執筆・インタビュー・ライター 小倉ちあき

執筆 | インタビュー | 編集 | 大阪在住。日本の風景や文化を守りたい。茶と農業の…

執筆・インタビュー・ライター 小倉ちあき

執筆 | インタビュー | 編集 | 大阪在住。日本の風景や文化を守りたい。茶と農業のプロジェクト進行中。#お茶子 #落語 #遠距離ハーブ園 #移動するハーブ #ハーバルセラピスト #茶 #ティーパーティムーブメント https://petitringo.net/works/

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  • ティーパーティ・ムーブメント 茶の課外活動

    京都南山城村で起こっている、茶畑のグッドなサイクル! ティーパーティ・ムーブメントプロジェクトに関わるメンバーが、日々奮闘している様子を綴っていきます。>>>ティーパーティ・ムーブメントHP:https://www.farmtosmile.jp/tpm2024

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お茶子はんの舞台裏 #2 落語の記憶

あの寄席で落語をはじめて聞いたのはいつだっただろうか……。 記憶は数年前に遡る。引っ越ししたばっかりの頃、天神橋商店街の賑わいと自宅周辺の静けさとの対比が気に入っていた。都会なのに、下町感もあり、住宅街の佇まいもある。友人が遊びに来たとき、まちあるきをするのが好きになった。 昔の飲食業時代の先輩に教えてもらった美味しいうどん屋さん、深夜3時まで空いている昭和風のタバコが吸える喫茶店、そして大阪天満宮の牛の頭とお尻をなでなでしてから、繁昌亭の前を通る。「上方落語がいつでも聞

    • お茶子はんの舞台裏 #1 まさかの繁昌亭

      「舞台監督に紹介しましょうか?」 日本酒を片手に、ほろ酔い気味の和装のお姉さんがこっちを見ている。思わず顔を上げた。 「え…、お願いします!」 初対面が得意。新しいことを始めるのが得意。まずはその世界に飛び込んでみる。悩んだり迷ったりするのはそれから。そういう風に生きてきた。私がこれから踏み入れる世界は、落語の世界。…といってもサポート役ですが。しかし私にとっては、おおきな一歩。 言葉にすれば叶うもんだ。「実は落語好きなんですよ〜!」。いろいろ口に出してみるもんだ。探しま

      • 美味しい現場 #1 「外見を鵜呑みにしていい」

        料理が美味けりゃいい、というのはあまちゃんだ。見た目は重要だと言い切ろう。いい店というのは、だいたい外観からにじみ出ているものなのだ。 「何食べよっか〜」なんて話している時、スマホで検索して、お店の前に到着。ふと画面から目を上げた時のそのお店の佇まいで、入りたいか入りたくは瞬間的に判断されている。初対面に会う人との感覚に近い。あ、なんかいい感じの人かもと思えるならば、もう付き合う手前なのである。 ドアを開けていざ店内へ。照明の明るさ、店内の雰囲気、接客やシェフの表情…さま

        • 土曜19時のスタバの魅力

          休日の19時。 「用事が早く済んでしまった。帰るにはなんだか心もとないぞ。」 そんな時に、街角でオレンジ色の灯りの店内に導いてくれるのがスタバなのだ。 平日とは客層が変わる。 結婚式の二次会帰りらしいドレッシーな女子たちやカップルだけじゃなく、 一人で来ている人の多さに気づく。PCを開いている人や教科書を広げている男性、手帳になにかを書き込んでいる中年女性、スマホで漫画を読んでいる年齢不詳の女性。中には、映画を見ている人もいて、「それって家でできるじゃん」みたいな作業があち

        お茶子はんの舞台裏 #2 落語の記憶

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        • ティーパーティ・ムーブメント 茶の課外活動
          3本

