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消えた靴とロッテリアの高校生

国道沿いの潰れた靴屋のでっかい「靴」という文字が塗りつぶされていた。特に壁の色に合わせようともしていない塗料を使っているため塗りつぶしているのが一目瞭然で、靴に恨みを持つ者の犯行かと誤解するほどの仕上がりだ。これなら「靴」の文字をそのまま放置した方が景観としていいのではないかと思ったが、営業していない店がでかでかと「靴」の文字を掲げるのは何かしら問題があるのかもしれない。それにしても「靴」て。街中に普通に人よりもでかいサイズで一文字「靴」と書いてあるの、考えてみるとなかなかすごい。あまり他の業種で見たことない気がする。ケンタッキーが「鶏」、ユニクロが「服」、ミスタードーナツが「輪」とか掲げているようなものである。なぜ「靴」だけアリになっているのだろう。

今日は気温が高めで小雨が降っていた。こんな天気の日はなんとなく高校の進学説明会を思い出す。新生活を前にした緊張感と新しい教科書の香り。スリッパが湿気を纏った廊下に張り付いて歩くたびに少し引っかかる感じ。そんな精神状態でロッテリアの前を通ったら高校生二人が駄弁っていて、なんか胸が締め付けられてしまった。ロッテリアの高校生で胸が締め付けられるようになったら立派なおじさんだ。いつのまにか時間は流れている。

この二つの出来事を上手く関連付けてまとめるのが一番綺麗な終わり方なのだろうが、その努力を放棄して今日は終わります。絶対やった方がいいのはわかってるんですが、別に仕事じゃないし。ここをきっちりやる人が忙しくしている人なんだろうけど。

ではまた明日。

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