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#836 「伝わらない」を回避する”黄金の法則”(言い過ぎかもだけど)

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、チームワーキングで仕事をもっとおもしろく、キャリアもっと持続可能に、オンラインスクールスクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

なつさん、初の木曜質問コーナー!

今日は、木曜日です。
4月まで毎週木曜恒例だった「あいちゃんの質問コーナー」を、今日から「なつさんの質問コーナー」として新たにスタートを切らせていただきます。
もしかしたらVoicyマネージャーの交代式をご存じではない方もいらっしゃるかもしれませんので、なつさんは前任のあいちゃんに代わって、5月から両立サプリのチャンネルを一緒に運営することになったメンバーです。
木曜質問コーナーは、今日から「なつさんの質問コーナー」として運用させていただきます。

立場の違いを越えて、相手を巻き込むコツは?

なつさんの一発目の質問はこちらです。
【今日から質問コーナーがスタートし、ドキドキしています。
初めての質問は、中間職時代のモヤモヤをテーマにしたいと思います。
前職では、中規模の組織の管理部門で、人事やIRなどバックオフィスから組織を支える仕事をしていました。
部門の立場上、自分より年上&役職も上の方とのやりとりや、会社として対応が必要な法令順守関連のお願いごとも多い部門です。
事業部門は、お客様や業績目標が最優先で日々業務を進める中、管理部門からのお願いごとにどうしたら耳を傾けてもらえるか試行錯誤していたことを思い出します。
時には、なぜ分かってくれないのかと憤りを感じることもありました
そこで、自分が役職者でもなく年下の立場でも、周囲を巻き込むコツについて小田木さんが大事にされているポイントを教えてください。
そして、リスナーのみなさんの中で同じような経験をされている方がいらしたら、コメントをいただけるとうれしいです。あるあるの一言でもぜひ。】

という質問です。
ありがとうございます。
やっぱりあいちゃんの質問と、またカラーが違いますよね。
なつさんらしいなと思ったのが、聴いてくれている皆さんにもぐいぐいいっちゃって、「同じような経験があったら、あるあるの一言をちょうだい」と、こんなコメントが入る辺りに、なつさんのカラーが出ているなと思いました。

ということで今日は、「周囲を巻き込むコツ」とお題を立てて放送をお届けしたいと思います。
周囲を巻き込むコツという本題に入る前に、管理部門、いわゆるコーポレート部門といわれるセクションの人たちの苦労が一つ、入っていましたよね。
私自身は、管理部門自体の経験はないですけれども、あるだろうなって思います。
何があるだろうなというと、よく管理部門と事業部門と対立構造的なものが生まれてしまうことがあるじゃないですか。
お互いに「あっちは分かってくれない」「あっちは理解していない」みたいな関係の中で、本来ならば仲良く手をつなぎながらスキップできるといい関係なのですが、なかなか立場上そうはできない。
そういう難しさを感じていたのかもしれないですし、これって別に管理部門と事業部門だけじゃなくて 、例えば、経営と現場みたいな対立構造的なものが生まれてしまったり、上司と部下もそうですよね。
そういったものが生まれてしまうのと同じ構造なのかなと思います。
ともすれば、経営と現場の間に挟まれて、管理部門が板挟みになっちゃう。こういう構図もあるかもしれないですよね。
理想論かもしれないですけど、私は本来は会社って人体だと思うんですよね。それぞれが欠かせない機能を担っていて、さらにそれが有機的につながって一つの体を成す。動かして活動していけることができるといいなと思うので、そんなことを考えながら、なつさんの経験に思いをはせました。

「伝わらない」を回避する”黄金の法則”

今日は、そこじゃないんですよね。
自分が役職者でもなく年下の立場でも、周囲を巻き込むコツについて小田木さんはどんなことを大事にしていますか?というのが本題ですので、それについて考えたいなと思います。
私も仕事や私生活も含めて、「もうー、伝わらないな」とか「理解されないな」とか「なんで理解してくれないんだろう」という思いを抱えることがめちゃくちゃありますし、ありました。
そんな時に、もちろん人と人との関係性なので百発百中じゃないですが、私としては(小田木所感ですよ)これは黄金の法則だわと思えるポイントにたどり着くことができましたので、今日はそれを共有したいと思います。
これが黄金の法則だと呼んでいるのは私だけですので、あくまで小田木さんはそうやって考えているんだなぐらいのレベル感で聴いていただけるとうれしいです。

「伝える」ということと「伝わる」ということは違う

黄金の法則とは何かですが、「伝える」ということと「伝わる」ということはイコールじゃないですよね。
当たり前じゃんと思うかもしれないですけど、私たちはついつい「伝える」=「伝わる」だと思っちゃうのですが、これがそもそもイコールじゃない。
これが、黄金の法則の前半です。
「伝える」ということと「伝わる」ということは違う。
「伝える」ということと、相手が聴いている、もしくは、聴こうとしているということがイコールじゃないということと同じだと思います。

