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2016年に「君の膵臓をたべたい」を勝手にレビューした話

2016年3月に、内容を一切知らずに「君の膵臓をたべたい」のレビューを書いた。
レビューを掲載していたブログは、年内で閉鎖する予定だが、せっかく書いたので少し編集してnoteに残しておくことにした。
以下、そんな感じの内容でお送りします。(掲載している情報は2016年3月14日のものです)
ちなみに未だに「君の膵臓を食べたい」の内容は知らない。

勝手にレビューする本との出会い

…書籍のタイトルと表紙だけ見て、内容を勝手に想像して納得することってないでしょうか?

そんなワケで、妄想が捗りそうな本を見つけた。

確認する情報は、こちらのAmazonのランキング画面のみ。
レビューはもちろん、他の情報は一切確認せずに内容を推察していきたいと思う。

なんとなく表紙アイコンを見て思った..

確定している情報

タイトル:君の膵臓をたべたい
著者:住野よる
Amazonでの価格:1,512円
星:4.0個
レビュー数:136
Amazon本ランキング182日間100位以内…

表紙のイラストから考える

まずは、表紙に描かれたイラストに注目したい。

タイトルから考える

次に、タイトルを深堀して内容を推察していこうと思う。

※「ジビレ」ではなく「シビレ」です。誤字です。焼肉屋でたまに見かけますね。

少し脱線しましたが、タイトルの推察に戻りたいと思う。

そもそも食べたいくらい憎い感情がよく分からないが、そういう場合「君の膵臓をたべたい」より「あいつの膵臓を噛みちぎりたい」といった表現になるのではないだろうか。

考えた結果、

(A)食べたいくらい好き

(B)好きだから食べたい

どちらかになるのではないだろうか?

はず...なんだけど、ストーリーが全然見えてこない...
Amazonのレビュー数、住野よる(著者)、表紙のイラスト、(A)or(B)...見えてこない...

※以下、タイトルだけ見て内容を勝手に想像してレビューしているものです。本書の参考にはまったくなりません。

勝手にレビュー「君の膵臓をたべたい」

本書は、男女の交流を描いたラブストーリーである。
この物語には、様々な形の勇気が提示されている。関係を維持するために大きな告白をする勇気。そして、それを受け入れる勇気。
私たちも日常生活の中で、勇気を試されるシーンが多くある。つい半歩下がってしまいそうな時に、本書を思い出して欲しい。きっと昨日より少しだけ勇気を持てるはずだ。
勇気なくして、ハッピーエンドは掴めない。

では、まず本書のあらすじを紹介する。

幼少時代のトラウマから、愛しいものの膵臓を欲してしまう健太。幼馴染の美咲に恋心を感じた健太は、彼女を遠ざけ自身も人を避けるように生活をするようになる。22歳の春、健太と美咲は偶然再会する。押し殺していた愛情と、トラウマの葛藤を抱く健太に、美咲は手を差し伸べるが…。

「愛しいものの膵臓を食べたくなる欲求」=「好きな人に言えない秘密」という、身近な状況に置き換えやすい比喩だと感じる。
30歳になっても木馬に乗っていたり、興奮すると泡を噴くとか、好きな異性にそういうことは、なかなか言えない。
付き合う方としては、先に言ってよ...と感じるだろうが、好きな人には良い風に見られたい気持ちを理解できる読者も多かったのではないだろうか?

タイトルにもある「膵臓」は、マイノリティな趣味を象徴しており、もの凄くマニアックな趣味を誰かに打ち明ける勇気、そしてそれを受け入れる勇気を説いている。

では、印象に残っているシーンを振り返りながら、私の解釈を説明したいと思う。

※以下、タイトルだけ見て内容を勝手に想像してレビューしているものです。本書の参考にはまったくなりません。

健太の愛カエルことハンブルグが、同級生のイタズラが発端で潰れてしまった。

この経験から、自分の手の届かないところで愛しいものが失われることへの恐怖や、強迫観念的ななにかが始まってしまったのだろう。
幼い健太にとって、飛び出た膵臓こそ死を象徴するものだった。
結果的に、愛しいものの膵臓を食べることで死の恐怖を克服したいと考えるようになったようだ。

この頃の健太は、死への恐怖をコントロールすることに執着している。
何かをコントロールすることに躍起になる様子は、すごく男性的だと感じた。

次に健太が、明確な恋心を抱いたこのシーンも印象的だった。

「好きだ」じゃねーよ。

私は「幼馴染がある日、違って見えました」的な経験がないので、そういうものかしら?と感じたが、描写やエピソードのパンチ力はあった。
この線香花火のくだりは、「死」を受動する立場の美咲と、能動する健太の比較が、感慨深かった。

物語がスピードに乗っているときは、事故が起こるフラグだ。私は不安な気持ちでページを進めた..

好きだから失いたくない。と、失うくらいなら膵臓食べたい。が、せめぎあった結果、健太は結局、美咲と距離をおくようになる。
それでも話しかけてくる美咲に「俺に構うんじゃねぇ!」と突き放す健太。ある種のモテ男の追体験が用意されており、私は嬉しかったです。

5年後、偶然の再会。
美咲の、ぐいぐい来る感じが居た堪れなくも、好感が持てる。その甲斐あって、少しづつ心を開く健太。

少しずつ距離が近くなる二人だが、
どうしても健太は美咲に踏み込めない。ひょんなことから、二人は口論になり…

薄々、健太の膵臓食べたい願望に気付いていた美咲。
それはそれで怖いけど、前向きな表現がされていたのであんまり気にならない。

自分の膵臓を食べたい健太を受け入れる勇気。そして前向きに二人でいるために頑張る勇気。

そして、健太と美咲は最期の一週間を過ごし、二人の結末を模索する...
「健太、膵臓食べちゃったの?」と、ミスリードを匂わせるシーンもあったが、二人の結末はとても前向きなものになっていた。

10年後..

斜め上のハッピーエンドで、意表を突かれました。
作中で明言されていませんでしたが、これはもう

臓器3Dプリンターで、美咲の膵臓コピーして食べたら良いんじゃね?

という、ある種の暴力的な解決策を二人は見いだしたようです。
そしてその夢に向かって二人は今も走り続けている。

がんばれ3Dプリンター!がんばれ未来テクノロジー!

勝手にレビュー総括

オチがとても自分好みだった。前向きに生きたい...そう感じることが出来た。

わざわざ書く必要もありませんが...
人の臓器を食べるのは良くないことです。詳しく分かりませんが健康的にも、法的にも問題があるように感じている。その点は、誤解のないようにお伝えしておきます。

※以上、タイトルだけ見て内容を勝手に想像してレビューしているものです。本書の参考にはまったくなりません。

(2019.03.02追記)そろそろ本当に読んでみようと思っています。

以上。

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