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【買ってはいけない航空券】国際線乗り継ぎの話@インド

YouTubeを見ていたらお勧めに出てきた
「航空会社に搭乗拒否されて27万円無駄になった」動画。

私だったら憤死している出来事だと思うが、
そこをYouTubeにアップできちゃうメンタルが素晴らしい。

いやいや。
そもそも航空会社から搭乗拒否されたってどうした?
普通の日本人はまず搭乗拒否なんぞされないぞ?
なんだろう?半裸で飛行機乗ろうとしたとか??

ということで動画を見てみても、
航空会社名とかが出ておらずイマイチ詳細がわからないのだが
とりあえずドバイからインド経由でどこかに行こうとしたら
インドのビザを持っていないという理由で搭乗拒否されたらしい。
確かに日本国籍者はインド入国に際しビザ取得が必要。

その人は、24時間以内の乗り継ぎなのでビザ不要
(つまりインドには入国せず空港で乗り換えるだけ)
という反論をしたそうなのだが、航空会社は
「会社のルールで、乗り継ぎ時でもインドのビザが必要」
と一点張りで断固として搭乗拒否。
結果として二人で27万円が無駄になったらしいのだ。

なお、2024年現在、インドのビザ・オン・アライバル
(インド到着時に空港内のビザ申請カウンターに行き
そこで料金を払ってビザをすぐに出してもらう制度)は
デリー・ムンバイ・コルカタ・ハイデラバード・
チェンナイ・バンガロールの6空港到着時のみ可。

その人たちや航空会社が、この制度を知らなかったのか、
使えない空港で乗り継ぎの予定だったのかは不明。

そしてここから私の推測。

無駄になった27万円のチケットはLCCだったのでは?
LCCでの乗り継ぎだったので搭乗拒否されたのでは?

理由↓

違う航空会社で乗り継ぐ場合において
航空会社同士でインターライン契約というものが
締結されている場合が多い。

例えば私が昔バンコクで乗り継いだときの話。
A.シェムリアップ→バンコク(バンコクエアウェイズ)
B.バンコク→クアラルンプール(タイ航空)
という2枚の別々に予約した同日の航空券を持っていた。

シェムリアップで荷物をチェックインするときに、
すぐにバンコクで乗り継ぎをするつもりだが、
荷物はKLで受け取ることができるか?と
タイ航空の航空券を見せながら係員に聞いたところ
他社への乗り継ぎであっても問題ないと返答を得た。
2社間でインターライン契約がされているからだ。

よって、私はバンコク到着後、制限エリア内にある
トランジットカウンターにいる職員に
タイ航空のKL行きの搭乗券を出してもらい
そのまま搭乗口に向かいKL行きの飛行機に乗った。
タイに入出国することも荷物を取り出すこともなかった。

(ちなみに荷物は遅れて翌日にKLにやってきた↓)

このようなインターライン契約は
大手航空会社は幅広くしている提携している模様なのだが
LCCは契約していない場合がほとんど。

LCCはいろいろコストカットをした上で
割安な料金を乗客に提供しているのだから
仕方がない。そんなものだ。

だから、LCCの国際線で乗り継ぐ場合は
一旦入国して再チェックインする必要がある。

例えば先ほどの区間で
A.シェムリアップ→バンコク(バンコクエアウェイズ)
B.バンコク→クアラルンプール(エアアジア・LCC)
という2枚の航空券で同日に乗り継ぐとする。

バンコクエアとエアアジアがインターライン契約を
していないと仮定すると、私の乗り継ぎ時の動きは

バンコク到着→タイ入国審査→荷物ピックアップ→
エアアジアのカウンターでチェックイン・荷物預け→
タイ出国審査→バンコク出発 となる。

一度タイに入国する必要が出てくるのだ。
日本国籍者はタイ入国に際し、
30日までだったらビザなしで入国可能。
乗り継ぎ目的で数時間入国するのも
もちろんビザなしで入国可能。

でもこの乗り継ぎがインドだったとすると?
そう、インドに入国する必要があるのだ。
日本人がインドに入国するためにはビザが必要だ。

冒頭の話に戻ると、ドバイ空港において
航空会社は旅客のインドビザの有無を確認し
ビザがないために搭乗を拒否したのではないか。
これが私が推測する搭乗拒否の理由。

いや、ちょっと待て。
LCCのエアアジアで東京→KL乗り継ぎ→シンガポール
という旅程で、KLで入国しなかった、荷物ピックもしなかった
という人がいるかもしれない。
LCCなのに乗り継ぎ地のKLで入出国しなかったと。

そういえば私も去年、LCCのスクートで
KL→シンガポール乗り継ぎ→アムリトサル
という旅程でシンガに入国しなかった。
これらの乗り継ぎはなんなのだ?