じゃあ、実態はどうなのかというと、これが黄金の法則の後半なのですが、人は自分の話を聴かれるから、初めて相手の話を聴こうとする
聴こうとするから初めて伝わる
こういう構造になっているんだなというのが、小田木的黄金の法則です。
自分に当てはめて考えてみてもそうですよね。
相手が自分の話を聴こうとしてくれるから、初めて自分も相手の話を聴こうとする。
相手の話を聴こうとするから初めて伝わる。
自分のリアルに当てはめると、そりゃそうだよなとめちゃくちゃ思いますよね。

今、「聴く」というキーワードを使いましたけれども、門構えの「聞く」ではなくて、耳偏のほうの「聴く」ですね。
漢字はこちらの「聴く」を使うのがポイントになるかなと思っています。
そこは細かい話なので、置いといていいです。

ということで改めて、黄金の法則は「伝える」と「伝わる」は違う。
人は聴かれるから初めて相手の話を聴こうと思い、聴こうとするから初めて伝わったという状態に至る。

今回、なつさんがいうところの、年齢の違いや経験の違いを乗り越えて相手を巻き込む、まず聴いてもらうために何が大事かというと、この法則を当てはめると、たぶん三段階ぐらいあると思うんですよね。

伝えたいことをいったん脇に置いて、相手が見ている景色を見る

まずは、伝えるのではなくて、相手の見ている景色を見る
具体的には、「どういう状況なのか、あなたの状況を教えてください」「あなたが課題に思っていることを聴かせてください」こういうコミュニケーションになって、自分の伝えたいことをいったん脇に置いて、相手が見ている景色を見る。
これがファーストステップになるかなと思います。
「教えてください」「聴かせてください」と言うから、まず相手が自分がどういう状況にあるか、何を課題に思っているのかを話し出して、それを私たちがちゃんと聴くという体験がそこでできるわけですよね。

相手の本音の代弁者になる

次は、さっそく伝えるのかというと、もうひとクッションがあるといいと思っているんです。
それは何かというと、相手の本音の代弁者になる
こういうステップですね。
具体的には何かというと、「きっとこう思っているんじゃなかろうか」ということを代弁してあげる。
例えば、「いきなり来た若手に、やいのやいの言われたら、それはちょっと素直に聴きたいという気持ちになれないですよね」もしくは、「現場の苦労も分かっていないのに、一方的に言われても、はいそうですかってなかなか言えないですよね」と、相手が抱えているであろう本音を言葉にしてあげる代弁してあげる
これがめっちゃ大事だと思います。
他にもいろんな着眼点が考えられますよね。
この場にいたら、たぶん私たちの頭にはいくらでも思い浮かぶと思うんですよ。
なぜなら相手の見ている景色を見たから。
例えば、「今、優先度の高い業務で本当に手一杯で人手も足りない中で、さらにこれもやってほしいって一方的に言われても、それはちょっとなかなかパワーをかけられないですよね」もしくは、「今からやろうとしてることは本当に現場のためになるのか、ちょっとまだ見通しが立たないって分かります」こんな感じですね。

「上が言っているので」という言い方をしない

ここまで言って初めて、自分が伝えたいことを相手の関心だとか相手の本音も理解した上で伝えていく。
こういうプロセスになるのかなと思っています。
相手の景色を見て、相手の代弁者になった上で、自分の伝えたいことを心から「相手にとって必要だ、大事だ、私はおいしいと思っているからすすめている」という感じで持ち出す。
こんな感じですね。
最後のポイントは、「上が言っているので」とか「会社で決まったので」という言い方をしないという意味になると思います。

なつさんの交渉力を見ていると、なつさんはこういう実践をされてきたんじゃないかなと思っていますけれども、改めて言語化するとこんな感じかなと思いました。
今回の黄金の法則、「伝える」と「伝わる」は違う。人は聴かれるから初めて聴こうと思って、聴こうとするから初めて伝わる。この法則にたどり着いてから、私自身は本当にコミュニケーションがスムーズになったなと思うんですよね。
しかも、この黄金の法則は、社内や仕事だけじゃなくて、上司と部下とか、商談とか、パートナーシップとか、親子関係とか、本当にあらゆる対人関係に当てはまるなと私は思っていますので、黄金の法則なんて呼んじゃいましたけれども、ぜひ皆さんに心からおすすめしたいなと思っています。

ということで、なつさんの質問コーナー、今日は「周囲を巻き込むコツ」でした。
なつさん、ありがとうございます。来週もよろしくお願いします。

先週の一番放送は、#832「1人振り返り」のコツ!

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜
び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクールスクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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