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30代後半で自動車教習所に通う②



話を聞くのが苦手という問題

運動神経なし、頭の回転が遅い、手先が不器用…と運転免許を取るに当たっての不安要素は多かったが、私には他にも問題があった。
それは、人の話を聞くのが苦手という問題だ。


何か教えてもらうとき、毎回ではないが時々「○○○○○○○○○○○○」みたいに聞こえて「もう一度お願いします」と聞き返すと「○○○が○○○○で○○○○○○」みたいに聞こえたりする。

座学だと、聞こえなかったとしてもノート(聞こえないなりに残った言葉を書いておく)を取って、家に帰ってから板書きや教科書と照らし合わせて、(こういうことを言っていたんだろう)と分かったりする(分からないこともあるが…)

でも教習となると、ノートを取ることもできないし、家に帰ってから分かれば良いというものでもなく、言われたことを即行動に移さなければならないだろう…

さらに、「○○○○○○○○○○○○」みたいに音として聞こえて自分で(聞こえなかったな)と自覚していればまだ良いが、何も聞こえていなかったり、聞いたことをすぐに忘れてしまったりする。

そういう不安がありながら教習を始めた。

数回目の実技教習で「ちゃんと聞いてください」「言われたことをやってください」と言われてしまい、自覚はしていたけどやっぱり落ち込んだ。

全然上手くならない

先生の言うことを聞いていれば、少しずつでも運転上手くなるだろう。そんな私の甘い期待は裏切られ続けた。

先生は毎回変わる。固定されないことは良いこともあるが、微妙に説明が違うと思うこともある。
とにかく毎回、先生の言われたとおりにやろう、それだけを考えていた。

8~9回目の頃、進路変更や左折・右折で確認することが増えてきて、言われたとおりにしようと思っても頭が混乱して訳が分からなくなってしまった。
抜けが多すぎて、先生も呆れていたと思う。

前回もそうだったけど、先生が私より若い男性の先生だと(呆れられてる!やばい!)って思ってしまう。
無意識のうちに私が(若い人の前ではみっともない姿見せたくない!)って変なプライドを発揮してしまって過敏になっているのか、実際呆れられているのかは分からない。
女性の先生も何人かいたけど、皆私より少し年上だった。


未だにカーブも上手く曲がれていないのに、やることが多すぎてキャパオーバーになる。
先生の話を聞いて実行するだけではいっぱいいっぱいになってしまう。
新しいことを毎回習うけど、それがすべて復習項目にスライドしてしまう。
このままでは前へすすめない。

そう思ったときに(そういえば、学科も並行して受けてください、って言っていた)と思い出す。
確かにな、と思う。

勉強も予習・復習が大事というではないか。
(予習なんてしたことないが)
教習の場合、学科が実技の予習にもなるのかもしれない。
学科を受けることで授業(実技)も理解できるようになるかも…

学科を受ける

思い立って、一週間まるまる学科を受ける。実技は休む。
毎朝教室で授業を受けて学生みたい。

知識が入ると、実技していないくせに勝手に運転が上手くなったような気になる。

修了検定のコースを写真に撮って、教習所内の交差点などの場所の名前も覚えた。

youtubeを見てイメージトレーニングもした。

これでできる!と根拠のない自信がつく。

結果

翌週、久々の実技教習。

一週間空いた割には上手くいった気がした。
前にも担当してもらったことのある先生だったけど「運転上手くなりましたね」と言ってもらえた。
褒めてもらえたのは初めてだったから嬉しかった。

学科を受けたことにより、知っている単語が増えて、先生の言葉も頭に入ってくるようになった。

しかし、復讐項目は一つしか減らなかった。
最短でならあと2回で見きわめOKをもらえるのだが、夢のまた夢。
まだまだ第一段階が終わる気配が見えない。

続く。



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