        記事

          ”いろんな人”の中にみんないる。

          今日も取材でたくさんのものを見つけた。 目的地の取材先まで徒歩で20分間。歩きながら、いろんな人とすれ違った。 敬語で得意先に電話をしているサラリーマン、店から抜け出して買い物しているパートらしきおばちゃん、ぼんやり歩いている就活学生、キョロキョロしながら歩いている海外旅行客、お散歩途中のおじいちゃんおばあちゃん、空き地で大きな木を組み立てている土建屋さん、制服をきている人、私服の人。忙しそうな人、暇そうな人。色々。みんなそれぞれ。ワタシとは違う人。周囲から、ワタシという生き

          ”いろんな人”の中にみんないる。

          古典は、時間を超えて、客観的に自分を知るためのツール、なんだな。

          何を隠そう、ワタシは勉強が好きだ。 最近、自分より2周くらい長く生きている方々と一緒に勉強に励んだ。その記録だ。 参加したのは、孔子の『論語』を読んでみようといういわゆるカルチャー講座のようなものだった。 日本中国欧州問わず古典には、興味があった。『論語』の存在は知っていたが、自ら調べるほどのモチベーションはない程度。そういうときは、直接人に教えてもらえるのがちょうどいい。脱線した時の情報が面白くて興味が持てたりするし、質問もその場でできる。書籍だけから入ると、文字が攻め

          古典は、時間を超えて、客観的に自分を知るためのツール、なんだな。

          ドリーミングお姉さん。

          今日もお姉さんは面白かった。 定期的に通っているマッサージのお店がある。出迎えの挨拶をしてくれる時に微笑むお姉さんは美しい。ただ、話し出すとこれがすごい。 子供の頃にセミの抜け殻を100個集めて、親に仰天されたという話や、やるつもりもなかった不思議なダンスクラブに思いっきりはまっている話など、話題が尽きなくて楽しい。今日は、宗教とはなんぞやという話からスタートした。わたしがこの間、大阪万博記念公園にある国立民族学博物館に行った時に、オーストラリアの先住民族アボリジニーが大

          今までどんな風に文字を書いてきたか、について考えた。「2:取材・ライティング篇」

          vol.1の続き… 講師業をすると決まった時から、考え始めたこれまでの自分の仕事。 ふと立ち止まったのである。 「やる気と感覚とフットワークの良さでやってきたな・・・」 正直いうと、(認めたくない気もするが)、それしかなかった。 もちろん、仕事として書いているので、 最低限の伝えるための文章技術は身につけているつもりだが、 このやり方でやれば不安も問題もないという定番の法則やレシピは、ない。 記事化するための取材やインタビューの場合も、基本的に、現場主義。 取材先(イ

          今までどんな風に文字を書いてきたか、について考えた。「2:取材・ライティング篇」

          今までどんな風に文字を書いてきたか、について考えた。 「1:向き合う篇」

          2019年の4月から8月まで、とある大学で講師業を請け負った。 テーマは、「ウェブ編集とライティング」で、ネット社会で自己表現をしていくツールのひとつとして、ライティングや編集方法、ウェブメディアの活用やPR手法などを包括して伝えるという内容だった。 毎週大学に通い、人の前で80分も話をするというのは、 人前で話すのが得意ではないワタシにとっては、苦行のような日々だった。 授業が終わったあとは、そのままカフェに直行し、ぼーーっと無心でコーヒーをただ眺めるという時間を過ごして

          今までどんな風に文字を書いてきたか、について考えた。 「1:向き合う篇」

          別の脳みそで文字を書くということ。

          ライターという肩書きを手に入れて、日々、言葉を使って働いている。 「なにか表現したい」とこのところ思うようになった。 自分の中から出てくる想いや考えを書いた文章を、他の誰かに見せるということを、何年もやっていないと気づいたから。 それは、仕事や社会の中で必要とされる、書く技術を活かした文字とはまた違って、とても自由なものであるはずだ。 思い立ってから、テーマについて悶々と考えはじめた。 考えてみて気づいたのだけど、自然と毎日続けられていることに『日記』がある。当たり前す

          別の脳みそで文字を書くということ。