#ゴルフ_飛ばしのヒント
先日、初めて一緒にラウンドした方のお話。
30代で身長も180cm近くありガッチリした体つきで、いかにも体育会系出身みたいな見た目でした。(後で聞いたら、やはりスポーツ経験者でした)
「飛ばしそうだな~」と思っていたのですが、ふたを開けてみるとセカンド地点では私の10~15yd後方です。
本人も飛ばないのがお悩みらしく「シャフト変えたら飛びますか?」と質問されたので、「距離だけで良いならシャフト変えれば多少は飛ぶようになると思うけど、少し本気でゴルフをやるつもりなら、スイングの考え方を変えた方が良いかもしれませんよ」とお話をしました。
その時の内容を含めて、今回は飛ばしのヒントについて書いてみたいと思います。
対象は初心者や女性で、クラブに振り回されていてイマイチ振れないとか、ドライバーを振る感覚がわからない方を対象に書きたいと思います。
ざっくり言うと男性で180yd、女性で160yd飛ばない人は参考になると思います。
上級者(自称を含む)やプロには関係無いお話だと思いますので、ご承知下さい。
【理論上のお話】
ドライバーというクラブは、例えば私の使っているモノだと、大体ですがヘッド200g+シャフト60g+グリップ50gで合計310gという構成になっています。
つまりは当たり前ですが、ヘッド側が重い(グリップ側が軽い)物を振っている訳ですね。
重たいヘッドをボールにぶつける事でボールを飛ばしている訳ですが、スイング(振る事)で遠心力を生み、ヘッドスピードを上げる事でより多くのエネルギーをボールに伝える事ができれば理屈的にはボールは飛ぶはずです。
反対に飛ばない事の要因としては
①ヘッドスピードが遅い
➁スマッシュファクター(ミート率)が低い
➂①と➁に起因してボール初速が遅い
④打ち出し角度が適正で無い
があげられます。
文字にすると難しいのですが簡単に言えば、ヘッドスピードを速く、なおかつ高いミート率でボール初速を上げて、適正な打ち出し角度で打てばボールは最大限に飛びます。
それが出来れば皆さんとっくにトッププロだと思いますが(笑)、じゃあ、アマチュアゴルファーがどうすれば良いかというと、まずはご自分の本来持っている力を出来るだけボールに伝える事を考えた方が良いと思います。
飛ばないと悩んでいる多くのアマチュアゴルファーは、余りにも無駄が多くご自身の能力をボールに100%伝えられていないと感じます。その無駄を省いていけば必ず飛距離は伸びます。
【ヘッドスピードを落とさない!】
ヘッドスピードを上がらないと言うか、結果として効率が悪くヘッドスピードにブレーキを掛けている人は、ヘッドと一緒にグリップも動いてしまうのが原因の一番だと思います。
最初に書いた、飛ばないお悩みの男性もこれが一番の原因でした。
金槌で釘を打つ時に、金槌の頭の部分と柄の部分を同時に動かす人はいないと思います。
普通は金槌の柄の部分が、頭の部分より運動量が少なくなる事でヘッドスピードが上がりより多くの力を伝える事ができます。
簡単に言えば手元(グリップ側)よりヘッドの運動量を大きくすれば良いのです。
良く言われる「グリップエンドがおへそを向いたままスイングする」とか「身体からグリップを離さない様にスイング」はこれらの事を言っている場合があります。
【ヘッドスピードを上げる!】
ほとんどのドライバーはカーボンシャフトが使われていますが、飛ばない方の共通点としてシャフトを全く使えていない事があげられます。
初めにも書きましたが、ヘッド側が重たいクラブを速く動かすにはシャフトのしなりを使う事も必要不可欠です。
手元よりヘッドが動けばシャフトはしなります。またよりしならせる為にはトップでの切り返しが重要になります。
ルアーフィッシングや投げ釣りをやる方だとわかると思いますが、投げる際に一瞬、ロッドにルアーや重りの重さを感じてロッドをしならせてからキャストする感覚が切り返しの間に近いかもしれません。
【じゃあ~どうすりゃいいの?】
釘も打たないし、釣りもしない人はどうすればいいのか?(笑)というか、これからは簡単な練習方法を書きたいと思います。
<< 軽い物を速く振る~ヘッドスピードUP >>
野球のバットみたいな物にゴルフグリップが付いた練習器具が市販されていますが、重たい物を振ると筋力は付きますが、直接的にヘッドスピードは上がりません。
