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#1109 「仕事と育児の両立」は目的?それとも前提?

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、チームワーキングで仕事をもっとおもしろく、キャリアもっと持続可能に、オンラインスクールスクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

「両立しやすさは100点だが、仕事が自分の資質と合っていない」というお悩み

今日は、チャンネルの質問ボックスにいただいたご質問を取り上げて放送したいと思います。
質問ボックスは、チャンネルのプロフィール欄にリンクが貼ってあるウェブフォームでございます。番組へのご要望ですとか、取り上げてほしいテーマ、そして質問なんかを送っていただけるようになっております。
新生活が始まって、もしテーマへのご要望ですとか、取り上げてほしい質問などがあれば、ぜひ使っていただければと思います。
お応えできるものは、できる限り取り上げていくスタンスでいます。

今日の質問者さんは、まみさんです。
まみさん、ご質問ありがとうございます。読ませていただきます。

【小田木さん、こんにちは。
Will Can Must」から考えるキャリア選択について相談させてください。
私は、事務総合職にて10年程度勤務後、育児との両立を第一目的にして「Will Can Must」の考え方に基づき、未経験の業種のパート社員になりました。
第一目的の育児との両立は100点満点で、かつ「Will」と「Must」の面でもバッチリ当てはまります。学びたいこと、学ぶべきごとが、バッチっと当てはまっているという意味合いです。
一方で「Can」の部分が、おそらく自分の資質にあまり合っていません。
私は単純作業は嫌ではないのですが、大ざっぱで適当な性分であるため、正確性・丁寧な作業を求められる今の仕事は、簡単なミスで、都度、叱られます。
同じ間違いを繰り返さぬよう工夫していますが、新しい間違いをまたしてしまい、都度、へこみます。
前職ではあまり求められてこなかった要素のため、その能力が他のパートさんよりも劣っている感じがします。
キャリア選択をする上で、すべての条件を満たす仕事を見つけることは難しいため、優先順位をつけて職選びをしました。
上位にくる項目は、先述の通りほぼ満たしているものの、「Can」のところで適正ではないのではないかと悩んでいます
あと数年は今の仕事を続けてもう少し頑張ろうと思っていますが、小田木さんからのアドバイス、仕事への向き合い方などを伺えれば幸いです。】

まみさん、ご質問ありがとうございます。
質問の概要をもう一度おさえさせていただきますと、仕事と育児の両立を目指し、キャリアチェンジをされてきた。「Will Can Must」の考え方に基づき、「Will」と「Must」は現状バッチリだと感じるが、「Can」についてはフィットしないように感じる。
「Will Can Must」を平たくと、「やりたいこと、やるべきこと、できること」ですね。
この「できること」が、フィットしていないように感じている。
そんな自分の適性と仕事のミスマッチに悩むことも多いので、アドバイスがほしい。
こんな感じのご質問です。
まみさん、ありがとうございます。
小田木所感にはなりますけれども、一緒に考えてみたいなと思いますので、よろしくお願いします。

「Will Can Must」をもう一度今の自分に合わせてとらえ直してみる

まず、まみさんは主体的に選択してキャリアを歩んでこられたんだなと思いますよね。自分なりに状況に対しての判断軸を決めて、さらに決断するだけじゃなくて、実行力もある。そんな方なんだなと思いました。
今のまみさんの状況から何を考えるべきかというところを、まず整理してみたんですけれども、皆さん、何だと思います?
別に正解があるわけじゃないんですけれども、例えば、考えるべきことはいろいろ選択肢がありますよね。今の仕事でミスをしない方法も選択肢になるし、「Can」がミスマッチでもそれなりにやっていける考え方を考えるのも選択肢になると思います。あと、あるとしたら、「Will Can Must」をもう一度今の自分に合わせてとらえ直してみる、こんな視点もあると思います。
今回は、私はどれに基づいて話をしていこうかなと思うんですけど、最後の3つ目ですね。
「Will Can Must」を今のまみさんに合わせて、もう一度とらえ直してみる。そこから今後に向けてのヒント、今の状況への向き合い方のヒントが見つかるかもしれないということで、そんな視点で話をしていこうかなと思います。

