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#970 上手にヘルプできる人は、甘え上手ではなく「上から仕事が見える人」

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、チームワーキングで仕事をもっとおもしろく、キャリアもっと持続可能に、オンラインスクールスクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

今日は水曜日です。
昨日火曜日のトークライブ生収録放送をお聴きいただけましたでしょうか。
私は会場で収録しながら、生収録の放送ってどんなふうに聴こえるのかなと思いまして、昨日の放送を私自身も聴いてみました。
すごいライブがあっていいですよね。ちょっとガヤガヤとしたライブの感じだとか、何よりも拍手が入るのがすごいなと思いました。
放送だけ聴く方にとっても聴きにくくないといいなと思ったんですけど、これはこれで味があるなって思ったんですけど、いかがでしょうか。
まだ聴いてないよという方は、よかったら趣向を変えたおもしろい放送が昨日火曜日にあがっておりますので、ぜひ聴いてみてください。

今日はまた通常の放送をお届けしたいと思いますが、今日はいただいたご質問がありましたので、こちらを取り上げて放送をお届けしたいと思います。
久しぶりにヘルプシーキングに関するご質問ですね。
質問者さんは、Yちゃんさんです。
Yちゃんさん、ありがとうございます。
こちらです。

私は甘え上手ではないので、上手に助けを求められないというお悩み

【ヘルプシーキングを実践して、チームで働くのが楽しいと思えるコツを知りたいです。
自分の「イヤ」をはっきり言えて、ヘルプを上手に出せる甘え上手な人と、うまく言えずに我慢してしまったり、思い切ってヘルプを出しても角を感じさせている甘えベタな人がいるなと感じています。
私は後者です。
愛され上手な人がうらやましい。
上手にヘルプを出せるようになるヒントを得たいと思っています。
よろしくお願いします。】

というご質問です。
ありがとうございます。
まず、ヘルプシーキングというカタカナが出てまいりましたけれども、こちらはヘルプシーキングという名前を付けさせていただいておりますが、一人でやりきってなんぼではなくて、上手にチームで連携して、連携することで成果を最大にする、こういった仕事のやり方にヘルプシーキングという名前を付けさせていただいております。
もし興味のある方は、私の『仕事は自分ひとりでやらない』という書籍も手に取っていただければと思いますが、改めて今日のYちゃんさんのご質問は、ヘルプシーキングを実践して、チームで働くのが楽しいと感じるコツを知りたい。どんな課題感を持っているかというと、世の中、甘え上手な人と甘えベタな人がいますよね。私は甘えベタなほうです。愛され上手な人がうらやましい。上手にヘルプを出すヒントがほしい。
こんな感じで質問をいただきました。
一緒に考えていきましょう。

上手にヘルプできる人は、甘え上手なわけではない

どこから考えていくかというところですけれども、くれぐれも声を大にして言いたいのは、上手にヘルプが出せる、上手にチームで連携できるというのは、甘え上手なわけではないんですよね。
仲間に助けを求められる、そして上手に連携できるというのは、甘え上手なわけではないです。
くれぐれも、甘えることの否定ではないので、そこのところはよろしくお願いします。
上手にヘルプを出せる、これは甘え上手じゃない。
じゃあ、何なのか?というところですけど、ヘルシーキング、抱え込まずにヘルプが出せる、上手に周囲と連携できる、これについてはぜひビジネススキルだととらえていただきたいなと思います。
何であって、何でないのかというところでいくと、ビジネススキルであり、技術である。
こっちだよというほうで、じゃあなんでないのかというと、ヘルプを出すというのは、センスでも性格やタイプの話でもない
ここがめちゃくちゃ大事なんですよね。
これを甘え上手だととらえてしまうと、「私、人に甘えるの上手なタイプなんで」とか、「私、そういうの苦手なタイプなんで」と、完全にタイプ論になっちゃいますよね。
そうじゃなくて、ビジネススキル。
ビジネススキルだということは、まず確実に言えるのは、タイプとか性格とかセンスに関わらず、誰でも知って実践すれば上手になっていく
要は技術であるという話ですよね。
タイプとか性格とか関係ない。
そしてさらに、仮に甘え上手ってとらえちゃうと、甘えておしまいという、甘えることがゴールになっちゃうんですけど、ビジネススキルですから。
ヘルプを求めることがゴールなんじゃなくて、それをやらないよりもやったほうがビジネス成果があがる
そういうことですよね。
だってビジネススキルだもん。
さらに、もう一個を付け足すと、ビジネススキルだということは、どんな立場の人も、新入社員だろうが、中堅社員だろうが、マネージャーだろうが、役員だろうが、社長だろうが、それをやらないよりもやったほうがビジネス成果があがるということなので、例えば、「若手は常に助けを求める側で、上司は常にそれを助ける側で」こういった立場の固定もないんですよね。
「みんなで実践して、みんなでチームであげるビジネス成果を最大にしよう」こういった発想に基づいております。
前提の話はもういいからって思うかもしれないですけど、どうとらえるか、どこを出発点にするかというのが、私はめちゃくちゃ大事だと思っているので、こんなに熱く話をさせていただいています。

Yちゃんさんの今の考え方、頭の中のメカニズムをちょっと極端に表すと、こんな感じですよね。
ヘルプを出すということは上手に甘えることで、一方で、私は甘えベタなので、だから助けを求めることは難しい。
こういうメカニズムになってしまっているので、このメカニズムを変えるのは、結局さっきお伝えした、前提をそもそも置き換えないと。
ここですよね。

