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#1122 「専門が違うから助け合えない」問題の越え方

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、チームワーキングで仕事をもっとおもしろく、キャリアもっと持続可能に、オンラインスクールスクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

今週も木曜日がやってまいりまして、毎週木曜日恒例の一緒にこのチャンネルを運営するなつさんの質問コーナーをお届けします。
早速読んでみましょう。

周囲の環境でヘルプシーキング実践を難しく感じるというお悩み

【先日、初めて自宅でタケノコのあく抜きにトライをしたなつです。
リスナーの皆さんは、春を感じる食べ物ってありますか?
先週からスタートした「ヘルプシーキング実践の壁」第二弾は、職場の環境の壁です。
私自身、お客様やヘルプシーキングに共感くださった方とお話をする中で、自分は実践したいと思っているのに、周囲の環境で実践を難しく感じるというお悩みをよく聞きます。
例えば、それぞれが営業目標を抱えていて、ライバル同士。上司が自分でやりきることを評価するタイプ。担当や専門性が違って連携が難しいといった個人の行動では変えられない部分で、実践の難しさを感じるという方もいらっしゃると思います。
個人では変えにくい職場環境のハードルがある場合の考え方や実践のポイントについて教えてください。】

なつさん、ありがとうございます。
初めて自宅でタケノコのあく抜きにトライをしたということですけど、私も先週、初物のタケノコをいただきました。
私の場合は、あくを抜いたものをいただいたので、おいしく食べるだけという感じでしたが。いいですね、なつさん。新鮮なタケノコが手に入ったんでしょうか。

改めてなつさんの質問の概要です。
ヘルプシーキングを実践したいと思いながら、環境の壁で難しいと感じるケース。自分でやりきることを推奨されるとか、専門が違って連携が難しいという場合のヘルプシーキング実践のポイントについて放送してほしいというものです。
この観点を一緒に考えていきたいと思います。

ヘルプシーキングの大事な前提

まず、じゃあどうするという話の前に、ヘルプシーキングの大事な前提をおさらいしておきたいと思います。
このチャンネルを聴いてくださっている方は、繰り返しで分かってますかもしれないですけど、大事な前提が起点になるので、恐れ入りますが、一緒に聴いてください。
ヘルプシーキングの大事な前提その一は、仕事を代われるかだけじゃない
そしてもう一つは、目的はチームの成果の最大化
この前提があるかないかで、実践のハードルも、どう実践していくかも、全然変わってきますので、ここですね。

仕事を代われるかだけじゃない

まず、仕事を代われるかだけじゃないという点ですけれども、考えてみてください。
仕事を代わる。これは最高難易度ですよね。
時間もなきゃいけないし、代われるだけのスキルや経験もほしくて、これだけだと実践できる人もケースも、ごく限られちゃうと思います。
徹底的にヘルプシーキングのハードルを下げるというのが、ヘルプシーキングが浸透して上手に実践されていく上で大事なポイントになります。
そして、助ける人と助けられる人を固定化させないという意味でも大事です。
ここは先週の木曜日放送でもお伝えさせていただきましたので、改めて仕事を代われるかだけじゃないよという点をおさえていきましょう。

目的はチームの成果の最大化

もう一つは、目的はチームの成果の最大化ということですけど、連携することで一人であげる以上の成果が上がっていけば、これは上司にとっても会社にとっても個人にとっても仲間にとっても、誰にとってもハッピーなんですよね。
なのでこれが目的。
成果というキーワードを使ってますけど、成果のハードルもどんどん下げてください。
先週、私もありました。こんなことをやりたいなと思って、こんなことを考えているんだよねと仲間と話をしたら、「この方法でやったらすごくいいですよ」みたいなアイディアが見つかって、「おお!一人だけでやらなくてよかった」と思ったことがありました。
ここでいう成果とは、時間も短くできましたし、アウトプットの精度が格段に上がりましたし、そういう意味で効率も上がった。それによって疲れなかった。いいアイディアが出たなと言って元気になった。
これが全部成果だととらえていいと思います。
そうやって振り返ると、そういうことは過去にも今にもたくさんありますよね。
目的はチームの成果の最大化。
連携することで一人であげる以上の成果をあげる。
これがヘルプシーキングの大事な前提の2つ目だよということです。

