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わたしのわたがしがきえる頃

詩 わたしのわたがしがきえるころ

やっぱりなんでもないです
と言う度に
しゅっ、と
自分にしか聞こえないくらいのささやかな音がする
わたがしに水がかかったんだろうかと勘ぐるほどに

わたしのわたがしがきえるころ
指先を通り抜ける風を感じて

わたしのわたがしがなくころ
目に見えない粒子として空中を漂うことをしはじめる

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