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【沢木和也の終活ボツ原稿】AV男優のギャラ事情などなど


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はじめに

この記事は、私が手掛けたAV男優・沢木和也氏の自伝(実質的には遺書)に文字数の都合で収録されなかったボツ原稿を一部抜粋した物です。

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今も "AV新法" で揺れるAV業界ですが、元々はどのような業界だったのか。どのような人間達が作って来たのか。そしてその業界がどのような努力によって適正AV業界へと変貌して行ったのか。正しい歴史を学びたい方にとっては貴重な資料となる述懐です。

ただし、沢木氏が死に臨んで発した言葉なので極端にウソがなく、その分ハードな内容も含まれておりますので、「事実だから仕方ない」と納得してくださる方のみお読みください(有料マガジン/月額¥500をご購入いただくと全て読み放題になります)。

なお、このシリーズ記事は沢木氏の自伝をお読みいただくと、より楽しめる内容になっております(というか読まないと何のこっちゃわかりません)。

本の印税は沢木氏のご遺族にお渡ししておりますので、興味を持っていただけましたら購入をご検討ください。

[内容]
AV男優としてのお仕事内容について(お金の話多め)
[カット理由]
AV業界裏話的なボリュームが大きくなり過ぎ、終活という大事なテーマがブレる可能性が高かったため

割に合わなかった仕事

俺はナンパとか単体女優相手の現場が殆どだったから、他の男優や女優が言うような「二度とやりたくない最悪の撮影」という経験があまりない。それでもやっぱり「あれはキツかったな」という思い出はいくつかあるね。

今でも思い出して気分が悪くなるのは、悪臭の立ち込めた現場だな。
ある日、メーカーに呼ばれて現場に行ったら、スタジオの玄関から即座に楽屋に通されて、そのまま軟禁された事があったんだ。何でか知らないけど、どうしてもそこから出して貰えないの。それからだいぶ経って、やっと撮影している部屋に呼ばれたと思ったら臭いが酷くてさ、カラミをしている最中もそれが気になって気が散って仕方がなかった。

最初はスタジオの管理会社のせいかなと思って「掃除もロクにしてないんじゃないか」なんて考えたんだけど、真実は全然違ったんだ。
後で知った亊なんだけど、自分の出番の前に、どうもゲロやウンコの撮影をしていたらしいんだよね。ちなみに作品のタイトルは『便器が出るテレビ』だった(笑)。1日5万円の仕事ではあったけど、この路線は二度目はないなと思ったよ。

それと、これは他の男優も、何より昔のAV女優達がよく漏らす話なんだけど、AV現場でキツイといえば雪山撮影だよ。俺も仲の良い業界人からの頼みだったから請けた事があったけど、5万円程度のギャラで雪山に連れて行かれるのは嫌だなあ。なんせこっちは仕事内容として、零下の世界で裸になる訳だからね。男優はまだ局部だけ出せば誤魔化せるけど、AV女優は全裸まで覚悟しないといけないから、辛い以前に危ないし怖いよね。

運の良い事に、撮影が朝までかかるとか、業界内で特に評判の悪い現場には行く機会がなかったので、そういう意味では仕事運は良かったと思う。
俺みたいな要領の良いヤツがいるという事は、その影で要領の悪い、そんな現場ばかり回ってくる男優もいたんだろうからね(笑)。


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