Oinarhythm(おいなリズム)

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映画の感想を中心に綴ってまいります。         Twitter https://twitter.com/Q9SkSh7v2DDvWIB?s=09

最近の記事

映画『マノン』感想

この記事はネタバレを含みます。敬称略 1981年 幻燈社 東陽一、田中晶子:脚本 あらすじ。劇団の研修生みつこ(烏丸せつこ)は講師の吉野(荒木一郎)と同棲中だが、バイト先のナイトクラブの常連・滝沢(津川雅彦)と関係を持つようになる。そこに金の匂いを嗅ぎとって二人につきまとうみつこの兄しのぶ(ビートたけし)。滝沢は友人の葬式に出るためみつこを連れて松本へ向かうが、そこでみつこは至という青年(佐藤浩市)と出会い一夜を過ごす。 豊かな肢体と童顔のアンバランスな魅力、アンニュイ

    • 映画『パヴァロッティ 太陽のテノール』感想

      この記事はネタバレを含みます。敬称略 監督:ロン・ハワード、録音:クリストファー・ジェンキンズ 天賦の美声と明るい人柄で世界中から愛された世紀のテノール、ルチアーノ・パヴァロッティのドキュメンタリー。 冒頭、これが初公開というプライベート映像。コンサートでブラジルを訪れたパヴァロッティは、アマゾンの奥地マナウスにあるアマゾナス劇場をアポなし訪問する。「カルーソーが歌った舞台で俺も歌ってみたい」という、単なる思いつき。計画性がなく気まぐれでワガママな彼に周りはいつも振り回

      • 映画『ソワレ』感想

        この文章はネタバレを含みます。敬称略 脚本・監督:外山文治、プロデューサー:豊原功補、共同プロデューサー:前田和紀、アソシエイトプロデューサー:小泉今日子 和歌山の高齢者施設で演劇ワークショップに参加している俳優の翔太(村上虹郎)は、職員のタカラ(芋生悠)と出会う。祭りの日、タカラが出所直後の父親から性的虐待を受けているのを見かけた翔太は彼女を逃そうとするが、タカラは父親を刺してしまう。二人はとっさに逃げ出し、捜査の目を掻い潜って県内を移動し、和歌山市内に潜伏する。 若

        • 映画『ひとつのバガテル』感想

          この文章はネタバレを含みます。敬称略 監督・脚本・撮影・編集:清原惟  2年前に『わたしたちの家』を観てすっかり「ひとめぼれ」してしまい、清原監督の他作品も観たいと思っていたのだが、このたび出町座にて本作が待望の上映となった(〈肌蹴る光線 -あたらしい映画- 特集〉)。  あらすじ。アキは古い団地のマリという老婦人の部屋を間借りしている。マリのことは好きではないが、昔からこの部屋にあるというピアノを弾くのは好きだ。ある日「あなたにピアノをあげる」という手紙を受け取るが、

        映画『マノン』感想

          映画『海辺の映画館―キネマの玉手箱』感想

          この文章はネタバレを含みます。敬称略 監督・脚本・編集:大林宣彦  宇宙から尾道にやってきた爺・ファンタ(狂言回し的存在、高橋幸宏)が、映画は最高のタイムマシン、という話をする。閉館を明日に控えた瀬戸内シネマでは日本の戦争映画を特集。映画館の手伝いをしている少女・希子(吉田玲)がスクリーンの中に入るとミュージカル映画が始まる。「戦争を知りたい」と唄う希子。客席で観ていた馬場毬男(厚木拓郎)、鳥鳳介(細山田隆人)、団茂(細田善彦)の3人の若者も気がつけばスクリーン上に。

          映画『海辺の映画館―キネマの玉手箱』感想

          映画『ぶあいそうな手紙』感想

          この文章はネタバレを含みます。敬称略 監督:アナ・ルイーザ・アゼヴェード、脚本:ジョルジ・フルタート、脚本協力:セネル・パス  ブラジル、ポルトアレグレ。80歳に近いエルネスト(ホルヘ・ベラーニ)は息子のラミロ(ジュリオ・アンドラーヂ)から、一人暮らしのアパートを引き払ってサンパウロで同居をと促されるが、頑なに拒否する。そんな折、ルシアから彼女の夫が死去したという手紙が届く。エルネストにとっては二人ともウルグアイ時代からの旧友であり、ルシアとはかつて関係を持ったこともある

          映画『ぶあいそうな手紙』感想

          映画『アルプススタンドのはしの方』感想

          この文章はネタバレを含みます。敬称略  籔博晶・兵庫県立東播磨高等学校演劇部の戯曲を原作に、奥村徹也脚本、城定秀夫監督  舞台は夏の甲子園。グラウンドや観客席の前列にいる青春ど真ん中のキラキラしてる人たちからちょっと離れたところにいる、高校3年生たちの群像劇。  甲子園球場(見た感じ明らかに地方球場だが)のアルプススタンドのはし、安田あすは (小野莉奈)と田宮ひかる (西本まりん)は全国大会一回戦の応援に駆り出されたものの、ルールがわからずちんぷんかんぷん。演劇部のあす

          映画『アルプススタンドのはしの方』感想

          映画『君が世界のはじまり』感想

          この文章はネタバレを含みます。敬称略  原作者ふくだももこ自身による監督作品。脚本は向井康介。  いわゆる青春モノだが、人が羨むようなキラキラさも、大人が安心するような爽やかさもない。ショッピングモールしか遊ぶところがないような退屈な街で鬱屈して生きる高校生たちの心情を剥き出しにしたリアル思春期映画だ。  主人公はえん。本名は縁(ゆかり)だが、幼馴染の琴子からそう呼ばれている(「ん」で終わるのと琴子が「ことこ」と回文になるのは幼馴染同士の秘密めいたものがあるのかもしれな

          映画『君が世界のはじまり』感想

          はじめまして

          はじめまして、Oinarhythmと申します。おいなリズムと読みます。おいなり+リズムでおいなリズムです。京阪神の映画館や美術館に出没しています。建築巡りも好きです。 まずは映画の感想を中心に綴っていきたいと思います。ゆくゆくは小説も投稿しようかなと… それではよろしくお願いします。