見出し画像

おべんと、おべんと、うっれしぃいなあー。

昨日の夜中から今朝にかけて嵐みたいな雨だった。
滝のような雨っていうのはああいう雨で、災害とか起きちゃうと話は別になるけれど、部屋中が水に包まれてしまって、いろんなものから隔離されたような雨って本当は好き。

今年の1月、うちに仲間入りした「ココナッツアイス」っていう新しい木にやっと花が咲いた。不思議な花。それも先っぽに一個だけ。
初めて見るような形状の花で、ちょっと蛍光がかったオレンジピンクでかわいい。
もっとたくさん咲いたらいい。いやいや、一輪咲いただけでも「おー、やった」って蕾が出た頃は思ってたんだから、贅沢言うまい。
でも、楽しみ。

昨日は曇りではあったけれど、川沿いに散歩に行ってみた。
お父さんに届け物があったんだけど、私が行けなかったので、うちのもう1人のデザイナーの人に頼んで届けてもらった。
私がギャラリーを始めた時から一緒に仕事をしてる人の1人なので、お父さんとも仲良し。私のお父さんは外面がいいので、気が付かない人は気がつかないんだけど意外と人の好き嫌いが激しい。でもその人とはなんだか馬が合うようで、私が一緒に行かなくても2人で楽しくお話とかしてるっぽい。

昨日も、来てくれるならとちらし寿司とチキンと春キャベツの炒め物と、新じゃがとにんじんと椎茸の煮物を作ってくれてた。
なぜそんなにたくさん?と思ったら、本人も「どうしてこんなにたくさん作ってるんだろう?」と手伝わせながら笑っていたらしい。

と言うことで、急にご馳走のお土産付きで待ち合わせ場所にやってきた。
そこで、どちらも計画にはなかったのだけれど、お弁当付きのお花見が急遽開催される運びとなった。

外でいきなり食べるはずなんてなかったので、お箸がない。
なんか買ったらお箸くれるかなあと、近くのコンビニへ行って、クリームコロッケと牛肉コロッケを買った。
レジの横のフランクフルトとかホットドックとかを温かくして入れてある棚に入ってるやつ。

実は私はあの中に入ってるものを買うのが恥ずかしい。
あんまりああいうのを買ったことがないので、なんて言っていいかわからないのだ。時々見てて、なんだか美味しそうだなあとは思うものの、1人の時とかどうしていいかわからない。
だから誰かと一緒に行った時に、ものすごくああいうのを買ってみたくなる。
お祭りの縁日でイカ焼きとかたこ焼きとかを買うようなワクワク感があるのだ。

他のことで恥ずかしいことなんてこれっぽっちもないのに、あの温かくしてくれてる箱に並んだいろんなものを買うのが恥ずかしい理由が自分でもわからない。
いまだに謎だ。

ということで見事にクリームコロッケと牛肉コロッケをゲットしたら、レジのお姉さんに「お箸をいただけますか?」と聞いてみた。明るい笑顔で「2膳でよろしいですか?ソースはおつけしますか?」と聞いてくれた。
ふたつの質問が1度にされたので「はい」と言って、咄嗟に何に使うのかわからなかったけどソースももらった。お手拭きもふたつくれた。天使か。

でかいタッパーに入った2段のお弁当をベンチで広げて、いただきまーす。
何回か書いたかもしれないけれど、うちのお父さんは本当に料理が上手だ。
特にちらし寿司とか炊き込みご飯とか、煮物とか作らせたらお母さんより上手。
もちろんどこがどうって難しいんだけど、塩梅っていうんですか?味が濃いわけでもないのに、きちんと味がついてる。

おまけに昨日はチキンと春キャベツと白ネギを焼いて、醤油と何かで味付けしたものが無茶苦茶美味しかった。何かの風味がするんだけど、ちょっとわからなかった。今度聞こう。

お使いに行ってくれた人の話では、部屋に入った途端、これは確実に美味しいものだっていう匂いがして、キッチンに行ったらチキンが本当に美味しいそうに焼けて置いてあったらしい。お父さんはその横でキャベツやらネギやらを炒めてて、野菜が炒まってから、チキンをカットしてそれをその野菜のフライパンに戻して味付けしていたらしい。

あーね。私だったらチキンを切ってから焼いて、焼けてきたらキャベツとかを入れて一緒に炒めちゃうパターンだなと思ってその話を聞いていた。
「一手間」ってやつなんだろうな。

「これ、お店で出したら人気出るメニュですよ」と美味しそうに食べていた。
ああいうところで食べるとモリモリ食べるね。いつもの倍くらい食べちゃう。おまけに人が作ってくれたものって、なんであんなに美味しいんだろう。
新じゃがもホックホクで煮崩れしてなくて、まじ、美味しい。
ご馳走様でした。

楽しくてありがたい一日だった。
ご飯の場所を探すために歩いていたら、一緒にいた人が急に、
「今の見ました?あんなに綺麗なお日様を受けて光るブルーの鳥、絶対カワセミッチェルです」と慌てて教えてくれた。

間に合わなかった。目の端に真っ直ぐ川面を高速移動する何かは見た。
でも、はっきりとはわからなかった。
でもまだあの付近にいてくれてることがわかったから本当に良かった。

興奮してその後も探してみたけれど、見つけられなかった。
いつものお気に入りの石は、水嵩が増えて水没してたし、春休みだから中学生みたいな集団がなぜか中州にたくさんいて、何が面白いのか川に石を投げたり奇声を発したりしながら遊んでいた。

あの頃の男子中学生の気持ちが皆目わからない。
グエムルでも出てきたら盛り上がるのにと思いながら、邪魔だけど私の川じゃないんだから仕方ない。

あー、期ぜずして楽しい1日だった。
ありがとうお父さん、ありがとうデザイナーさん。

ルンルンでお家に帰ったら、さっきまで勝ってたはずのジャイアンツがなぜか追いつかれてた。はああ、あのまま勝つんじゃなかったの?と思ってたら、延長突入して負けた。

伊織は調子良くても潔く6回までで、7回西館、8回ボルデモードじゃなくてバルドナード、9回大勢にしとけば、完璧な1日だったのに。
今年は一応去年よりピッチャーいるんだからさあ。
そして大城、高校生の方がバント上手いぞ。バット引くんじゃないよ!当てていけよ!

戦いは始まったばかりだ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?