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囲碁と地政学

地政学という分野がある。国際政治の基底を地理学的視点で考察しようとするものである。地理学的に考察するというと囲碁のアナロジーが有効なのではないかと個人的には考えている。

囲碁は黒石と白石で陣取り合戦をするゲームである。簡単に言えば自分の石で周囲を囲ったところが自分の地になりその大きさが勝ちというゲームである。国際政治も土地の囲いこみ合戦であるといえばあながち外れてもいないだろう。

地政学の創始者マッキンダーはユーラシア大陸をハートランドと呼び、そのど真ん中を抑えたものがランドパワーの主として勝者になるとした。実はこの理論では囲碁のアナロジーでいえば違和感がある。

囲碁では初手はど真ん中の天元に石をいきなり打ち込むことはあまり良い手とはされていない。盤面の隅から打ち込むのがいいとされている。盤面の真ん中を地にするには石の数が多くなければならないからだ。

ユーラシア大陸を囲碁の盤面だとすると、囲碁のアナロジーでいえば日本や英国のほうが初手で隅に地を作りにいっている格好になり有利なポジショニングなのだ。

ついでに太平洋を大きな盤面だと考えると日本はこちらでも隅の地を持っており有利にゲームを進行出来る。この視点はアメリカにも当てはまって、アメリカも太平洋という盤面の隅の地を取っているのである。

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