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#992 「事実に目を向ける」がほんと奥深い(最近読んだ本放送)

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、チームワーキングで仕事をもっとおもしろく、キャリアもっと持続可能に、オンラインスクールスクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

だんだんと朝が寒くなってきています。
完全に朝型の私なんですけど、それでも寒くなってくると起きたくないなという気持ちとの戦いを乗り越えて、明け方のこの収録をさせていただいているという、そんな中での放送です。
いつもお聴きいただきありがとうございます。

最近、読んだ本『マネージメントの正念場』

今日の放送は、「最近、読んだ本」放送を久しぶりにお届けしたいと思います。
本の中身にもちょっと触れながら、小田木所感を共有するという放送なんですけど、まずどんな本を読んだかですけど、今回はかなりかためですね。
マネージメントの正念場~真実が企業を変える』でございます。
これはたぶん私は自分一人では手に取らない本ですね。
じゃあ、なんで手に取ったかというと、おすすめをいただいたからです。
私のことをよく知る方から、「これを読んでみたらいいと思うよ。きっといろんなヒントを与えてくれるよ。」そんな感じでおすすめをいただきましたので、私はそういうのは素直に読むタイプなので、分かりましたと言って読んでみたのがこの本です。

タイトルに「正念場」とか入っちゃっているので、どんなハードな本かと思うかと思うんですけど、一言で言うと、事実にちゃんと目を向けよう、これをメインメッセージにした本ですよね。
これは、本から私がこんなメッセージを受け取ったよという、そんな話ですので、あくまで小田木を通して見た本という、そんな情報として聴いていただければと思います。
事実にちゃんと目を向けよう。
こんなん知ってますよというところじゃないですか。
今さら本のまるまる一冊を使って書かれることじゃないよと思うかもしれないんですけれども、今回、私はこの本を通じて、本当に事実にちゃんと目を向けよう、知ってますよというメッセージかもしれないけれども、これほど奥深くて、気づかないうちに、つい解釈とか意見とかを交えて事実を扱うことに慣れちゃっているんだな。そういうことを本当に考えさせてくれるし、じゃあ、どうやって事実をちゃんと扱うのか?その技術についてや事実をちゃんと扱った先にどんな世界があるかについても、めちゃくちゃ説得力がある形で書いている本だなと、そんなふうに受け止めました。

事実という言葉を使っていますけど、客観的で観察可能なありのままの現実、これが事実で、タイトルは「マネジメントの正念場」なんていうハードなタイトルがついてますけれども、何が正念場なのかというと、私たちが現実に起こっていることを無視するのか、それとも直視するのか?この瞬間を正念場と呼びながら、正念場を上手に扱うための技術をみんなで学ぼう。
こういう趣旨の本なんですよね。
ここまで聴いてお気づきだと思いますけれども、私がちゃんと正念場を扱える、個人として扱えるというだけじゃなくて、チームで仲間とメンバーと同じ現実をちゃんと見られるようになろう。一緒に同じ現実をちゃんと観察しよう。こんなスタンスから、特にマネジメントを担う人に向けて、強烈なメッセージを伝えてくれる本だなと思いました。

ただ、単なる啓発本ではなくて、ちゃんとした技術について書いてあるんですよね。
何の技術かというと、こういう正念場を扱う技術。
この技術を四つの問いで組み立てて、こうやって実践するんだよということをまさに教えてくれるトレーニング本という感じですかね。
正念場を扱う技術を四つの問いに分けて、まず何が起きたのか?
これが事実にちゃんと目を向けようというステップで始まり、どのように状況がそうなったのか分析しよう。
三つ目に何をするのか、行動を決めよう。
四つ目にその行動がうまくいってるかをどう観察するかを決めよう。
こんな感じの構成で、ステップに分けて解説しているという感じです。

これを聞いても、すごい至極当たり前のことを言ってるよねって聞こえるかもしれないんですけど、ここから先の至極当たり前のことについて、「うわ、まじかよ」という感覚まで味わいたい人は、よかったら本を手に取って見ていただけるといいかなと思います。
ただ、カチカチの見た目で、かつ厚めの本なので、私はおすすめされなかったら、たぶん自分では手に取ってないなという、そんな本だという感想を添えておきます。

