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3人の軸になる思い

このマガジンについて
【毎週火曜日更新】別々のキャリアを歩んでいる大学の同級生3人が、一緒に岡山県総社市でデイサービスをつくる過程で考えたことや悩んだことを書いています。少しでも興味のある方は気軽にご連絡ください! 連絡先:28llc.soja@gmail.com(代表:土井脩平)

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「総社市にデイサービスのイメージを変えるための会社を設立しました」

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「デイサービスの立ち上げメンバーを募集します!」


2023年11月、「解決したいデイサービスの課題について」というnoteを書きました。

このときのnoteは、つくりたいデイサービスのイメージが固まってきた時期です。自分たちの経験や思いの部分だけじゃなく、社会的な背景を踏まえて仮説をいったん整理するために書いたnoteです。

それから5ヶ月が経ち、いよいよ工事もはじまりました。当初の予定より厳しい融資となったため、現在は、クラウドファンディングの準備も進めています。そこで、このプロジェクトのことを知らない人に伝えるためにはどう説明したらいいんだろうか?と思い、これまでに書いた50本以上のnoteを見返してみました。

そこで気づいたのは、ぼくたちが解決したいのは従来のデイサービスの課題というよりは、年を重ねて介護が必要になると「やりたいこと」「楽しみ」への挑戦を諦めてしまう現状ということです。

従来のデイサービスとは少し違う場をつくることは、あくまでその手段。
年を重ねて介護が必要になっても、その人のやりたいことの実現をサポートするために、自分たちの知識や経験や思いを総動員して、なんでも一緒にやってみたい。その第一歩がデイサービスの立ち上げです。

脩平は以前「なんでも屋さんとは」というnoteで、次のようなことを書いていました。

 社会人になって病院やデイケアで働き始めました。
"病院はとりあえず自宅復帰を目指す場所であって趣味とかは二の次"みたいな考え方がありました。(もしかしたら自分だけかも)

「退院したら山歩きを再開したい」「体が良くなったらゴルフがしたい」「旅行してみたい」こういった患者さんの素敵な願いがあるのに自分は十分に応えられていない。自分の100%でぶつかっていけてない。

今の環境じゃこの人たちを幸せにする力がないのかもしれない。ってか、理学療法士ってなんなんだ?自分のなりたかった姿はこれか?

当時の自分が持っていた理学療法士免許も、福祉住環境コーディネーター2級も、普通運転免許も、漢検準2級も、大好きな地理の知識も、普段乗っている自転車の知識も、キャンプの知識も、やる気もすべてただ単に自分のいち側面でしかない。

これらの知識やスキルや気持ちを持った「土井脩平」というひとりの人間として目の前の人を幸せにしたい。

自分の持ちうるすべての手札を駆使してその人が願っていることは何でも一緒に叶えたい。

それこそが自分にとっての幸せ。そうして行き着いたのが「何でも屋さん」です。

そして脩平は、この個人的な違和感を解決するために「3年間の修行期間」を愛知県豊田市で過ごします。そこで、もともと料理が好きだったけれど片麻痺になって諦めていたある方と一緒に料理イベントを開催したり、思い出の地を訪れるために旅行支援(当日の同行だけじゃなく、当日までのリハビリの伴走も!)をしたりと、たくさんの経験を積んできました。

ぼく自身が、このプロジェクトに共感して一緒に参加したい!と思ったのも、彼が言葉だけではなくバリバリと有言実行をしている姿を見て、本当にすごいなと思ったからです。

きっと、もうひとりの立ち上げメンバーとちかも、そんな姿に共感したんじゃないのかなあと思っています。ちかが約1年前に書いた「私の軸になる思い」というnoteには、こんな言葉がありました。

大学4年生、病院での実習を終え、就職活動をしていた時。
当時はあくまでも入院中のイメージしか持つことができず、「入院中はストレスが溜まるだろうから、せめてリハビリの時間を楽しみにしてもらえたらいいな。介入の内容でもいいし、私と話すのを楽しいと思ってもらえるのでもいい」というふうに考えていました。

病院に就職してみて、楽しみを持てない高齢者は、入院だけが原因ではないことを知りました。
「昔は手芸をしてたけど、もう目が見えにくくて手もうまく動かなくて」とか「旅行が好きだったけど、一緒に行く人がいなくなっちゃった」とか「歳をとると何をするにも気力が湧かない」とか。
入院したから、怪我や病気をしたからじゃなくて、その前からそうだったんだ、と話される方も多かったのです。

辛い戦争を経験し、その後も激動の時代のなかで苦労をしながら何十年と生き抜いてこられた方たちに、心から敬意を感じているからこそ、思うこと。
人生のラストスパートになって、好きなことができないどころかささやかな楽しみもないなんて、そんなの寂しい。
余計なお世話かもしれないけど。

ぼくは、医療・介護の現場経験も乏しく、2人ほどの覚悟とリスクを張って向き合えているか?と言われると正直、自信がありません。

個人的な思いとしては、「ホステルで働くぼくがデイサービスをつくろうと思った理由」で書いたように、これまで自分がカフェやホステルで地域の方に対する場づくりをしてきた経験を活かし、誰もが自分らしくいられるような場づくりがしたいという思いが根っこにあります。2人の思いに相乗りさせてもらう形で、このプロジェクトに参加しました。

いまは、自分の親や大切な人が介護が必要になった時に「ここなら行ってほしい」と思えるような場所をつくりたい!というのがぼくの中の動機です。

これからも脩平の思いを軸に、3人の思いを重ねて8月のオープンに向けて駆け抜けていきます!🔥

あとがきのあとがき vol.23 | 菜の花の季節

この記事の画像、岡山県総社市の写真じゃなくて京都市の鴨川の写真です。(ややこしいかな、どうしようかな、と思ったんですが綺麗だったので載せちゃいました)

桜がすっかり青々とした緑に変わり、菜の花の鮮やかな黄色と合わせて春から夏に移る空気の気配を感じます。

鴨川の土手の下で3人、塩大福を頬張りながら「自分たちの強みってなんだろうね」と悶々としていたのがずっと昔のことのように感じる…。


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