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舌をインターフェイスに変える「MouthPad^ 」


Summary

マサチューセッツ工科大学のスピンオフ企業Augmentalは、四肢麻痺などで上肢の機能が制限されている人々がスマホやPCなどのデジタルデバイスの使用に困難を抱えている問題に取り組んだ。

この問題の原因として、デジタルデバイスが健常者の使用を想定して設計されており、「デジタルデバイスの制限は、障がい者自身が生み出している制限である」という間違った認識が健常者にも障がい者にもあると考えられる。

しかし、その認識の奥には、「健常者と変わらないデジタル体験と表現の自由を求めている」というインサイトがある。このインサイトに応えるため、Augmentalは「舌の複雑な神経ネットワークは、幅広い動きを可能にする器用さと感度を持っている」という事実に着目。舌を使ってコンピューター、スマートフォン、タブレット、その他の電子機器を正確に制御できるデバイスの開発が可能ではないかと考えた。

そこで、舌で制御する革新的なデバイスの開発。口の天井に取り付け、舌の力と敏捷性を活用して電子機器のハンズフリー制御を可能にした。

このアプローチにより、「デジタルデバイスの制限とは、障がい者が生み出した制限ではなく、デバイスが生み出した制限である」という価値変容を起こし、四肢麻痺など上肢の機能が制限されている人々にデジタルプラットフォームへの容易なアクセスと社会参加を促進させた。



Deconstruction


Brand

Augmental(ペディドーシャ) - マサチューセッツ工科大学のスピンオフ企業。

Target
四肢麻痺などで上肢の機能が制限されている人々。

Objective
四肢麻痺などで上肢の機能が制限されている人々がスマホやPCなどのデジタルデバイスの使用に困難を抱えている → 上肢の機能が制限されている人々にデジタルプラットフォームへの容易なアクセスと社会参加を促進させる。

Barrier
デジタルデバイスの制限は、障がい者自身が生み出している制限である。

Insight
健常者と変わらないデジタル体験と表現の自由を求めている。

Thought starter
「舌の複雑な神経ネットワークは、幅広い動きを可能にする器用さと感度を持っている」という事実に着目。舌を使ってコンピューター、スマートフォン、タブレット、その他の電子機器を正確に制御できるデバイスの開発する。

Idea
"MouthPad^"
アイデアは、舌で制御する革新的なデバイスの開発。口の天井に取り付け、舌の力と敏捷性を活用して電子機器のハンズフリー制御を可能する。

Transformation
デジタルデバイスの制限への価値変容
障がい者が生み出した制限 → デバイスが生み出した制限


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