事実をちゃんと見ているようで見られていないんだなと、気づくことができます

ここからは、本を読んでの私の感想なんですけれども、何をまず思ったかというと、日々の仕事の中で、生活の中で、事実だけに目を向けるって、気づかずにめちゃくちゃ少なくなっているんだな、それを痛切に感じますね。
例えば、何か起こったことや結果が出れば、ちゃんと振り返るし、そこからどうするかをまた評価して次の行動を決めるし、それに基づいて動いているんですけれども、事実だけをまずちゃんと見て、さらになぜそうなったかを解釈を交えずに評価を交えずに分析するって、なかなか意外とできてないなって思うんですよね。
例えば、相手に聞く姿勢がなくて伝わらなかったとか、時間がないから終わらなかった、これって振り返っているように見えて、最初の相手に聞く姿勢がなくて伝わらなかった、伝わらなかったという事実だけを切り分けてなくて、相手に聞く姿勢がないから伝わらなかったという評価も含めて、事実を見ちゃっている
こういうキーワードですよね。
時間がないから終わらなかった。
事実は終わらなかっただけなんだけれども、時間がないから終わらなかったという自分なりの解釈を添えて、終わらなかったという事実を含めて見ている。
こういうことってめちゃくちゃありますよね。
別に悪気も情報を操作する意図も全くないし、ともすれば自分なりにきちんと振り返って、自分なりの客観的な評価を添えて言っているくらいな感じの感覚になりますけど、この本はそこが容赦がなくて、例えば、感情的反応によって、主観的な物の見方においやれ、自分がどう感じるかを何が事実かよりも優先することにしてしまう
ここに本当にバッサリ切り捨てているんですね。
実際の事実と、これまでの経緯やその意味や誰の成果などをごちゃごちゃにして話す人が実に多い。
次から次へと異なる話をしていたら、事実をしっかりと把握することができなくなってしまいますよ。
純粋な事実をありのままに述べて、解釈や編集を加えずに、ちゃんと事実だけを見る。
これがめちゃんこ大事ですよって言っちゃってるんですよね。
さらに、なんでそれが、意識したり、トレーニングをしないと難しいかというと、人間らしさにも触れていて、それが難しいのは、私たち人間の根底にある力学があるからだよ。
誰かと向き合って嫌な気持ちになったり、居心地が悪かったり、感情的な対立を避けたいから、「今は忙しいから」「自分でやったほうが早いから」「こんなささいな事で相手に気を悪くしてほしくない」こういう気持ちで正念場から目をそらしちゃうんだよ。
こんなふうに書いているので、一般的に正論だけ押し付けているというよりも、そういった人間らしさや難しさも含めて、私たちが事実をちゃんと見て、本質的なところから状況を変えられる方法について、示そうとしてくれてるんだなということも感じます。

事実を見るということにお互いに慣れていくことが必要

もう一つ、この本を読んで思ったのが、事実をちゃんと見るということに対して、いろんなロールプレイとかケーススタディも載せてくれてるんですけど、これは事実を見るってことに慣れてないと、言われたほうは責められているって感じちゃうだろうし、言うほうもなんか責めている。でも、相手にそんな嫌な思いをさせたくないからといって、避けちゃう
こういうメカニズムって、本当に日常のそこかしこにあるなって思いました。
何が言いたいかというと、あくまでお互いにいい景色を見るための技術だ。こういうために、事実を見るということに、まず私自身も慣れていったり、みんなで一緒に、チームでこういった事実を見るということに対しての慣れや習慣、これをやることは私たちのためになるんだ、チームがもっと良くなることにつながるんだという、こういう習慣を作っていくというのが、すごく大事なんだなと思いました。
つい考える力が発達していったり、さらに時間がないと、事実と解釈、事実と感情、事実と評価をごちゃ混ぜにしながら、いろいろものを見て、そこから評価をして判断をしていくということに、すごく慣れちゃうし、「ちゃんと考えています」「見てます」という気持ちになっちゃうんだけど、改めて事実にちゃんと目を向ける、手あかのつききった言葉に見えるかもしれないですけれども、すごく新鮮な気持ちでこの言葉をとらえることができて、私がというよりも、チームで事実をちゃんと扱えるチームになっていきたいな。そんなふうに思った一冊だったよという、そんな書簡を共有させていただきました。

この本に何が書いてあるか、その事実のほうが気になるという方は、なかなかのハード本ではありますけれども、一方ですごくおもしろいので、よかったら手に取って見ていただければと思います。

ということで、今日の放送は「最近、読んだ本」放送でした。

それでは、今日も一日良い日にしましょう。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクールスクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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