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No title


山の記録を綴ることにした。

 東京でお店を始めてから4年が経つ。2019年に夫婦で始めた店は間もなくコロナ禍と呼ばれた荒波にのまれたが、少しずつ増えていったあたたかなお客さん方に支えられてそれも何とか乗り越えられた。
 2022年頃からは少しずつお客さん達と登山に行くなんていう企画も始めてみた。きっかけは些細な酒場での会話。酔った拍子に「富士山に登ってみたい。」と言ったお客さんがいて、じゃあ折角だから皆で登ろうか。ということになったのが、そもそもの始まりだ。それが2022年の2月のこと。

 それから2年経つ。富士山に登れたかというと、登れた。ただし、その過程は決して順風満帆ではなかったと思う。初めての富士山では大雨に見舞われて悔しくも途中撤退となったし、メンバーそれぞれが社会人としての予定があるわけで、その都合を全て山に合わせるわけにもいかない。山行に参加するメンバーは度々形を変えながら、翌年もう一度富士山にチャレンジするために回を重ねていった。

 そうして2023年夏に挑戦した二度目の富士山山行で、僕達は総勢11名ひとりも欠けること無く登頂に成功した。富士山自体は個人的に何度か登ったことはあったが、こうやってグループで登ろうと思ったことはなかった。誰ひとり体調を崩すこと無く、20代から50代まで年齢差や体力差のギャップを克服しての登頂だったから、さすがにやり遂げたことに感動があった。これだけ心が動かされるのなら、また来ようとさえ思った。

 それらをひと通り手記にまとめてはいたのだが、今思えばこのnoteに綴っておいても良かったな。とも思った。一連の山行記録は、言ってしまえばちょっとした物語だったわけで、それを僕の目線で書いておいて、皆の目に留まるようにしておいたら、もっと皆楽しめただろうなというのは唯一少し後悔している。それで、2024年からは記録をここに綴っていこうと思ったのだった。

僕たちの山行グループについて

 基本的にはお店のお客さん達と一緒に、月一回〜二回ほど活動している。低山から富士山、八ヶ岳と幅広く歩く。以下過去に訪れた山である。

《山行記録》
高尾山・陣馬山・御岳山・大山・大野山・弘法山・大菩薩嶺・三つ峠山・飯能アルプス・三浦アルプス・鎌倉アルプス・笹子雁ヶ腹摺山・明星ヶ岳・筑波山・乾徳山・那須岳・富士山・編笠山・権現岳等

 酒場の仲間内の山行らしく、登山はさることながら打ち上げも同等に大事にしている。山から降りて酒蔵があれば酒蔵へ、地元の酒場があればそれをご褒美に山へ行く。割合で言ったら山4割、打上げ6割と言ったところだろうか。ただ行って登るだけではない、お楽しみもちゃんと用意しておかないと、酒飲み達は靡かない。

 山行にはガイドに付いてもらっている。縁あって一緒に活動させて頂いている登山ガイドさんの協力のもと、安全体制には気を遣っているつもりだ。社会人として趣味とは言えリスク管理は大切だから、怪我や遭難には最大限注意を払いたい。仲間内だけで行くことを否定はしないが、お店として企画して行く手前どれだけ参加者が大丈夫だと言おうと、登山ガイドと僕の二人体制で登山をサポートし、妻は山以外の引率の部分でサポートしてくれている。

 基本スタンスは楽しく登って楽しく飲むといった具合の、比較的ゆるい登山グループだと思う。その中で少しずつやれることを増やしていって、富士山や八ヶ岳、アルプスにも挑戦していきたいと、そんな感じだ。

 次回からは、早速山行記録に移っていきたい。山行記録は思い出だ。少しずつ、皆との思い出が貯まっていったら良いなと思う。


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