ひとりで生きていくのは快適だが、退屈だ。良質なマッチングを求めるならどこへ◆オフ会【ぷろおご伊予柑の大預言】
対談:ぷろおご伊予柑の大預言をアーカイブしています。
収録は2023年11月です。
「良質なマッチング」はどのように発生するか
伊予柑:今回テーマはオフ会です。「年末オフ会やりたくね?」という思いつきからなんですが
ぷろおご:人間が集まってワイワイしてると運気がよくなるっぽいことがわかってきた
伊予柑:コロナが明けてから、オフラインになってますよね
ぷろおご:もともとそうだったことが、より明らかになったかんじがしますね
伊予柑:コロナが明けてお客様とか変わりましたか?
ぷろおご:あんまり変わらなかったかな。2、3年じゃ、人間の根本的なものは変わらないですよね。最近の話とかは変わりますよ。最近の話がないとかそういうのはあったけど、コロナはとくに変化をもたらさなかったですね
ぷろおご:オフ会っていいですよね。なんかこう、結果として残りやすい
伊予柑:スラムではカラオケ会とか、オフ会がけっこう開催されてるようですね
ぷろおご:いちばんいいことだ
伊予柑:オフ会が活発に行われると結婚とかもうまれていいですね
ぷろおご:素晴らしいことですよね。もうすでに一組、結婚したし
伊予柑:ちょっと年末にでかいのをやって、遠方の方とも会えたらいいですね
ぷろおご:うん、いいね。人を集めると意外な組み合わせが起こり、マッチングが発生する
人が集まる場所をつくるには、どうすればいいか
伊予柑:かみなはどうなんですか?
ぷろおご:どうっていうと?
伊予柑:今の感じ
ぷろおご:ぼちぼち。あんまり会わないような人が噛み合ってたりしてる
伊予柑:まだハードルが高そうに見えますけど
ぷろおご:たぶん池袋はもうやめちゃう
伊予柑:そうなの?
ぷろおご:あれはね、ほんとは秋葉原でやろうとしたんだけど、池袋も借りられるって聞いたから、じゃあやるか〜って2店舗やったんですよ。
池袋店はカラオケとか、なにもない。それで、「なんか売るものあるかな〜」っておもってたんだけど、「うーん、ないなあ、」ってなって。だからやめちゃおうかな、って
伊予柑:なるほどね。じゃあ秋葉原店だけになるんだ
ぷろおご:たぶんね。そのあいだに、ほかの所で実験的にやったりするかもしれないけど。
こういうパターンはいいけど、こういうパターンはいけないんだ、みたいなのは一店舗だけだとはかれないじゃないですか。そんなに金がかかるものでもないし、最終的に秋葉原店にちゃんと流用できればそれで利益はとれる
伊予柑:秋葉原店はめちゃくちゃ広くていいですね
ぷろおご:そうですね。やっぱりテナントだいじだなあ、って
伊予柑:池袋も全然いいんですけど、秋葉原店があまりにも広くてびっくりした
ぷろおご:秋葉原の店舗があまりにもいいから、むしろそこに集中させたほうが散らばらなくていいかな、とか
なぜ【招待制バーかみな】は深夜営業なのか
伊予柑:前に行きましたけど、けっこうよかったですね。ただ、0時からがツラいのよ
ぷろおご:ツラいからいいじゃないですか。みんなおもってますよ
ぷろおご:みんなおもってる。だから、それを超えていく
ぷろおご:こんなふうに
伊予柑:完全に宗教の作り方だ
ぷろおご:苦難が共有されてたほうが話しやすいじゃないですか
伊予柑:まあね
ぷろおご:大震災があった時とかって、みんな仲間じゃん
伊予柑:命の危機があると神秘を感じるってダンバーさんが言ってたらしい
ぷろおご:「死ぬ。ねむい。ねむいし、明日どうしよう。やばい。会社、死ぬ」って言って、またきちゃうみたいな、そういうのはやっぱいいですよね。そういう意味で、深夜にしたことに関してはすごい大成功だとおもってますね
伊予柑:けっこう仲良くなった人とかでてるんですか?
