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いつでも心が躍る場所に住む

旅をするように生活をしたい。かねてからの自分の目標だった。

これは旅をしながら場所を移動しながら生きるということではない。日々を愛おしみ、丁寧に生きるということだ。今日という日は1日しかない。同じような毎日でも好奇心を持って、常に新たな発見と学びがあるような、そんな生活。

私の中では、そんな日々を送れることが究極の生活で人生における目標だった。


◇ ◇ ◇


長い旅に出る前は達成できないと思っていた。

旅するような気持ちで生きたいと思っても、どうしても日常を丁寧に過ごすことができない。やらないといけないことをまだいいやと遠回しにしたり、同じような毎日に刺激を求めたり。だから外の世界に憧れたし、新たなことを求めて動き回った。インプットが好きだったこともあり、興味あることはジャンルに問わず勉強もした。

そのように日々を生きることも悪くない。でもいつも自分の中に欲があった。もっともっと、常に刺激を求める。いつからかその欲は、焦燥感のようなものに変わっていった。

◇ ◇ ◇

今、物理的に旅に行けなくなったけど、私の心は落ち着いていて、以前感じていた焦燥感はなくなった。今まであんなに刺激を求めていたのに、何故だろう。

歳をとったから?やりたいことをやり切ったから?

もちろんそれもある。でも一番は、「心が躍る場所に住んでいるから」だと思う。


今、長野県に住んでいる。長野に住みたいという思いは、6年以上前から持っていた。それから旅をしたり、海外や日本の様々な場所で住み、見えたことがある。

それは、心が躍る場所に住むといつまでも旅をしている気分になり、日々を丁寧に生きることができるということ。そして自分にとって心が躍る場所は、自然がすぐそばにあるところだということだった。

今、朝起きて少し車を走らせれば、悠々と聳え立つ北アルプスを拝むことができる。それを見る度に心の底から幸せを感じる。


カナダに住んでいた時もそうだった。家から一歩出ると目の前に広がるカナディアンロッキーに、毎日夢のようだと思っていた。世間一般の刺激に溢れる毎日ではなかったと思うけど、私の心は穏やかで毎日が新鮮だった。

ここにいられるだけで、悩みなんてどうでも良くなって、只々幸せを感じた。

今もまさしくそうだ。依然として制限された世の中だけど、私が毎日幸せで丁寧に生活できるのは、長野県に住んでいるから。壮大な山々をみて心が躍る、そんな場所に住んでいるからだと思う。

旅するように生きる。やっと自分の目標に近づいた気がした。

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