仕事を上から見る発想を持ってみよう

一方で、なかなか助けを求めるとか、自分のことを開示するってハードルが高いなと感じていらっしゃるようですので、じゃあ、上手に甘えるという発想じゃなくして、何からしていく?というところなんですけど、ここは平たく言うと、自己開示と相手の理解、自分の状況だとか状態をきちんと言葉にして相手に共有できる。そして、チームの中で、仲間が何が得意で、何が苦手なのか?とか、今はそれぞれどういう状況で、どういうゴールに向かって動いているのか?ここをちゃんと理解する。
この辺が基本になるんですけど、今日はちょっとこんな視点をYちゃんさんのために共有したいなと思います。
それは何かというと、仕事をどこから見るか?こういう視点です。

ちょっと想像力を効かせながら聴いていただきたいと思うんですけれども、仕事という物体が、私たちの目の前にあるとするじゃないですか。
四角い箱なり、丸い球体なり、そういったものを想像していただければと思うんですけど。
どこから見るかというのは、まず一つは、私から見ますよね。
私から見る。私から四角い立方体なのか、丸い球体が見える。
どこから見るかの一つは、私から見る。
こういう視点は、まず一つ、あると思います。
もう一つは、相手から見る
相手が目の前の仕事をどう見ているかな?
これは、例えば私が右側から見ているとすると、相手が左から見ている。
左右立場を変えて、それぞれが見る。
これがまず一般的な視点だと思います。
提案したいのは何かというと、私から見るか?相手から見るか?ではなくて、上から見る
私と相手が左右にあって、真ん中に仕事がある。
この状況を上から見る。
この視点が、ヘルプシーキングを上手に実践する上では、めちゃくちゃ大事だと思っています。
訳の分からないことを言い始めちゃったよと思っているかもしれないですけど、上から見る、仕事とそこにいる自分や相手を上から見るとのはどういうことかというと、チームの視点から見るということなんですよね。
ヘルプを出す、連携する時は、私と仲間と仕事を上から見る
チームの視点から見ると、すごくヘルプも出しやすいし、上手にヘルプできるようになるよ。
こういう発想です。
例えば、残念なヘルプシーキングの一つの典型パターンとして、ギリギリまで抱えて、ギリギリまでやって、どうしてもだめだったら助けを求める。こういった発想があるんですけど、これはどこから仕事を見ているかというと、私から見ているとそうなるんですね。
私の仕事。私が助けてほしい。でも、ギリギリまでやりきって、どうしてもだめだったら助けを求めよう。
ギリギリまで抱えちゃったら、仲間が助ける時間がありませんので。
こういった発想はどうしたらできるかというと、やっぱり仕事を上から見ないと、できないですよね。
もう一つ、例えば、助けを求めたいんだけれども、相手に迷惑をかけたくないから、なかなかできない。
こういう発想はどこからくるかというと、これもまた仕事を相手から見る。
相手にどう思われるかという観点で見ちゃっているので、助けを求められない。
これも改めて上から見る。
チームの視点から見ると、今、何をクリアにすべきか? チームのゴールのために、私は相手とどう連携するか?というところが、よく見えてくると思います。

仕事を上から見るとは、チームの成果をとらえて動けること

最初に油断をして、ちょっとはみ出しましたが、すみません。
最後に、じゃあ、上手に上から見るために何が必要なのかというと、もうお気づきだと思いますけれども、チームの視点から仕事を見る
これをやろうと思うと、チームで実現する成果って何なのか?ここがちゃんと見えているということなんですね。
もしも、なかなか上から見えないな、そんなふうに感じたら、それは何かというと、チームみんなであげるべき成果は何か?ここがちょっとぼんやりしちゃっていたり、そっちに目が向けられてない。
こういうことがもしかしたら言えるかもしれないので、上から見たい、上から見る視点を持ちたいという場合は、みんなで実現する、もしくはチームで最大にする成果は何なのか?ここに目を向けたり、みんなで目線を合わせることが、その一歩になるかなと思います。
例えば、すごくシンプルな話をすると、チームの成果は今週末のイベントで来てくれる人に大いに喜んでもらおう。みんなで来てくれる人を喜ばせよう。これが、今、やっている仕事のチームの成果だとするじゃないですか。
当たり前のように見えるかもしれないですけど、でも、ここが共有されてないと、仕事って結局、個人に分配されて、一人一人は分配された仕事をするという発想になっちゃうので、例えば、「私は受付ですので」こんな発想で、みんなで来てくれる人を大喜びさせるという発想はなしに、「とにかく私は与えられた仕事をするのみ」みたいな感じで、私は受付。受付以外の会場の案内だとか、進行だとか、そもそも何人が来てくれたか?みたいなところに一切関心が持てなくなっちゃう。
受付で困りごとが発生したとしても、「私は受付だから、受付だけはちゃんとやらなきゃいけない」みたいな発想で、ヘルプが出せない。
これがまさに仕事を上から見えてない、チームという視点で見えてないという状態なんだと思います。

なので、今日は上手にヘルプを実践していくコツが知りたいというお題をいただきましたけれども、仕事を上から見る発想を持ってみようよ
伝わったかどうだか少し心配ですけれども、こんな視点を共有したいなと思います。
チームの成果というと、ちょっと言葉が大きく聞こえるかもしれないですけども、この仕事は何が実現されればいいんだっけ?この仕事をしながらどういう目的が達成されればいいんだっけ?こういう発想で考えるという、こんな視点だと思って、ぜひ身近なところに置いてください。

ということで、今日は以上です。
Yちゃんさん、ご質問ありがとうございます。

それでは、今日も一日良い日にしましょう。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクールスクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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