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ベローチェのサンドイッチが好き

空き時間に作業しようとベローチェに入り、アイスコーヒーとジャムサンドとピーナッツサンドを注文した。

僕はベローチェのジャムサンドとピーナッツサンドが大好きである。なんでもないパンになんでもないジャムもしくはピーナッツクリームが挟んであるだけのシンプル極まりないものなのだが、その素っ気なさがたまらないのだ。どこにでもありそうで意外と他には置いてなくて、ベローチェに行くとほぼ確実に食べている。調子のいいときは2個とも食べるし、そんなに調子の良くないときはどちらか1個を食べる。今日はそんなに調子は良くなかったが2個食べた。そういう日もある。そのくらい好きだということだ。

何でもそうだが、シンプルな商品にいろいろと要素を足しすぎて当初の魅力がなくなってしまうというのはよくある話である。一昔前のユニクロのTシャツも、このポケットさえ付いていなければめちゃくちゃ欲しいデザインなのに!みたいなことがよくあった。なんでここの線だけぐにゃぐにゃにするんだよ!とか。だが、ユニクロほどの大企業があえてそれをやるということは、それがある種の正解だということなのだ。抗いようのない「要素ちょい足しの魅力」というのは確かに存在しているのだろう。

だからこそ、何も余計なものを足さず、なんでもないパンでなんでもないジャムを挟んだ(その範囲内でのこだわりはあるだろうが)ベローチェのジャムサンドとピーナッツサンドの存在がいかに貴重なものなのかがわかる。そこには、事務所のマネージャーやテレビのスタッフの言うことに耳を貸さずにやりたいネタを追及しているお笑い芸人のような美しさがある。こちとらジャムにグミを混ぜてみたり、パンじゃなくてあえてご飯で挟んでみて「不味いなら食べなくていいですよ」的態度をとったりするようなブレまくりの生き方をしているのでよりそう感じる。眩しいのだ。ベローチェのジャムサンドが。眩しい。眩しすぎる。私もそうありたかった。きーーーーーーっっ!!!!

甘いサンドイッチを2個食べると、ちょっとだけお腹がいっぱいになりすぎた。「どちらか1個でよかったかもな」と思ったが、毎回そう思っているような気もする。毎度くり返すうっすらとした後悔。だがきっと、そこまで含めてベローチェのサンドイッチの魅力なのだろう。多分。わかんないけど。

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