赤もみじは売れてくれるのか2
梅は咲いたか、赤もみじはまだかいな。
M-1の3回戦の通過者が発表された。
時は遡り2020年のM-1三回戦。
そこに彼等の姿はなかった。
秋の最中にもみじは散ったのだ。
結果だけ見ると先輩芸人から推されたり、メディアへの露出が増え天狗になって素人でも通過者のいる2回戦で散った。
そう見えるが実際はどうなのだろう。
私の見る彼等の漫才はいつでも面白くなかったことがない。
2回戦なんて最初のボケ一つで受かってしかるべきなのだ。
それは例えるなら本気のプロレスラーが相手と組んだときに相手の強さをわかるというようなものであり、じゃがりこの一口目が異様にうまいというものでもあるかもしれない。
でも上記の例えはあらゆる意味で間違えている。
そういう間違えをでもしないと彼らが2回戦で落ちるなんてことはあり得ないのだ。
今回の3回戦の漫才を見た。
「死は旨味」というキャッチーで不謹慎なスーパーワードは村田さんの言い方と顔でさらに面白みが増した。
得意の屁理屈を自分で生み出して面白さを10出し、それを自分で突っ込んで10をかけて100になる漫才。
横に阪田さんという彼の雰囲気だからこそ出る正論側なのに抜けている変な人といういじめられても哀愁の出ない傍観者を置くことでさらに2が足されて102になる漫才。
準々決勝が目標と言っていたが、決勝にいければ決勝映えする漫才だと思う。
とはいえ高齢化の芸人界の中でまだ若い二人。
自分で掘った穴かもしれないが去年の敗退で一応苦渋は舐めた。
You Tubeも全然面白くなかった。
でも漫才だけはいついかなる時も面白い。
参加者が増えてきて、必死に他との違いを出そうとする漫才師は多いが、普段の自然なやり方で他と違いを魅せれる漫才師は少ない。
彼らはその筆頭のはず。
冬に咲いてくれるだろうか、赤いもみじは。
2021年M-13回戦通過者のリストに、彼らの名前を見つけた。
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