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ビジネスマンにサステナビリティの課題を自分ごと化させる「EART4」


Summary

ブラジルの証券取引所であるB3 Stock Exchangeと、国連が提唱するイニシアチブ UN Global Compactは、企業のリーダーたちがサステナビリティ(持続可能性)の問題をビジネスの一部として重視していないという問題に取り組んだ。

この問題の原因として、「サステナビリティの問題に取り組むことは、単なる社会貢献や慈善活動に過ぎず、ビジネスの利益や効率性とは相反するものである」という誤解がある。

しかし、この誤解の奥には、「自分たちの行動が実際に意味のある変化をもたらすことを確信したい」というインサイトが存在する。このインサイトに応えるため、B3 Stock ExchangeとUN Global Compactは、「研究者や科学者が収集したあらゆる科学情報を、ジャーナリストやライターが企業の文脈に翻訳できる」という技術に着目。この技術を利用し、地球に関するすべての科学データを、企業のリーダーたちが自分事として捉えられるビジネス文脈に変換することができるのではないかと考えた。

そこで、EART4という会社を設立し、B3でIPO(新規株式公開)を行った。地球に関するすべての科学データを「株価」に反映し、科学的知見に基づく「年次報告書」も公開。地球の価値が日々低下していく様子を通じて、ターゲットに地球の危機を自分事として捉えさせ、株価を上げるための行動を促した。

このアプローチによって、「持続可能性の問題に対する行動は、利益を期待できない社会貢献ではなく、意味のある変化をもたらすビジネス活動である」という価値変容を起こし、国連の目標に向けたサインを促した。


Deconstruction

Brand
B3 Stock Exchange - ブラジルの証券取引所
UN Global Compact - 国連が提唱するイニシアチブ

Target
世界中の企業のリーダー。

Objective
サステナビリティ(持続可能性)の問題をビジネスの一部として重視していない → 世界中の企業のリーダーたちをUNGCの活動に参加させる。

Barrier
サステナビリティの問題に取り組むことは、単なる社会貢献や慈善活動に過ぎず、ビジネスの利益や効率性とは相反するものである。

Insight
自分たちの行動が実際に意味のある変化をもたらすことを確信したい。

Thought starter
「研究者や科学者が収集したあらゆる科学情報を、ジャーナリストやライターが企業の文脈に翻訳できる」。この技術を利用し、地球に関するすべての科学データを、企業のリーダーたちが自分事として捉えられるビジネス文脈に変換する。

Idea
“EART4”
EART4という会社を設立し、B3でIPO(新規株式公開)を行う。地球に関するすべての科学データを「株価」に反映し、科学的知見に基づく「年次報告書」も公開。地球の価値が日々低下していく様子を通じて、ターゲットに地球の危機を自分事として捉えさせ、株価を上げるための行動を促す。

Transformation
持続可能性の問題に対する行動の価値変容
利益を期待できない社会貢献 → 意味のある変化をもたらすビジネス活動

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