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ヴァルダ社が宇宙産業で実践する、「コンセンサス」と「ノンコンセンサス」のイズム【Off Topic Ep180】

宮武徹郎と草野美木が、アメリカを中心とした最新テクノロジーやスタートアップビジネスの情報を、広く掘り下げながら紹介するPodcast『Off Topic』。このnoteでは、番組のエピソードからトピックをピックアップして再構成したものをお届けする。今回は「#180 投資家タイプor 起業家タイプ、あなたはどっち?Founders Fund流スタートアップ作り方」から、VCファンドによるスタートアップアップモデルの”第3の道”を提示するファウンダーズ・ファンドイズムと、それを体現するヴァルダ社についてご紹介。宮武がかねてより注目してきた同社の特異性とはどこにあるのか?


“ファウンダーズ・ファンドイズム”を体現するヴァルダ

VCがスタートアップアップモデルを採用してスタートアップを設立するとき、大きく分けて2つのパターンが存在する。ひとつは外部起業家をEIR(Entrepreneur in Residence/客員起業家)として招き、アイデアの模索と開発を行って共同で起業するモデル、もうひとつは、スタートアップスタジオ側で起業したのち、採用したCEOに経営を任せるモデルである。

そして第3のモデルとして興味深いのは、PayPal創業者のピーター・ティール氏が創業した米国のトップVC「Founders Fund(ファウンダーズ・ファンド)」のモデルだ。同社は、メンバーがVCとしての投資を担当しながらも、同時にメンバー自身が会社を設立することを容認しており、実際にファウンダーズ・ファンド投資チームメンバーの約半数が自身で会社を立ち上げている。そのなかでも、宮武が特段興味を注ぐスタートアップが、 若干29歳にしてファウンダーズ・ファンドのパートナーとなったデリアン・アスパースパロウホブが共同創業者兼CEOを務める「Varda Space Industries(以下、ヴァルダ)」だ。

CNBC

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