ここからは完全に小田木所感ですので、小田木さんはそう考えるのねみたいな感じで聴いていただければと思うんですけれども、まみさんは「Can」が合ってないと思うんだよね、「Can」のミスマッチなんだよね、こんなふうに言ってくださってますけれども、私はもしかしたら「Will」のミスマッチなんじゃないかなと思う視点があります。
くれぐれも本当に小田木所感ですよ。まみさんご自身は「Will」は100点満点のフィット感だとおっしゃっているので、そうじゃないかもしれないけれども、もしかしたら「Can」のミスマッチを疑うよりも、今後の「Will」の立て方にヒントがあるんじゃないかなと思います。
現状のまみさんの「Will」は、仕事と育児の両立ということでしたよね。これは「Will」において、この「Will」を満たせるキャリアを選んでこられたというところだと思います。
そんな中で、今は「Will」のフィット感はめっちゃいい感じなんだけれども、「Can」のミスマッチが悩みになっているということなんですけど、私は「Can」のミスマッチの悩みを聞いた時に、本当はまみさん自身も、ご自身の強みや、これまで培った経験を生かして仕事をしたいと思っているんじゃないかな?それがかなうことが、まみさんにとって仕事のやりがいだったり、仕事を通じて満たされているという感覚を持つ、大事なピースになっているんじゃないかなと思います。

両立というテーマは、「Will」に置かないといけないほど難しいことなのか?

これは、まみさんにではなくて、私たちがみんなで考えたいなと思うんですけれども、仕事と育児の両立を実現したいというのは、やっぱり誰しも思うじゃないですか。みんな、大事なものはどれも大事にしながら生きたいと思っている。
そうなった時に、両立というテーマは、「Will」に置かないといけないほど難しいことなのか?これをやっぱり考えたいなと思うんですよね。
最上位目的に置かなきゃ達成できないほど難しいことなのか?
さらに、やりたい仕事と、仕事と育児の両立を並べたときに、どっちかを選ぶのであれば、どっちかを手放さなきゃいけないようなテーマなのか?
ここに立ち返って考えてみたいなと思うんですよね。
「両立したい」という気持ちは、「Will」じゃなくて、前提じゃない?
「Will」は「Will」で一人一人が自分なりに考える。
例えば、「○○のプロになりたい」とか、「××に貢献したい」とか、「○○な仕事がしたい」これについては、誰しもが何の制約もなかったらどうしたいか自由に考えることができて、それを実現するためなら、両立は手放さなきゃいけないような難しいことではなくて、プラス持続可能な両立を当然にしていくという考え方でいいんじゃないかなと思うんですよね。

「Will Can Must」は重なりを大きくするために考えるもの

そこから考えていくと、次に「Will Can Must」はチェックリストじゃなくて、重なりを大きくするために考えるものじゃないかなと、私は思います。
なので、もしかしたらまみさんの今のお悩みというのは、「Will」と「Must」はオッケーなんだけれども、「C」がミスマッチという悩みではなくて、「Will」と「Must」と「Can」がちゃんと重なる、重なりが一番大きくなることって何なんだろう?どうしたら重なりが大きくできるかな?
重なりなので、「C」は必ず重なっているはずなんですよね。もし「Will」と「Must」に対して全く重なりが見えないということであれば、やっぱり習得途上だという考えもあるし、もしかしたら、今、持っている「C」を生かして、「Will」と「Must」を大きくしていくという手段だってあるんじゃないかなと思います。

そんなことをつらつらしゃべって、まだなにも課題は解決されてないと思うんですけれども、でもくれぐれもお伝えしたいことは、まみさんのここまでの選択を否定したり、その時の選択に対して疑問を持つということも、「Will Can Must」をステージに合わせてアップデートさせていくという考え方でいいんじゃないかなと思います。

さっき「Will Can Must」はチェックリストじゃなくて、重なりを大きくするものとお伝えしましたけど、もう一つの性質は、「Will」も「Can」も「Must」も育っていくし、育てていけるものだと思うんですよね。
重なりを大きくするという観点と、もう一つは、丸の一つ一つを大きくしていく。
「Will」に関しては、もっとワクワクできる「Will」とか、仕事や人生を通じて実現したいこと。両立がかなったのであれば、両立は前提として、「次にどんなことが実現できたら、私はうれしいかな?」とか、「私はもっと仕事をしてワクワクできるかな?」と、こっちに目線を置いて、まみさん自身の「Will」を大きく育てていっていいんじゃないかなと思います。
「Can」に関しても、今が合っているか合っていないかというお悩みもありますけれども、もしかたらこれまでの経験に加えて、今のようなできることが増えると、掛け合わせや組み合わせでキャリアの可能性を大きくできるかもしれないですし、「Must」に関しても、ここから先、与えられる仕事だけではなくて、成したいこと、より大きな、より取り組みがいのあることに育っていくという可能性もあると思いますので、ぜひこれからの自分にワクワクできるようなキャリアの育て方をしていけたらいいんじゃないかなと思っております。
全然答えになってないかもしれないですけど、とにかくまみさんのことを心から応援しています。

ご質問ありがとうございました。

それでは、今日も一日良い日にしましょう。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクールスクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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