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予備校講師のあざらしくん、仕事がなくなった裏話

あざらしくんの勤める河合塾は、春期講習は感染防止対策をしたうえで通常通り行っていました。マスクをしての授業がしんどいと経験のある先輩先生から脅されていたとおり、息苦しくてしんどかったそうです。

ところが、1学期からの通常授業は、映像授業を配信し、河合塾の売りであるライブ授業は行わないという方針が出されました。

そして、早速1学期の授業直前の体験授業とかイベント授業から実施していく、と。イベント授業のご依頼が多いあざらしくんは、まずそこから仕事がなくなりました。

予備校講師の雇用形態は、大手の場合は基本的には正社員ではありません。個人事業主扱いでの契約となり、複数の予備校と契約してもOKの場合も多いです。よく「専任講師」という言い方をしますが、これは、そこの予備校としか契約していない=その予備校にコミットしているという意味です。正社員であれば専任講師なのは当たり前ですもんね。

そういうわけなので、報酬も基本出来高制です。コマ数とコマ単価について契約書を交わします。正社員の多くが月給制を採用していると思うのですが、予備校講師の授業がなくなるということは、イコール、ある日突然収入がゼロになるということになります。

もちろんクビになったわけではないので、授業再開までの限られた間ではあります。ですが、いきなりゼロにまで下がったので、なるほどこれが個人事業主ということね、という実感をするには十分でした。

しかし、世帯単位で言えば、私はフルタイムで給料も変わらずなので特に問題はありません。多様性のなさは弱さにつながることも実感したし、女性がフルタイムで働き続けることの重要性も改めて感じました。(世の中にはパートの女性のなんと多いことか)

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では、本当にゼロになったかと言うと、実はそうではないんです。

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