ぷろおご:もう勝手にコミュニティみたいになってる。そことそこが仲良くなってるんだ、とか。なんか知らない間にくっついちゃったりして
伊予柑:なるほどね
悩みごとに煩悶とするのは、ひとりでいるから
ぷろおご:オフ会にかぎらず、今、オフラインで人と会うことはすごい精神的に必要な作業だとおもうんですよ。僕がよく言ってることでもあるんだけど、ノイズが足りないんですよね。
ひとりの生活とかネットとか、いわゆるクリーンにされたあとの情報は、自分の意識にしろアルゴリズムにしろ、あまりにクリーンになりすぎている。そこで得られるものや提供されるものって、基本的に自分の外からでないじゃないですか。だから、なんかした気になる、誰かと触れた気になるけど、なにもはじまっていない。ひとりじゃない気になるにはいいんだけど、栄養素としては足りてないわけです。
完全栄養食みたいなもので、いやいや、人間の内臓は進化しないんだから同時にそんなに入れたってむりだよ、みたいな話なんですよ。内臓の仕組みとか、そういうものはわからないじゃないですか。それとおなじで、人に直接会う作業ってやっぱり不快なんですよね。不快だし、疲れる。
ぷろおご:でも、次会うときにはもっとラクになる。事前にどういう人か知ってるし、新しくちがう側面が見えてきたりして、「意外とすごい面白い人なんだ」とか「いい人なんだ。」とか、そういうふうになるわけですよね。
そういうのって自分と向き合う作業だとおもうんですよ。自分はこういうのをツラいとおもってたけど、こういう人に会ったら実はこういう側面が自分にあったんだ、とか。
そういうものを持って帰る自分がいないと、ひとりになったときに考えることがない。なんていうのかな。みんな、ひとりになって考えることとかひとりで考えてきたことを重要視してるじゃないですか。
それは、なにか学んだことだとか、人に会っておもったことだとかがあって、それを持ち帰って整理するから価値がでるわけですよね。なにも持ち帰らないでずっと家でひとりで整理してても、なにも変わらないんですよ。配置が入れ替わってるぐらい。新しいものを買っていかないと
伊予柑:模様替えぐらいだよね
「心地よさ」はコミュニケーションをうみにくい
ぷろおご:そうそう。模様替えしかできない。で、模様替えもどんどん退屈なものになっていくわけですよね。それってやっぱりおもしろくないとおもう。そういう意味で、オフ会ってけっこうだいじだとおもいますね。
ツラいけどたのしそうだから行くとか、なにかしら魅力を見出せればいいよね。寂しいから行くとか、カラオケしたいから行くとか、酒飲みたいから行く、とか、なんでもいいんですよ。
サシでやると誘うのもたいへんじゃないですか。でも、オフ会とか、店はパッと行っていい。そういう場所だと集まりやすいし、初級者向けなのかなとおもう。むしろツラいほうが初級者向け。ツラいことでコミュニケーションコストを下げられるから。「眠いですよね」とかあれば、ひとつ会話が増えるわけじゃないですか
伊予柑:話の内容がなくてもよい状態ですよね
ぷろおご:ヘンな話ですけど、バーに変な客がきてても、「あの人帰りましたね!よかった」とかもあるわけじゃないですか
伊予柑:ある
ぷろおご:「なんかちょっと苦手なんですよね」「わかります」みたいのなも全然あるし、そういう体験はやっぱり外にでないとない。それが今すごくいろんな人の人生に欠けてるなーっておもってますね
伊予柑:非言語的な同調というか共感、シンクロみたいなものは難しいですね
コミュニケーションで不安になりがちな人に欠けているものとは
ぷろおご:なんでみんなコミュ障かっていうと、それをやれない場所にいるからなんですよ。LINEとかさ、顔文字つけるとか、絵文字つけるとかあるけど、そんなの言いだしたらキリがない。
それよりは、LINEもいいけど会うときにちゃんとしゃべっておけば、LINEの文字の打ち方とか気にならなくなるじゃん。あいつはこういうかんじで打ってる。あいつはこういう人間だから、べつにこれはなんの意味もない一文だなとか、そういうものを予想できるわけですよね。
もしも相手とのやりとりで不安になるとか相手が怒ってるのかもしれないとか、かんじるなら、たぶんそもそも会ってるときにしゃべれてないんですよ。そういうふうにコミュニケーションが欠けてる。
オフラインコミュニケーションはやればある程度はわかるようになってくる。べつにアスペとか共感性とかなくても、パターン学習でわかってくるんですよね。やったほうがいいこと、挨拶するとか、なにかあげるとか、祝いごとを祝うとか、そういうのを最低限やっておけば、あきらめもつくわけじゃないですか。
「〇〇したら、嫌われちゃった」とか、そういうのに慣れていく作業なんですよ。高速で慣れていく作業を続けていくには、店とかオフ会はすごく便利なツールだとおもう
伊予柑:僕の会社はテレワークなんですけど、このあいだ、大阪までスタッフに会いに行ったんです。そしたら、やっぱり会ったあとはチャットでの仕事の発注がめっちゃラクなんです。それは単純にシュミレーションに必要な情報量が入ったってことなんですよね。
「Aさんはこういう人である」というのが0の状態だと、いろんなAさんを仮定しなきゃいけないんだけど、会って話すと、「こういうAさんね。だったらこの言い方でOK」みたいな判断ができる。文字だけだとパターンを考えちゃうから、シミュレーションがしんどいですね。会うのはラクです
ぷろおご:そう、会うほうがぜったいラクなんですよ、いろいろとね。だけど慣れてないと、「会うのこわい」があるんだよね。できるできないというよりは、こわい
ぷろおご:今はコストが高くても、やり続けたら下がることってあるわけじゃないですか。そういうものにはコストをかけてもいいとおもうし、オフ会はひとつのいい例ですよね
伊予柑:やはり大オフ会をし、極力スラムの人同士、顔見知りになってもらう
ぷろおご:そうですね
伊予柑:コミュニケーションコストを下げられるような状態を作りたいですね
ぷろおご:「あ、あの回、いました?」「ちょっと。行きはしました」みたいなのは、いいよね。そうするとテキストとかチャットもラクにできる
伊予柑:はい、年末にやろうということで、オフ会の話でした。みなさんお会いしましょう
オフ会 完
(収録は2023年11月でした)
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