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転んでもひとり

42歳、

森の中の桐の木に見惚れて

足をふみはずし、

コントのように転んでも

ひとり

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 (転んだときの風景)

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(桐の木の根元にあった側溝)

幸い頭も打たず、捻挫もしなかったが、

誰もいないことだししばしその場に体育座りして

身体の衝撃を落ち着かせていた。

別の場所にいた夫がやってきたので、

「ねえ、こんなところでどうして座っていると思う?」

と聞いてみた。

夫は私の背中が草だらけになっていたのを見て

どうやら転んだのを察したらしく慌てていたが

私がこんなふうに転んだのだよ、と再現する元気があるのをみて安心していた。

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(夫撮影、本人による再現。笑ってやってください)


ここに穴があいてなくていいはずだ、

と夫が側溝の網をずらして穴をふさいでくれた。

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私のような人はあまりいないと思うが、

足をふみはずすリスクが低くなった。

転んだときは1人だったが、起き上がった時は2人なのがありがたかった。

森の地面が乾燥していて良かった10月の終わりの出来事である。


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