地方のDXとは?

日本でAI導入しようとしたら、企業の壁を超えてAI&DXをたくさんの企業で共有化するしかない。

一社ずつ別々に同じリソースを導入して乏しい人材で何かを作るうとしてもダメだと思う。

特に地方経済圏だと、どこにもそんな人材は居ないし、居てもいい仕事ができるだけの需要が無い。

だから、地域AIリソース法人を作って、そこに優秀な人材を集めて、地方企業がみんなで使ったらいい。参加企業にあるリソースや人材も共有して、企業の機能をデジタル的に分解して、いくつかのレイヤー毎に利用できる仕組みを作らないと、地方にある需要の美味しいところをGoogleやAmazonや中央のネット企業に持っていかれる。

そこに、地銀や信金が投資したらいい。

そういう地域全体で現有リソースと新規リソースをデジタル的に統合利用して、オペレーションに関わる変動費部分だけ個々の経営が分担するような仕組みが必要だと思う。

行政と個々の企業の間に、AI リソース合同会社を地域の金融資産を使って設立投資するべきた。

私もウィークリー落合聴いてました。明日のデジタル勉強会に役に立たないかと思い。

私の担当は、農業と農家のデジタル化なんです。高齢者にはスマホ使えないとか、できる人から徐々にってイメージがある。

でも、IT機器とデジタル化は、本質的に無関係。

例えば、植物工場で生産されるイチゴよりも普通の農家が農協経由で市場に出すイチゴの方が、現状では遥かに高品質で見た目も揃っているので、高価に取り引きされています。

これ不思議ですよね。デジタル化というのは、実は思考法と行動パターンを幾層にも積み上げて、同じ物を生産する事なのです。

農業はこれが難しいので、製造業に生産性の比較優位が劣るのです。

情報産業は、これが完璧に可能なので製造業よりも優位。

農業のデジタル化とは、誰でもどこでも同じ物を同じコストで生産するという事なのです。

農協出荷のイチゴ農家は、毎日収穫した物を家で選別してパックに詰めて農協へ持ち込みます。誰が詰めたパックも同じ値段で取り引きされます。これがばらつくと市場での評価が落ちて安くなる。

だから、誰かが手を抜くとみんなが困る。だから出荷時に相互チェックします。実は真っ赤に完熟させて少し大きく育てると量も増えるし見た目もいいのですが、店頭で腐りやすい。
欲張り農家は過熟イチゴを詰めやすいので、みんなで監視する感じです。

さらに言うと、技術レベルがバラバラだと製品が揃わないので、技術をそれぞれマニュアル化して教え合う事ができないと産地の技術は進まない。

これを、毎日の雑談と勉強会と飲み会と園地巡回と県外他産地視察を繰り返しやっているのが優秀な産地ですね。

昨日今日、IT化した植物工場には中々真似がでない。

イチゴはそうなんですけど、トマトは設備投資された工場の方が今は生産性は高いのです。

でも結局、管理のはじめは、茎や芽を手で計測しているので、まだまだアナログなんですね。

それと、同じ物ができない場合に適性価格で評価される事もデジタル化という概念になります。

スイカだとリレー出荷と言って、全国の産地が順番に出荷して価格を維持するのもデジタル化の概念ですね。

生産構造をバラバラにユニット化して、レイヤー毎にアーキテクチャーの再構築をする事がデジタル化で、それを飲み会でやるとコストがかかるので仕方なくIT機器を使うと言うイメージですね。

IT農業から始まってICT農業、スマート農業、植物工場、ボチボチ農業DXなんて言われるだろうなぁって思うところですが、内容はほとんど同じで、中々成果に繋がらないケースが多い。

ITベンダーサイドからの提案はことごとく撤退中です。鳴り物入りでスタートした富士通のakisaiも撤退。富士通なら潰れないだろうと導入した当県の農協連合会は当てが外れました。

でも、センサーやネット使って生産性を上げている農家や産地グループは多い。誰かが一人センサーや制御機器を導入してそれで得た知見をみんなで共有して適切な投資ができているところは、ほぼ所得倍増なんですね。

でもこれ、ベンダーさんや農協や行政の指導によるケースは稀。どうも既存の組織は、DXに向かない。

近隣で一番成功事例は、キュウリの産地なんですけど、IT系エンジニアだったSさんという若い後継者がほとんど一人で産地の仕組みを再構築してしまった。今はそれより若い世代も育って、JAからの投資や協力、行政からの補助事業も上手く使って素晴らしいモデルになっています。

でも生産がわかって、ITに強く、コミニケーションやリーダーシップをみんな兼ね備えているような人は中々いません。

いたとしても、組織が機能分担してしまうとDXが進まないし、自分の事だけでなく周りもみんなよくしようという人はあまりいません。

でも、産地とか地域とかは、自分だけ儲けようとしても苦労が報われない場合も多いので、みんなの利益が自分の利益になるようなイメージがDXなんだと思います。

農家でも飲食店でも自営業のコミュニティは、誰が成功すると自然とそのノウハウが伝わって周りも良くなっていくケースがあります。例えば成功している温泉地なんかもそうです。

これ実は、飲み会トランスフォーメーションなんですけどね。

優秀な農協マンや信金マン、行政担当や地方回りのコンサルさんなんかは、それを仲介するのが上手い。

コロナ禍キッカケに、それをリモートワークできれば、地方のDXの手始めになると思います。

昨日も雨の為、一夜漬けでzoomライセンス取ってホストのやり方を動画で学んでいました。そしたら、PCのカメラが作動しない事に気付きました。

で、チャットで聞くサイトでなんとかなったのですが前途多難かも?

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