日本の米は世界一

生活者目線のふざけた曲が多い生活密着型ラウドロックバンド「打首獄門同好会」の代表曲。私自身、同好会イベントの余興で演奏した思い出の曲でもある。それを差し引いても、「日本の米は世界一」のミュージックビデオのストーリーにウルっときてしまう。

くたびれたサラリーマンが立ち寄った店で酒を飲みはじめ、いくら飲んでも満たされず、潰れかけたところで見かねた大将が白米を出す。そのシーンに米米CLUBのオマージュを当てる。サラリーマンがいぶかしげに白米を口に運ぶや、白米の美味しさに気付き、無心にかきこんで我を取り戻す。「ごちそうさま!」「おうっ!」と聞こえてきそうな唇の動きがグッとくる。粋な大将だ。

もちろん音楽でも、シンプルなスリーピースで縦に揃った音楽は気持ちがいい。周辺のエピソードでは、ベーシストのJUNKOさんが還暦越えなのも驚きだし、TOKIOばりに自らお米を育ててライヴの物販で売っているのも凄いし、安倍首相を表敬訪問していた偉大なバンドである。

YouTubeのコメント欄を覗きに行くと、米農家の跡を継ぐか迷っていた人が、曲に励まされて決心したというようなコメントも寄せられていて、本当に音楽は人に行動を促し、文化に力を与えるのだなと感動した。

この記事が参加している募集

スキしてみて

思い出の曲

「文章でメシを食う」の道を開くため、サポートいただけると励みになります。それを元手にメシを食ってメシレポします。