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【2024年新種牡馬解析①】サートゥルナーリア

血統を予想ファクターとしている人間にとって、新種牡馬の新馬戦ほど、楽しみなものは無い。
血統と馬体でしか判断が付かず、データとかも全くない新種牡馬は血統が分からない人からすると手が出しづらいが、血統派はむしろ逆。
血統表から読み取れる情報から馬券を取れた時には金額以上の喜びがある。
今回はそんな今年の6月からデビューする世代の新種牡馬について、
考察していきたいと思う。


〇種付け料と種付け頭数の推移

初年度ながら205頭を集め、種付け料も600万円と高額なため、付けられた繁殖牝馬の質は相当高いものである。
かつデビュー前から種付け料が年々上がっているところからも、生まれてきた仔も質の高いものであったと予想が出来る。
毎年100頭以上の産駒がデビューする可能性があるので、注目したい1頭である。

〇5代血統表

netkeibaより引用

父ロードカナロアは現役時代は1200m~1600mで活躍した名スプリンター。初年度産駒にはアーモンドアイが出たように、子供の距離適性は長くも出る。サンデーの血を持たない引き出し型血統のため、母系の特徴を引き出す傾向にある。
母シーザリオは2005年のオークス馬で、アメリカンオークスの勝ち馬でもある名牝。その子供たちも優秀な馬たちばかりで、エピファネイア、リオンディーズがG1を勝っている。エアグルーヴにも言えるが、名牝と呼ばれる馬たちは、自身の特徴を引き継ぐ産駒が生まれやすい。

〇現役時代の成績


netkeibaより引用

6月にデビューしてから3連勝でホープフルステークスを制覇。
3歳クラシック戦は1戦目の皐月賞から始動し好時計で勝利。
出遅れてしまったため仕掛け遅れたダービーは惜しくも馬券外になってしまったが、世代の主役として活躍し、最優秀3歳牡馬を獲得。
古馬になってからも活躍を期待されたが、春に金鯱賞、宝塚記念と使った後、秋初戦のジャパンカップを回避してから、なかなかコンディションが整わず、そのまま引退することとなった。
兄のリオンディーズが活躍できなかったクラシックで結果を出したが、
キンカメ系にありがちなクラシック好走した馬はその後の調整が上手くいかない、半ばで故障して引退というリオンディーズやドゥラメンテと同じ結果となってしまった。

〇種牡馬としての予想


シーザリオの特徴を出しているのは成績からも分かるので、エピファネイアやリオンディーズ産駒のように、1600m以上で直線の長い、坂のあるコースで、時計が早く軽い芝で瞬発力勝負をする馬が多く出ると思う。
瞬発力を生かした競馬となると、外枠に入ったほうが生かしやすい。
父がロードカナロアに変わったことによる可能性としては、短距離・ダート馬が他の2頭よりも出るはず。
また、引き出し型のキングマンボ系であるので、母系に強い個性がある場合は、その特徴を引き継ぐ産駒も出るため、主流が得意なのか否かは見極める必要がある。(とはいえシーザリオの主張がかなり強いはず。)

〇買いポイントと消しポイント


買いポイント

  • 直線の長い芝1600m以上の根幹距離

  • 芝の下級条件で外枠に入ったら

  • 母父米国型のダート1600m以下

消しポイント

  • 芝の非根幹中距離(1800m、2200m、2500m)

  • ダート1800m以上

  • 母父欧州型で芝1200m以下

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