人気番組からみる「笑い」の本質

毎週録画して観ている「月曜から夜ふかし」。その辺の一般人を取り上げることが多く、この番組からいつも元気をもらっている。

特に好きなのがフェフ姉さん。高卒のヤニカス、少しぽっちゃりしている彼女がビーチバレーやキックボクシングに体を張って挑戦する姿は最高におもしろい。TOEICの問題を解いたり、時事問題クイズの回は涙が出るほど笑った。

そのおもしろさの根底には

”こんな人でもできるんだ”

という、見下しに近い感情があるのだと僕は思っている。

自分よりステータスの低い人間が必死にもがく姿は、観ていて優越感に浸れる。

フェフ姉さんだけではない。

イッテQでは出川哲朗が目的地に辿り着くために、道を尋ねる企画がある。
あれも、ワケの分からない英語を繰り出す出川がおもしろくて笑う。見下しによる笑いだ。そして画面の中、道を尋ねた通行人も、出川を嘲笑している。

このような見下しはエンタメだけの話ではない。
学生時代、ほとんどの人が”イツメン”と呼ばれる人達と行動をしていたと思う。
イツメンと駄弁っている時、先生や特定の女子、部活の顧問なんかを侮辱するネタで盛り上がらなかっただろうか。
もちろん流行りのマンガ好き同士や、同じ部活のチームメイトとして付き合っていた仲もあるだろう。

結局そのイツメンは、”何に笑うか”で構成されていたと、僕は感じている。

「女はめんどくさい」が口癖の僕らだったのに、彼女ができてから疎遠になったあいつ。

鬼滅の刃が好きで話してたフォロワーが、アニメが始まり爆発的に人気が出た途端アンチになってしまったり。(ごく少数の人にしか良さが分からないという選民意識が”見下し”を生んでいたようだ)

どこまでも善人で在りたがる我々の快楽に、見下す精神がこびりついて離れないということを、最近少し意識しだした。
見下すものが多いほど人生は楽しいのだろうか。
実際、嫌な奴ほど楽しそうに生きているしな。



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