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シリアの戦争で、友だちが死んだ

冒険研究所での「冒険クロストーク」の第4回は、2月6日に戦場ジャーナリストの桜木武史さんをゲストにお呼びします。

これまで、登山家でフォトグラファーの小松由佳さん、農学博士の澁澤寿一さん、写真家の竹沢うるまさんをゲストに招いてきた、私荻田との対談トークシリーズの4回目です。

1月20日に、桜木武史さんが文章を書き、武田一義さんが作画を担当した「シリアの戦争で、友だちが死んだ」が発売されました。

TBS「クレイジージャーニー」においても、衝撃の回となった桜木さんの出演回でしたが、今回は桜木さんの生き様や戦争の最中で生きる人々の現実を、じっくりと伺いたいと思います。

インドとパキスタンが領有を巡って争うカシミール地方での銃撃戦に遭遇し、顎を被弾、九死に一生を得る体験をし、その後、桜木さんの取材はシリアに移ります。
体制派と反体制派、イスラム国の台頭や諸外国の介入によって混迷を極めるシリアの中において、桜木さんは地元の人々と生活を共にし、その生きた声を届けてきました。

シリアへの渡航、また隠密裏の入国もできなくなった現在、桜木さんは戦場に生きる人々への想いを馳せながら、日本国内ではトラックドライバーとして生きながら、来るべき取材の時に備えています。

新刊「シリアの戦争で、友だちが死んだ」は、桜木さんの文章主体のノンフィクションですが、各章の冒頭に漫画で表現されているページもあり、とても読みやすく分かりやすい内容です。

なんと、出版元のポプラ社が「シリアの戦争で、友だちが死んだ」の無料公開を行なっています。ぜひこちらもチェックを。

桜木さんの著作は、前著「シリア 戦場からの声」などは、かなり骨太のノンフィクションになっていますが、合わせて読むととても理解が深まると思います。

桜木さんの最初の著作である「戦場ジャーナリストへの道 カシミールで見た「戦闘」と「報道」の真実」の中で、桜木さん自身もカシミールでの取材中に戦闘に巻き込まれて下顎に被弾し、生死を彷徨います。その時、同僚のジャーナリスト達は桜木さんに手を差し伸べる前にカメラを向け、取材する立場から取材される立場になってしまう。

様々な経験を経て、桜木さんは「戦場ジャーナリストへの道」の中では、自問自答を繰り返します。

「取材される側に回されてあらためて実感した。ジャーナリストが人の不幸を食い物にしていることを。どれだけかっこいい言葉を並べ立てても、所詮は死肉を食らうハイエナと同じである。他人の不幸を土足で踏み荒らしてまで取材をする必要があるのだろうか。」

フリーの立場では、どこから取材費が出るわけでもなく、多額の取材費をかけてもそれを記事にしてもらうことのできる原稿料など微々たるもの。

それでもなぜ、重ねて戦場に足を運ぶのか。

新著にかけた想い、日本における戦場ジャーナリストという生き方、戦争下で生きる人々の現実、たっぷりとお話を伺います。

イベントのオンライン配信は、後日の視聴も可能ですので、当日の予定がつかない方でもご心配なく!

イベントチケット申し込みは以下から
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【ゲストプロフィール】
桜木 武史
1978年岐阜県出身。戦場ジャーナリスト
東海大学在学中に半年間休学し、インドを放浪。これがきっかけとなり、卒業後にフリーのジャーナリストに。
2005年11月、インドのジャム・カシミール州で戦闘に巻き込まれて右下顎を吹き飛ばされる。
2016年に第3回「山本美香記念国際ジャーナリスト賞」を受賞。
2017年TBS「クレイジージャーニー」に出演。
普段はトラックの運転手の仕事をしながら、ジャーナリストの活動をしている。
●著書
戦場ジャーナリストへの道 彩流社
【増補版】シリア 戦場からの声 アルファベータブックス

司会進行
荻田 泰永(おぎた やすなが)
北極冒険家。1977年神奈川県生まれ。
2000年、大学中退後に冒険家大場満郎氏が主宰した北極冒険行に参加、以来毎年のように北極圏各地を単独徒歩により踏破。
2016年カナダ最北のグリスフィヨルドからグリーンランド最北のシオラパルクまでの単独徒歩行(世界初踏破)、2018年1月には南極点無補給単独徒歩到達(日本人初)など。
第22回植村直己冒険賞受賞。
・「北極男」(講談社/2013年11月)
・「考える脚」(KADOKAWA /2019年3月)

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