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原発の避難計画は画餅?/逢坂誠二 #7688

【24年1月19日 その5991『逢坂誠二の徒然日記』 #7688】
夜明け前の都内、空全体に雲が広がり星は見えません。雨の降る雰囲気ではありません。6度と昨日よりも高めです。日中も曇りですが、昼頃から晴れ間が出る予報です。昨日と同じ13度程度の見込みです。

1)原発の避難計画は画餅?
今回の能登半島地震は、原発にも大きな影響が出ています。志賀原発で重大な事故が発生した場合、避難は困難を極めるということが明らかになったと思います。

志賀原発からから半径30キロ圏には約15万人が居住しております。15万人が、自家用車やバスなどで避難することになっています。

放射能漏れを伴うような万が一の事故の場合、日本の避難計画は、原発から5キロ圏内はすぐに避難を開始し、5~30キロ圏はまず屋内退避、その後、実際の空間放射線量に基づいて避難をするかどうかを判断します。

5キロ圏の皆さんは放射能が漏れている中での避難ですし、屋内退避も被曝はゼロではありません。委員会でも答弁があったように記憶していますが、日本の避難計画は、事故が発生すれば一定程度の被曝は避けられない、それが前提です。

今回の地震によって、志賀原発の避難ルートとなっている山間部や沿岸の道路の多くが通行不能です。15万人のうち約3万人は、珠洲市、輪島市、能登町に避難する計画ですが、そこは今回、大きな被害が発生した自治体です。

仮に避難路に問題がなかったとしても、大きな被害の発生したこれら自治体では避難者の受け入れは無理です。

屋内退避も、単に家にいれば良いというものではありません。少しでも被曝を避けるため窓を閉める、換気を止めるなどの対応が求められます。ところが今回は、全壊はじめとする住宅被害が1万9000棟以上に上り、屋内退避する場所がないのが現実です。

屋内退避された方々は、前述したとおり実際の空間放射線量に基づいて避難の判断をすることになりますが、今回の地震では、放射線を測定するモニタリングポストが、最大18基、機能しませんでした。屋内退避状態から避難開始を判断する元データ得られ難い状態になったのです。

今後、十分に検証を行わなければなりませんが、今の避難経過は画餅、絵に描いた餅、机上の空論です。こんな状態で、原発を立地させるのは、避難路のないスタジアムでサッカーを観戦するようなものです。

さあ今日も、ブレずに曲げずに、確実に前進します。
===2024.1.19===
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