見出し画像

書籍【夢と金】読了


https://booklog.jp/users/ogawakoichi/archives/1/B0C1YMDBRH

◎タイトル:夢と金
◎著者:西野亮廣
◎出版社:幻冬舎



西野氏の言葉は心の奥底にガツンとくる。綺麗事は全く必要ない。夢を叶えたければ、金を稼げということだ。
こう説明すると「金の亡者」と言われそうであるが、そういうことではないのだ。
あくまでも現実的な話をしているに過ぎない。
金が無くて、果たして夢は叶うのか?
もしやりたいことがあって、夢を持っているのであれば、その夢を叶えるために、ある程度の金は必要なのではないか?
だからこそ、金の稼ぎ方をきちんと知るべきではないのか?
彼はそういうことを伝えているに過ぎない。
大きな夢を持っていて、さらに才能もあり、不断の努力もしていた人たちが「金がないために夢を諦めた」という話がどれだけ世の中に溢れているか。
だったら答えは簡単だ。
金の稼ぎ方は実は体系化されていて、きちんとマニュアル化されている。
(今の資本主義がルールチェンジしない限りは有効な手段だ)
だったら、それを正しく学んで実践することだ。
努力や才能なんて後回しでいい。「まずは知って行動せよ」ということだ。
私自身はすでに50歳を超えているが、もしこの言葉を若い時代に聞いていたら、どう感じただろうか。
お金に対する価値観、考え方を変えることは出来ただろうか。
そんなことをついつい夢想してしまう。
本当に書かれていることは、イチイチ納得である。
西野氏が様々な場所で行っている講演会でも、この書籍の内容をよく語っている。
我々はとにかくもっと真剣に「お金そのもの」について考えた方がいい。
「稼ぎ方」というと、自身の金儲けに聞こえるが、モノの売り方と言ってもいい。
言い方を変えれば「お客様は何に価値を見出して購入してくれるのか?」を理解することだと言ってもいい。
広く全般で言えば「この社会の中で、どうやって『経済』が機能しているのか?」という話でもいい。
今なぜこの商品が売れているのか?
それでは、なぜ我々の商品は売れないのか?
とにかくもっともっと深く深く考えろ。
西野氏はとにかく深く、常に考えている。
彼に負けないくらい、内臓が飛び出るくらいの勢いで考え続けてみろということなのだ。
西野氏の話の中で「最近は不味いラーメン屋が姿を消した。なぜなのか?」という問いがある。
今の若い人は「不味いラーメン屋」の存在自体を知らない可能性がある。
そもそも現時点で「不味いラーメン屋」が無いのだから、「なぜ姿を消したのか?」という「問い」すら浮かばないだろう。
実はこれがものすごく問題なのだ。
「なぜ?」と問うこと自体が、ものすごく高いレベルを要求している。
なぜ、知らないものを「なぜ?」と問えるのか?
年齢が若いとか、年配だとか、そういうことだけではなく、単純に「前提を疑う」ということをしていかないと、物事の本質に辿り着かないのではないかと思ってしまう。
「価値があるより、意味がある」
この話もすごく重要な話だ。
我々は夢を叶えるために、現実的に金を稼ぐ必要がある。
そのためには、何かの付加価値を加えて、高く売ることを考えなくてはいけない。
しかし本当にそれだけでいいのだろうか?
「付加価値=自分の利益→金を稼ぐ」という図式だと思うが、ここで説いているのはそんな単純な話ではない。
この複雑な世の中で、すでにこの図式だけでは成立しなくなっていることを、西野氏は声を大にして伝えてくれている。
「価値を高めることではない。意味を創ることなのだ」
我々にとって意味とは何なのだろうか?
そして顧客にとっての意味とは何なのだろうか?
「なぜ」と問い続けることが大切なのだ。
「惚れさせる努力を怠るな」
「エグゼクティブよりラグジュアリー」
様々なキーワードが出てくるが、彼は「なぜ」そう考えるのか?
単純に答えを見つけるためだけではない。
問い続けることが大切なのだ。
(2023/5/28)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?