お答えしましょう。
それはエアアジアやスクート独自のサービスです。
LCCではあるものの、そこはサービスしまっせ。
他社とは連携しないが、自社便での乗り継ぎだったら
最初から搭乗券も2枚渡すし、
荷物も最終目的地でピックできるよと。

以下のドバイ→インド乗り継ぎ→シンガポール行きの
航空券を見てほしい。スカイスキャナーで検索。

インディゴはインドの最大手LCC


エアインディアエクスプレスはエアインディアの子会社LCC

インディゴもエアインディアエクスプレスもLCCである。
もちろん出発時刻や所要時間、乗り換え地などは違うのだが
大きく異なる点がある。わかるかな?

エアインディアエクスプレスの旅程だけ
「自己乗り継ぎ」と書かれている。
つまり、一旦インドに入国して再チェックインする
可能性があるパターン。普通のLCCの乗り継ぎ。
日本人だったら当然ビザが必要になる。

一方でインディゴは13時間も乗り継ぎ時間があるのに
「自己乗り継ぎ」とは書かれていない。
だからインディゴがドバイ空港で
ドバイ→インド、インド→シンガの
2枚の搭乗券を出してくれるし、荷物もシンガまで
届けてくれるやつだ。インドに入国する必要なし。
(13時間も空港内に缶詰になるが・・・)

つまり、両社LCCではあっても
インディゴは自社便乗り継ぎサービスをしているし
エアインディアエクスプレスはしていない。
それだけの違いで、日本人にとっては明暗が分かれる。

なお、私はエアインディアエクスプレスのサイトで
ドバイ→シンガのチケットを検索しようとしてみたが、
そもそも検索できないように制限されていた。
当然購入もできない。

ドバイ→ティルチラパリとティルチラパリ→シンガ
というように別々には検索して購入できるのだが
ドバイ→シンガとしては販売しないようにしているらしい。
航空会社が乗り継ぎの責任を負わないYOと
明言してるようなもんだ。

航空会社は積極的に販売しようとしていないのに、
スカイスキャナー等の検索サイト経由で
航空券を買えてしまうという罠。

旅行者は先人たちの失敗から学び
楽しく安全に旅を続けてもらいたい。

「家に帰るまでが遠足ですYO」と
小学校の先生は子どもたちに注意喚起をしていたが
帰路の途中にビザが必要だなんて
先生は教えてくれないのだ。
自分で学べ。



提言

1.LCCではなるべく乗り継ぐな

LCCは点と点を結ぶだけの、空飛ぶ格安バスと考えろ。
遅延時の乗り継ぎ失敗など、基本的にLCCは責任を負わない。

2.検索サイトだけでなく航空会社ページもチェックしろ

スカイスキャナー等の検索サイトに頼りすぎず
念のため航空会社のページもチェックして情報収集。
エアインディアエクスプレスのように、自社ページで
検索しても料金が出てこない場合は、あっ(察し)。

3.いっそビザを事前に取得してしまえ

私はインドの5年ビザを持っている。
オンライン申請で簡単に取れた(偽サイトが多いので気をつけろ)。
つまり5年間はインドで乗り継ぎし放題。ヒャッハー!

4.そもそもインドを信じるな

だってインドだから。



なお、LCCではない大手航空会社の乗り継ぎ(エミレーツ)で
乗り継ぎ時間も十分に余裕があり
日本人ならビザ不要な国での乗り継ぎであっても
私は入国を拒否されて空港に半日ほど缶詰だったことがあったので
インドだけではなくインド周辺国も信じるな↓



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