仕事において発生する問題も自分一人で解決しなくてはならないと思い込んでしまう

じゃあ、今回のケースをどう考えるかというところなんですけど、私たちは勘違いをしているんですよ。
少なくとも私は昔、大変大きな勘違いをしておりました。
チームにおいて役割ってあるじゃないですか。
だから私たちはチームの中での自分の役割を果たすことが大事ですよね。
すなわち自分で仕事を進めて完遂すること。
これがもちろん大事です。
でもこの前提があるがゆえに、なぜか勘違いをして、その延長線上で仕事において発生する問題も自分一人で解決しなくてはならないと思い込んでしまうな。
ここが私がしていた勘違いの部分なんですけど、「私の仕事である、だからこの仕事を進める上で発生した問題や難しいことも、全部自分で解決しなきゃいけない」と思い込んでいたなと思うんです。
例えば、今の自分の経験では難しい問題を解決しなきゃいけないとか、体調を崩して納期がやばいとか、詰まっちゃってとても終わりそうにない仕事を抱えているとか、数字が伸びない、どうしていいか分からない、こういうことも、全部自分で解決しなきゃいけないと思い込んじゃうんですよね。
でも、例えば、自分の経験では難しい問題なんかも、「ちょっとこれで困ってて」という話をしただけで、「それって○○さんが知ってたよ」とか「それは自分も経験したから、なんか言えることがあるわ」みたいな感じで言われたら、それだけで時間も元気も効率も、随分改善するじゃないですか。
一人で気づけることなんてたかが知れてるんです。
ここの部分というのは、たとえ個人ごとに成績がついていたとしても、専門性が違ったとしても、できるはずなんです。
話を聞くとか、状況を理解するとか、違う意見を出す。
一緒に問題を見る。なんならその解決に手を貸す。連携する。
これはできるはずですよね。
それを、私自身はここも自分で全部やりきらないといけないと思い込んじゃていたな。それが結果、出せるアウトプットを下げたり、なんなら膨大に時間を使ってしまって、自分の時間、すなわちチームの時間じゃないですか。使い過ぎてしまっていたなと思うんです。

私の仕事ではなく、チームの仕事

皆さん、考えてください。
どんな時に仕事を辞めたいと思っちゃいますか?
たぶん問題が難しいときではなくて、自分でやるしかない、でも、どうしたらいいのか分からない、こういうときに辞めたいと思うし、忙しくてハードだというときに辞めたいと思うんじゃなくて、それ以上に、忙しくてハードなんだけど、この状況も結局自分で乗り切るしかないというときに、孤立、絶望、無力感みたいなものを感じて、辞めたいなと思ったりしますよね。
勘違いが爆走すると、そういう感じの閉塞感の中でもがくことになっちゃうなと思います。
仕事は結局、私の仕事ではなく、チームの仕事じゃないですか。
ということは、そこで生じる問題も、私の問題ではなく、チームの問題のはずなんですよね。本来は。
なので、「チームとして」を枕詞に、「困ってるんだったら、チームとしてどうするか、一緒に考えようよ」とか、「そこはチームとしてどうするか決めない?」とか、「私たちがチームで取り組まなきゃいけないことは何だっけ?」こんなふうな発想が広がると、必然的に行動も変わってくるなと思います。

「チームとして」を枕詞に

ちなみに私たちのチームは、「チームとして」という枕詞がめちゃくちゃ普及しています。
小さい組織ですので、もちろん営業の役割をする人もいれば、広報の役割を担うメンバーもいればという感じで、基本的に同じ専門性を持っている人はあんまりいないんですけど、でもだからこそ連携して成果をあげていく、これが「チームとして」という枕詞でずいぶん浸透しているなと思います。
なので、問題解決を「私の問題」という発想をするのではなくて、仲間の力を借りる、連携して解決していく、誰かが困っていたら「何に困ってる?」「どうなればいい?」「じゃあ、それをどうしたいかみんなで考えようよ」このような一歩が踏み出せるといいなと思っております。

ということで、今日のなつさんの質問は、「ヘルプシーキングを実践したいと思いながら、環境の壁で難しいと感じるケースをどうするか?」こちらを取り上げさせていただきました。
なつさん、今週もありがとうございます。

それでは、次のチャプターで「先週の一番放送とコメントありがとうございます」のコーナーをお届けいたします。

先週の一番放送は、4月に多い「職場でのあいさつ」を取り上げた放送

続きはぜひVoicyでお聴きください。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクールスクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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