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好きな場所だと、まあまあの事も、なかなかいいんじゃない?と、気持ちにおまけがついちゃう不思議。

雪降った。ものすごくちょっとだけどね。
昨日はお父さん家にお出かけ。
この間「年越しの時は準備の時から来てもらわないと、1人でできない」みたいにちょっといじけた感じで言ってたのに、昨日は「いつも通り自分で出来る」に変貌していた。
いい変化だと捉えて、今年もいつも通り私が作った分とお父さんが作った分をミックスする作戦にしてみようと思う。
なんだか、時々、退屈で面白くなくなる時でもあるんだろう。
まあ、普通に私もあるし、今のところ静観しよう。
持って行ったプレゼントとか用事に関しては、至極ご機嫌だったので、よしよし。今度はリビングの電気を変えたいらしい。はいはい。
ちょっとだけ戸棚の整理をしたら、履いていない新しいパンツ(下着じゃなくてアウターね)とか靴下が何個も出てきた。
「おっ、そんなのもあったね」と呑気に笑ってた。
「〇〇さん、買いすぎ。そんなに着て行くところないよー。病院くらい。でも、年取ったからっていい加減な格好してるよりいいね」とかなんとか言って、終始ご機嫌でしたとさ。

昨日は寒かった。冬って感じ。
寒い寒いって言いながら歩いて、休憩に入った暖かすぎるカフェで、食器のぶつかる音とか、楽しげな話し声とかに包まれてると、なんだかフッとヨーロッパにいる気がした。
お仕事をしてる(今よりちゃんと)時は、忙しい一年の締めくくりに、12月になると海外逃亡を企ててヨーロッパのどっかに行ってたので、寒い外の感じとカフェの暖かさと音が、なんだかそういう錯覚を覚えさせたんだと思う。
でも、幸せな勘違いだからラッキーだと思おう。

前々回、ベニスに行った時、クリスマスシーズンのサンマルコ広場やその付近をうろうろしていると、どこからか複数の楽器をチューニングする音が聞こえてきた。
なんだろう?と思って音のする方に歩いて行くと、どうも開け放たれた教会の入り口から聞こえてくる。
入っていいかわからなかったけど、とりあえず入ってみた。
誰も何も言わないから、しれっと空いてる席に座ってみた。
パラパラと人が集まってきて、なんのアナウンスもなくジャジーな雰囲気になって来た。なるほど、ちょっとしたコンサートっぽいね。
多分、学生さん?
そのまま聴かせてもらうことにした。演奏はまあまあ。
でもクリスマスの雰囲気とイタリアの教会の中で聞くアメリカのジャズ。
色々な要素が相まって、なかなかいいじゃん気分になった。
30分か40分くらい演奏してくれた。
そして、何事もなかったように終わっていった。

その後、うろうろして路地の中華料理と看板に書いてあるレストランに入ってみた。ベニスで中華料理。案の定面白い感じだった。
どれも中華料理のメニューだし、中華料理を作る国の人が作っているし、接客する人も中華料理を作る国の人なのに、どこかイタリアンっぽい味がして、旅行に行った先でふらっと入ったお店では、絶対文句を言わないと決めている私にとっては、大当たりだった。いろんな意味で。

食事を終えてキラキラのサンマルコ広場に戻ったら、まだまだたくさんの人たちがそぞろ歩いていた。から、私もまだホテルに戻るのはやめて寒いのにまたウロウロ。
あっ、そうそう。冬のローマとかに行くと、どうしてイートインしなくても、あんなに寒い道端でジェラートが食べれるんだろう?日本だと絶対無理。とか思いながらピスタチオのジェラートを山盛りオーダー。クリームを乗っけるのが地元の人のお気に入りらしいと聞いてたから、真似っこする。美味しいよなあ。

と、ロイヤルミルクティーを飲みながら、ボケーっとした顔してこのくらいのシーンまで来て、はたと我に帰る。
違う違う。日本だし、イタリアとかいいながらロイヤルミルクティー飲んでるし、今日は朝からJ.S.バッハのクリスマス・オラトリオを流してる。
脳みそが逃亡を企てて、支離滅裂になってる。
帰って残りのお仕事とお片付けしなくちゃーーー。

みたいな呑気な1日でした。
また、一週間がはじまった。だけど最近は、一週間の始まりもクリスマスに向かっていく一週間の始まりだから、なんだかウキウキ。
今年のケーキは、どうするかなあ。これでもかチョコタイプか、フルーティーなのに濃厚なチーズ系か、子供が喜びそうなデコデコ系か、まだ決められない。
どれ作ろっかなあ。こういうこと考えてる時が一番幸せだ。

なんにしろ、楽しい季節。
心なしか道ですれ違う人も、カフェでお話ししてる人も楽しげに見える。
いいよね、そういうの。











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