事の天井か、これ以上は頑張れないし、このぐらいか」と思うのか、それとも、かなり勇気もいるし、移行に時間がかかったりもするのですが、思い切ってこれまでの勝ちパターンを手放して、新しい勝パターンを手に入れようとするか、そういう転機や決断が必要なタイミングが、私は誰しもくるんじゃないかなと思います。

ちなみに、気合い・根性・長時間労働じゃない成果の上げ方とは何かというと、この両立サプリというチャンネルで「両立」とは名ばかりで、チームワーキングや仕事術についていろんな発信をしているのは、この一つ一つが気合い・根性・長時間労働、もしくは、一人で抱えて頑張るじゃない仕事のやり方やチームとの連携の仕方、もっと言うと、チームで連携して一人であげる以上の成果を上げるとは、どんな考え方とか、仕事のやり方とか、連携の仕方があるのかな、割りとそこにフォーカスされているのは、実はそういうことなんですね。
なので、放送の見方を変えると、さも私がずっとそうしているかのように聴こえるかもしれないですが、全然そんなことはなくて、今、そうしてるだけで、極端な話をすれば、以前は、放送で話していることとは真反対の仕事のやり方をしていたという背景もあるんですね。

いくつになっても、変えようと思えば、仕事のやり方はいくらでも変えていける

もう一つ思うのは、仕事のやり方は、結局知っているか知らないかだけ、そっちにいきたいかどうかだけだと思いますので、いくつになっても、変えようと思えば、仕事のやり方はいくらでも変えていけるんだな、そんな手ごたえも持つに至った一番最初の起点は出産だったなと思います。

この辺の仕事術の話は、そんな背景を踏まえて、『仕事は自分ひとりでやらない』という、ビジネススキルとしてのヘルプシーキングの書籍を書いていますので、良かったら手に取ってみてください。

勝ちパターンを手放したら仕事の景色が激変した

そんなこんなで、仕事のやり方を出産を転機に変えることになりましたが、それによって仕事の景色はどう変わったかですが、ストレートに言うと、すごく楽しくなりましたね。
楽しさの質が変わったなと思います。
今までの私の中での仕事の楽しさは、今、振り返ってみてですが、結局やり遂げたという達成感だったと思うんですよね。
自分でやった、自分で達成感が得られた。
でも今は、チームで成果を出すとか、仲間と尊重し合って、連携し合って物事を前に進める楽しさが加わって、本当の意味での仕事の楽しさが分かったと言えるんじゃないかな。そんなふうに感じるようになりました。

もう一つ、変わった景色は、キャリアの選択肢が広がったなと思います。
ビフォーでいくと、結構目一杯まで一人でやりきるというやり方で頑張ってたんですよね。
なので、これ以上頑張ろうと思うと、今よりも仕事の時間の投入時間を増やさないといけないという、その当時の私はそんな閉塞感というか天井も感じてたんじゃないかなと思いますが、仕事のやり方を変えたことで、時間を増やさなくてもチャレンジできるんだな、だからその後にNOKIOOという今の会社に移って、役員をやるに至っているんだと思いますし、マネージャーという役割も、引き受けができていると思います。
とにかく景色が劇的に変わって、誰よりも驚いているのが私。

“転機“かどうかは、その時は分からない

「忙しい皆さんに10分で役立つ放送を」というコンセプトなのですが、はみ出しちゃった、ごめんなさい。
最後に、「転機」について放送をきっかけに振り返って思ったのですが、「転機」って、その瞬間に何かが劇的に変わるわけじゃないパターンもあるんだなと思います。
もちろん、そういうケースもあると思いますが、私の場合はイメージすると、まっすぐに飛んでいった飛行機が、ゆっくりゆっくり大きく旋回していくイメージだったなと思います。
振り返ると、旋回を始める起点になったタイミングがあって、それが今回のケースだと出産だったな。
さらに言うと、その起点に自分自身が立っていた当時は、それが転機かどうかさえも分からない
ただ、そこを起点にして、ゆっくり大きく動いていく。
だから、振り返ってみないと、どこが転機だったか分からないということが結構ないですか。
なので、その時は転機と思えないような、「うわー」「あちゃー」みたいなことがいろいろあると思うのですが、それでも「良い転機だった」と言えるようには、そこでいったん前向きにもがいてみる価値があるかなと感じました。

関連放送紹介

今日の放送の中で、具体的にどう仕事を変えたかについての話は一切ないと思われるかもしれませんが、ごめんなさい。
そちらに関心のある方は、このチャプターに『#482 「時間がない」は大変革のチャンス』という関連放送のリンクを貼っておきますので、こちらを聴いていただくか、もしくは、両立サプリの放送一覧の中で、関心のあるテーマを選んで聴いていただけると嬉しいです。

最後までお聴きいただき、ありがとうございます。

それでは、今日も一日良い日にしましょう。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール育休スクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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