脱水症にはご用心

最近、高齢者の脱水が増えております。
それに伴い、自宅で点滴をする案件が増えております。

なぜ、高齢者に脱水が多いのか。
いくつか理由があります。

・成人に比べて体内の水分量が少なくなるので体液バランスが崩れやすい
・感覚機能が低下するので、喉の渇きを感じにくくなる
・内臓機能の低下(特に腎臓の機能が落ちると脱水になりやすい)
・血圧を下げる薬には利尿作用があり、飲む量より出る量が増えてしまうので、飲んでいる人は要注意です。

介護の現場でよく使われる点滴には、栄養もカロリーもありません。
あるのは、水分と体液バランスを整える程度のミネラルだけです。

点滴をして一時的に元気になっても、全身の機能が低下している状態では、それ以上の回復は望めません。

高齢世代の家にはエアコンがなかったり、あっても使っていなかったりするケースが多いです。
老化によって体温調節機能が衰え、暑さの乱高下に対応できなくなっていると推察しています。

・汗をかかない。
・トイレに行く回数が減る。
・体は熱いのに手足が冷たい。
・ぼーっとしていて、動けなくなる。
・皮膚をつまんだ際に、すぐに戻らず痕が残る。
・頭痛や吐き気を訴える。

こんな症状が出てきたら要注意です。

食欲はあっても、水分が取れないばかりに脱水になってしまった方もいらっしゃいます。

水分補給はこまめに。
できれば本人が好きな飲み物の方がいいです。

食事はトマトやきゅうり、ナスといった夏野菜を取り入れる。
あるいはスイカや桃など水分の多いフルーツを摂る。

スポーツドリンクは悪くありませんが、糖分が多いので飲み過ぎに注意すること。

エアコンで室温管理をするのはいいけれど、外気温と5度以上差があると、かえって身体が暑さに対応しきれなくなってしまいます。
扇風機等で風を循環させることで、効率よく室内を冷やしていきましょう。

高齢者に限らず、若い人にも脱水は起こります。
くれぐれもお気をつけて、これからの時期を過ごしてくださいね。

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