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自然栽培花農家 /種を蒔き、花が咲き、また種を蒔く

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    自然栽培の花畑「ohesofarm」/花の栽培について感じたことをまとめてみます。 これから自然栽培で花を育ててみたい人向き

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春のスタンダードな花

花屋時代は珍しい花が好きでした。 スカビオサ、ステルンクーゲル、グロリオサ… 花農家になってどんな花を育てようかなとあれこれ考えたが、スタンダードな花、いわゆる誰でも聞いたことがあるベタな花でした。 春の花といえば 日本人の春の花の代表は桜ですかね。 水仙、菜の花、タンポポ、最近ではミモザも人気と色々あるけど、やっぱりチューリップかなと。 原産はトルコといわれていて、日本では富山が生産量No. 1 球根から育てるのですが、花が終わってそのままにしておくと種も出来ます。ただ

    • 芽が出る

      10月に植えたチューリップが発芽しました。 この瞬間が花農家になって1番と言って良いほど、嬉しい気持ちになります。 発芽の条件みたいなもの 発芽には種それぞれの条件があります。 温度が何度になったからとか。 雨が降ってから何日経ったからとか。 日光に当たって発芽するもの、当たらないで発芽するもの、蒔き方もそれぞれ違います。 農家は逆算して花の収穫の時期に合わせて種を蒔きますが、相手が自然なので上手くいくこともあれば、いかないこともよくあることで… 何かしらの条件に達してな

        • 土に触れる

          コンクリートとアスファルトだらけの街が増え、土に触れる機会が少なくなっている。 自然栽培は土中環境を整えて、化学肥料、農薬に頼らない。そのためには土に触れること、土を知ることから始めています。 心身の健康に繋がる   土に触れることで健康になるという論文がありました。実際、家族が風邪をひいても、僕だけ大丈夫なケースがよくあります。またイライラしたり、仕事が忙しい時は畑で土いじりをしていると気持ちが安らぎます。 都内で花の仕事をしている時は、土に触れることはほぼありませんで

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        記事

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          cornflower

          cornflower

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          cosmos

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          花と虫の関係

          虫と聞くと苦手な人も結構居るとは思いますが、 自然栽培では虫と共生することは大事なことなんです。 花と蜜蜂 蜜蜂は刺されると痛いし怖いですよね。 でも、花にとっては受粉の手伝いをしてくれる頼もしい存在なんです。 自然栽培では種を取ること、こぼれ種で花を咲かせることが肝心なので蜜蜂は仕事仲間もしくは、相棒といった感じでしょうか。 将来的には巣箱を作り、蜂蜜を採取出来たらそれこそ一石二鳥なんですけどね。 花と蟻 蟻は花にこびりついて生育を妨げるアブラムシをやっつけてくれま

          花と虫の関係

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          zinnia

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          sunflower

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          リジェネラティブ農業

          リジェネラティブ農業って知ってますか? 自然の力を利用して、むやみやたらに土を痛めない。自然と人間の共同作業で土を回復させ、豊かな未来を作る。そんな農業なんです。 動物たちと土づくり 冬になるとあちこちで、土が盛り上がってるところがあります。モグラです。 モグラは土が固いところを選んで掘り進み、土の中に空洞を作ってくれます。耕してくれてるんです。本人からしたらミミズや幼虫を食べてるだけなんでしょうけどね。 またあるときには、別の動物が荒々しく土をほじくり返していました。猪

          リジェネラティブ農業

          花とは何か

          花って聞くとどんなことを想像しますか? そもそも花って何なのかを考えて書いてみたいと思います。 花はなくてはならない 花は生きていくために必要なモノではないと思われるかもしれません。でも心を豊かにしてくれるモノなんです。良いも悪いも色んなモノが溢れているこの世の中で、無くてはならない美しいモノとして存在している。 ある時突然、世の中から花がなくなってしまったら、虫がいなくなり、鳥がいなくなり、動物も微生物もいなくなり、人ももちろんいなくなるでしょう。 もし地球上からハチ

          花とは何か

          種を蒔く #2

          自然栽培の種の蒔きかたをざっくりですがまとめてみました。 土は不耕起なのでトラクターなどの機械は使いません。(といっても草刈り用の刈り払い機だけは使いますが…)耕さす、耕さない問題はさまざまな理論がありますが、僕の場合は「耕さない」を選びました。じゃあどうするかというと、種を蒔く所を決めて鍬でほぐすというか、引っ掻く感じで表面を柔らかくします。二周やったら出来上がり。特に畝は作りません。 耕さない理由は、土の中の環境や微生物をむやみに壊したくないからです。伸びた雑草の地上部

          種を蒔く #2

          種を蒔く #1

          種を蒔くことからすべてが始まる。 花が咲くことも、花が枯れることも、種を蒔いたその時から始まっているのである。 自然栽培で花を育てるということは、まずは、哲学みたいなものを自分の頭と身体の中に落とし込むところから始めます。 ネットや本溢れている情報はあくまでも方法論としては必要です。無農薬、無肥料、耕さないことなどは、自然栽培ではごく当たり前なことと考えられます。 では、その哲学はなんだと考えてみたらこうなりました。   「種を蒔き、花が咲き、また種を蒔く」 僕のなかでは

          種を蒔く #1

          未来に花を咲かす

          新年あけましておめでとうございます。 新しい年になったということで、今年一年の短期的な目標と、長期的な未来のことをぐるぐる考えがまとまらない頭の中を整理整頓しながら書いてみます。 自然栽培で花を咲かす 自然栽培のポイントは理想と現実のバランスだと思っていて、それは、落とし所をどこに持っていくかで方向性が見えてきます。収益を増やしたいならどうするか。毎日畑作業をしたいならどうするか。1人でやるのか大勢でやるのか。などなど考えてみるとあれこれ出てきます。 今現在の僕の場合は、

          未来に花を咲かす