(長い目で見れば主に下半身の筋力アップによりヘッドスピードは上がると思いますが、即効性は無いと思います)
それよりも軽いものを速く振る方が、即効性があります。軽いものを速く振る事で筋肉に早い動きを覚えこませるのです。
一番簡単なのは、クラブのネック部分を持って(上下逆に)速いスイングをする方法です。
これだとティーグラウンドでティーショットの直前にもできますよね。
ただし、ヘッドが邪魔だしグリップの無い細い部分を握るので違和感があるかもしれません。
そういった方はヘッドスピードアップ用の軽い練習器具も市販されていますが、もし不要なシャフトやクラブがあれば簡単に自作もできます。
上の画像は不要なグリップ付きシャフトに古くなって差し替えたグリップを切って取付た物です。
古いグリップの口側とエンド側を5~6cmカットし、まずは口側を両面テープ等で固定します。その上から両面テープを貼ったエンド側をかぶせます。抜け防止でビニールテープ等で固定すれば完成です。製作時間5分で材料費は0円です。
前記の様な軽い物を全力で10回くらい振ってから、普通にドライバーで打ってみて下さい。クラブの重さやシャフトのしなりを感じやすくなり、かつヘッドスピードも上がっているはずです。
<< 腕の使い方を覚える~ヘッドを動かす為に >>
練習場で軽くティーアップしたボールをフェアウェイウッド等で打つ練習です。
まずは足を閉じた状態で10球程度打ちます。
当然ながら上体がグラグラしますので、フルショットは必要ありません。
9時から3時のハーフショットで十分ですが、そっと振るのではなく、しっかり振ります。感覚的にはテークバックよりもフォローを意識しましょう。
次に大股を開いて同様に10球程度打ちます。下半身を安定させて、これもしっかり振ります。
どちらも手打ち的な感覚になると思いますが、それで大丈夫です。
下半身を使わずに、頭が動きづらい状態で手の使い方を覚える方法です。
ボールはどちらに曲がっても気にしません。
また飛距離も気にしなくていいですが、ヘッドにしっかり当たる様に(ダフリ、トップはNG)なるまで、閉じる開くを交互に練習して下さい。
何となくできる様になってきたら、通常のスタンス幅でハーフショットから初めて、フルショットまで打ってみて下さい。何か自分のスイングが変わっていませんか?
上記の練習で恐らく多くの方は、通常スタンスでハーフショットを打つと、フック系のボールになってくると思います。
もしそうなったら大成功です。
スライス系がでる方はもう少し閉じる開くの練習をしましょう。
※シャフトのしなりを感じる為に、普段ご自分の使っているクラブより柔らかいシャフトのクラブがあれば、よりベターです。
【上手くいきましたか?】
軽いものを速く振ってヘッドスピードが上がって、手の使い方を覚えたとして、飛距離は伸びましたか?
飛距離もそうですが、打感というか芯に当たった感覚が今までと違うと思いませんか?
上記ドリルで一番効果が上がるのは女性ゴルファーかもしれません。始めたばかりの女性ゴルファーは中々クラブを振り切り事ができないので、上記の様な練習はオススメです。
上記のドリルは良い副作用として、つま先下がりやつま先上がりのライからのリカバリーショットが上手くなります。
またボールが捕まらずにスライスをしてしまう人も上記ドリルは非常に有効だと思います。
【ゴルフは続くよ、どこまでも】
腕の使い方や大まかなスイングの形が出来てくると、ある程度ボールを飛ばせるようになってきます。
そうするとゴルフが楽しくなってきます。
ところが今度はボールが曲がり始めます(笑)
それがゴルフの難しいところなんですが、最初に曲がりを直そうとすると、ゴルフに挫折したり、極端に飛ばなくなったりする方が多いと思います。
良いコーチの見分け方の会でも書いたのですが、最初に形を作りたがるコーチが多いのですが、私はある程度飛ばせる様になるのが先だと思います。その方が絶対楽しいですよ。
ツアープロだって結構曲がりますしね、アマチュアゴルファーは曲がって当たり前だと思います。
だから今回はとりあえず、ある程度は飛ばせる為のヒントを書いてみました。
本当はもう少しドリル等もあるので、気が向いたら書きたいと思います。
最後まで読んで頂き、ありがとうございます。
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