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高校初日の自己紹介で盛大にやらかした男子の末路。(実話)

今から10年以上前。僕が高校生になって初めての自己紹介の時のお話。


「私(わたくし)の名はギアス(仮名)と申します。以後お見知り置きを。(イケヴォ)」


ってアニメ声優みたいな感じでジェスチャー付きで挨拶した子がいました。
ギャグでもなんでもなく、ガチな感じで。

「〇〇です。趣味は野球です!友達募集中ですーよろしくお願いします!」
くらいの挨拶が多い中、ギアスくんの挨拶は衝撃的で教室の時間を一瞬止めました。
「え、なにこれwww笑っていいの!?ガチなやつ?」・・・みたいな変な空気が流れましたが、本人は「何か問題でも?」みたいな顔をしていました。

その日はクラスのヤンキーたちも少しギアスくんをいじったけど、これ以上いじったら●されるんじゃないか、と苦笑いしていじめみたいなことにまでは発展しなかった・・・はず。
少なくとも自分の知る限りでは、いじめはありませんでした。
後のうっすらとした記憶ですが、ブレザーの内ポケットにハサミを入れていた気がします。(恐怖)

しかし当然、クラスからは浮いた存在でした。

僕は学生当時はヤンキーでも大人しい子でも仲良くしたいタイプだったので、クラスメイトのみんなと接するのと同じ感じで話しかけました。
なんなら、なんであんな自己紹介になったのか思考回路が気になったまでありました。

話しているうちにギアスくんはアニメ好きだったことが判明。
僕はアニメ全般が好きなわけではないけれど、当時好きなアニメ(家庭教師ヒットマンREBORN)の話ができたりして、別に彼に対して嫌な感じはしませんでした。

ギアスくんは僕のことをこんきち(実際は本名+様)と呼んでいました。
「様」はやめてよと言ったけど3年間変わりませんでした 汗
ギアスくんとはそういう人なのです。

申し訳ないからいいよと言っても、結構な頻度で好きなアニメのトレカをプレゼントしてくれたり、当時流行っていたガラケーで作った僕のホームページに「ちょっと太ったから運動しよう」と書けば、スポーツ用の縄跳びをプレゼントしてくれたりしました。

「もらえないよ、新品じゃない?」って言っても一度だけ使って使わなくなったので・・・と。明らかに新品なのに気を使わせない配慮までしてくれました。

接するたびに、あれ、いい意味で思ってた印象と違うな・・・の連続で。

しかし数年たった後も、周りからみた当時のギアスくんは話すことこそできるけど、1枚壁があると言うか、近づき辛い存在だったと思います。
同い年なのに常にみんなに敬語で、ほぼ顔全隠しの前髪は、近づきづらさをさらに加速させていきました。


3年が経ち、卒業式後。


僕は、クラブの後輩たちに挨拶をして写真撮ったりボタンあげたり一通りした後、教室に戻りました。そこにはギアスくんとクラスメイトたちが。

合流して話していると、この後みんなでマクドに行こうという流れになったので、ギアスくんにも声をかけました。
一見態度は嬉しそうなのを隠してはいるけれど、口角と目尻の皺が隠せていなかったのが印象に残っています。

マクドナルドに着き「実感わかねーっw」みたいな感じでみんなと話していると突然、
ギアスくんが机に顔を伏せてうずくまり出しました。

「え、大丈夫?」と声をかけて覗き込むと
ありえないくらいの量の涙で顔を濡らしていました。

「クラスメイトとこんなところに行くの初めてで嬉しくて・・・これが最後なのが悲しくて」と、
ギアスくんは顔をぐしゃぐしゃにしながら必死に話してくれました。

僕らからしたらいつもと変わらないマクドナルド。
「初めて!?」っていう衝撃よりも、
他人に媚びず、我の道を人目を気にせず行くギアスくんは
「俺様はみんなとは違う。そんな俺がかっこいい。俺様を理解できないやつの方がおかしい」
くらいに考えているものだと思っていたけれど、

本当はこんなにももっとみんなと仲良くなりたかったんだ。
という驚きのほうが上回っていました。

プライドの高そうなギアスくんがこんなにもぐしゃぐしゃに顔を歪めながら
感情を剥き出しで本音を吐露してしまうことが、思いの強さの証明だと思います。

と、それを知ったのが最終日でした。

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ここからの感想は、
「自分みたいな人は少数だけど、本当に自己表現が楽しくて、理解できないやつなんて自分の周りにいらないし、ありのままの自分大好き」
みたいな人には無関係な話なのでブラウザバックでお願いします。

個人的な意見なので、おじさんがなんか言ってんなwくらいで思って欲しいんですけど、このことから学んだこと。

「バカらしい。
横のつながりなんて大人になったらどんどんなくなっていくし、
別に生きていけるからわざわざ本当の自分を偽ってまで、他人に合わせる必要なんてないわ。今の時代多様性なんよ。なりたい自分を表現しなきゃ。」

って言うのもわかります。

だけどもし、
”孤独を感じている自分がいたり、本当は仲のいい友達が欲しい、あの子たちが羨ましい、あの人と仲良くなりたい、好かれたい、会社でみんなに馴染みたい”
と思う気持ちがあるなら、世間一般ではどういう人・ものが好まれているのか(時代や地域とかで左右されるかもしれけど)をある程度は理解しておくべきだと思います。”べき”は言い過ぎかも。

集団社会で生活する以上、自分が他人から好かれる可能性を少しでも高めておくことは重要なスキルで、このあとの豊かな人生を手にするための強力な武器の一つになるかもしれません。

スキル:客観視 スキル:環境適応 を獲得しました。
みたいなねw

結局一人では生きていけないし、幸せになるためには他者との関わりは必要不可欠で。
だからどんな人が好まれるか、今の自分は客観的にどんなふうに見えるのか。っていうのもある程度意識したほうがいいと僕は考えるのです。(しすぎはダメ。)

どこまでそれに自分を合わせていくかの度合いは人それぞれですが
何かを手にしたいなら、何かを我慢しなくちゃいけないこともあるし、
意外とそれに向かって努力すると自分磨きでレベルアップしているような感覚が気持ちよかったりしてみたりしませんか。

いきすぎて他人の目が気になりすぎて人前で失敗するのが怖い(僕です)とか、誰かに認められることを生きがいにした承認欲求モンスターにはならないようにだけ気をつけてくださいね。

世間では何が好まれるかを知った上で、自分はどういうこと・ものが好きかを選ぶくらいがバランスいいのかも。
なんでも良い加減がありますよね。
もちろん”生きてるだけであなたには最高の価値がある”っていうのが前提の話です。


あ、

第一印象を変えるお手伝いはできます

ので良かったらぜひ。
そういえば似顔絵アイコン描いてます(CM)

アイコン新しくしたい方もぜひよかったら。

まとまりのない書きなぐった文字を最後まで読んでくださりありがとうございました。
多方面に配慮が行き届いてなくて不快な思いをした方がいたらすみません。。。

元気にしてるかなー??と、電車で同級生にあって思い出したので書いてみました。


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