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感謝③

さて学生コーチとしての生活が始まりました。

学生コーチとして入部はしましたが、このチームには前任者がいません。前任者がいないということは、今までの記録も正解の道筋もありません。前例がないという「怖さ」と真っ白の紙に次は何色にしようかというような「楽しさ」を感じながら、練習に参加しました。

また結果的先の内部事情であった話になりますが、いつかは1つの目標でもあった学生監督へとスライド昇格もあるのだろうとも考えていました。でも、その時期はまだ現実的ではない。いつ来るかわからないけど、いつかくるであろう「いざのタイミング」の時にそなえて、まず「軟式野球を学ぶ」「選手を見る・知る・会話をする」「軟式野球部を学ぶ」というのを自らの役割と考え、野球部の練習に臨みました。

当然、来る日も来る日も、練習を見ながらコミュニケーションを取ります。その中で名前や出身はもちろん、その他間接的にではありますが1.2年生を中心にまず選手が野球をどれくらいに考えているのか、入部理由やどんな野球をしたいかなどをメインに置き話をしていました。

その中で多くの子が「サークルもあったけど、あえて部活でちゃんと野球をしたかった。」「学生最後、もう一回全力でなにかをしたい。」など野球に対して紳士的な考え方を伝えてくれました。とにかく「野球をちゃんとやりたいんだ」という意見が多くて驚いた記憶があります。

そして9割は話し終え、最後は2年生の中心核。2年生の中でもリーダシップを張っていた存在であったに二人と話をしました。その時に早速2人の人物の「表情」と「話の内容」に違和感を覚えたのを覚えています。彼らは毎回練習には来ますが、どうも物足りなそうな顔に見えました。それは当時の2年生(同い年)、結果的に次期キャプテンと代表になる子です。

その彼らの「表情」の理由は、当時と今後の野球部の雰囲気・スタイルに対して疑問を感じていたからと感じました。

「軟式野球部」という「硬式まではいかないが、部活に憧れをもって入ってきた。」が「いざコロナで試合できないし、練習となったらこの感じ・・・」「野球をやるのであれば、もう少しちゃんとやりたい。」「でも今の状態はひどすぎるからどうすれば。」というのを彼らは考えていました。もちろん私も同じような理由でした。この野球部は毎年の傾向的にこのような理由で求められているコミュニティなのです。

一部の影響で「野球をやりたい野球部」「勝ちたい野球部」が壊されかけてしまっていたのです。

その当時多くの選手が「憧れていた」「考えていた」本来の雰囲気・スタイルが壊されかけられている、その集団なりの「あるべき正しい」方向がある、そこを目指す人間が多数いる中でも、一部の人のせいでその全体が阻まれてしまっていたことが問題でした。

そこを集団として改善をする、全体として軌道修正をしていかない限り「人としても」「集団としても」ただただ崩壊にいくしかありません。今後のチームとしての活動にも、人間関係にも影響してしまう。

すぐに「本来目指すべきスタイル・雰囲気」を考え改善するべきと伝え、もう一度当時の2年生と考え直すことにしました。

あの2人との出会いがなければ、この日から僕の役割に「野球部を立て直すこと」が加わらなかったでしょう。仮に「立て直し」があってもそれが上手く転がる未来は見えませんでした。

あの「出会い」と話をしてくれた「勇気」に「感謝」しています。
「同い年だったから」と学年1つ下の僕を受け入れて様々な話をしてくれたことも本当に感謝しています。

そして次は「野球部を学ぶ」「チーム作り」を学ぶために出張に出かけます。

感謝④につづく。






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