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40代女性とお話しした話

仕事のことについてずっと考えている日々の中、今回は知り合いの40代女性が3時間近く電話に付き合ってくれた話を書いてみる。

(つくづく、こうやって、「何歳のこんな人に話を聞きたい」と思うと、あの人に声をかけてみようかと思える自分の人脈がめちゃくちゃ恵まれているなと思う。)


気になっていたのは、福利厚生とかお給料とか、今の自分が暮らしていくのに充分なところを選んだとしても、子どもができたり親を介護しなきゃいけなくなったりする日が来たらと思うと、今の自分の直感だけで選んでいいのかなということ。


それで、その人に相談しつつあれやこれやとお話する中で、印象的だったエピソードがありました。


「パートのおばちゃん」として働いているその方は、現在のパートに就いてからなんとまだ3日目のときに、離れて暮らす母親から病気の報告を受けます。その2日後には、病気が治療不可能なことまで知る。それで職場にお願いして、実家に帰省し、親の面倒を見ることに。1ヶ月で復帰するつもりが、次は自分がストレスで倒れ、入院する始末。さらにお休みを伸ばしてもらったそう。

そうしてトータルで1ヶ月半くらい休んだあと、本格的に働き始めます。しかし、さらにそこから1ヶ月半後くらいに、次は家でたまたまふとした瞬間に足を怪我し、松葉杖生活になってしまいます。身体を使うお仕事のため、回復するまで半年間、またお休みをもらう羽目に。

その後も、急な夫さんの半年間の転勤の間にお母さんが亡くなってしまったりと、1年間波瀾万丈だった、という話。人生なんて長いスパンで見なくても、未知なことだらけだよ、っていう話。


妊娠出産がどうだ、福利厚生がどうだ、と大きく大きく考えていたけど、そもそも私が明日骨折しない保証もない。若い人は自由で、子どものことも親のこともまだ気にかけなくていいことがほとんどだけど、それでもたまに体調は崩すしコロナは流行るし経済は動く。


前に職場の研修で聞いた講演で、「10年後も変わらない働き方をしている分野なんてないと思った方がいい」という話が印象的だったことを思い出した。言われてみれば、私が高校生のとき流行っていたメーリスはLINEになり、いつしかテレビ試聴時間はプライムビデオ試聴時間に変わり、紙派だった私も電子書籍も読むようになった。海外旅行はもってのほかで、飲み屋にも最近ぱったり行かなくなった。仕事に悩んで初めて興味を持った職業が出てきたし、仕事に悩んで初めて連絡を取った人がいた。

世界はどんどん変わるし、自分だってどんどん変わる。子どもができたらまた考えが変わるだろうし、今みたいに夫とずっと仲良しでいられる保証だってない(仲良しでいたいけど)。

それで電話の相手が言ってくれたのは、そのときそのときで、考えて動ける人が強いんだと思うよーって。それと、余白があったほうがきっといいよね、とも言っていた。こんなことが起こったらこれくらいお金が必要だから、って考えすぎずに、だいたいこんな感じでやってくとして、あとはそのとき考えよう、みたいなね。

40〜50代の人何人かに話を聞こうと思っていたけど、この人1人の話で充分だと思った。何人もの人生の平均みたいなものを探ったってどうしようもないことで、自分は自分なりに今後何かあるんだろうと思ったから。

とりあえず今は今の自分と家族の直感のままに生きていきたいと思いました。

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