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こうやって人は

ふと思い立って、冷蔵庫の中にある期限切れの瓶詰めの食べ物をまとめて処分した。取り出すと、ジャムや塩辛、ピクルスに肉味噌など10個以上の瓶が溜まっていた。いつ買ったかも覚えていないようなものがほとんどで、肉味噌はほぼ使っていない状態のものが2瓶もある。多分それぞれ一度くらいしか使ってないはずだ。

瓶を片付けると冷蔵庫の中がスッキリして、中にあるものが格段に見やすくなった。去年気に入って買い溜めしたほろ酔いの夏季限定パイン味がまだ6本あるのが確認できる。大事に飲んでいるつもりだったがいつからか存在を意識しなくなり、気づけば飲み切らないうちに次の夏が来そうだ。奥の死角で人知れず腐っていた平茸のパックも見つけることができた。幸い未開封だったので袋ごと処分する。さらに奥から海苔佃煮の瓶詰めも発見したが、賞味期限を二週間ほどしか過ぎていないのでまだ食べられると判断し、一応キープしておくことにした。

そんなことを言って、どうせ食べないのはわかっている。自分の中で片付けがひと段落していたので、ここからもう一瓶片付けるのが面倒になったのだ。ただの問題の先送りである。こんな感じでまた冷蔵庫に瓶詰めが溜まっていくのだろう。もう同じ失敗は繰り返さないと誓ったばかりなのに、早くも新たな失敗の第一歩を踏み出した感がある。全くもって学ぶということができていない。

こうして人間は過ちを繰り返すのだ。

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