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ミニマリストに花束を

介護離職より3週間。

一応、まだ数えている。

もう少しの間、数えよう。
何かが変わるかもしれない
(なにがだ?)


ぼくにはミニマリストの友人S君がいる。

S君は、以前『ミニマリストは金ないだけ!』と言われ、とても腹が立ったという。

そりゃ腹が立ちます。
とんでもない偏見。

ただ……すごく変なことがある。


S君はそう言われた当時、ミニマリストではなかった。

ミニマリストでないなら、そんな言葉に腹を立てることはないはず。

自分がディスられたわけじゃないんだからね

にもかかわらず、S君はめちゃくちゃ腹が立ったらしい。

謎だ……

S 君は、当時も今も金持ちである。

S君は、家、車、金、事業、時計…。それはそれは、何でも持ってるマキシマリストだ。

わからん……

なぜ、ミニマリストと逆のマキシマリストが、ミニマリストをディスられて怒るのだ?

よくよく聞くと、当時のS君は、
このように解釈したらしい。


「ミニマリストは金ないだけってことは、マキシマリストは金あるだけ(のバカ)」

「金あるだけだから、浪費しかできない。浪費するために働くバカ!」


うがった反対解釈としか言いようがないが、友人のぼくとしては理解してあげられた。

理解できないのは、ここからだ。

S君はある日突然
「ミニマリストは金ないだけ」が間違っていることを証明するため、
ミニマリストに転身したのだ!

S君は、家も車も売り、事業も売った。

そして、必要最小限の物だけを抱え、賃貸マンションに引っ越した……


「金のあるミニマリスト」の誕生である。

しかし、そこまでやることか?

たしかにS君は以前から「物がありすぎて困る。なんとかしたい」とは言っていた。


とはいえ、ここまで極端な転身は、普通はしない。

なんなのだ?
S君を突き動かしたものは??

君がミニマリストに転身するまでもなく「ミニマリストは金ないだけ」は間違っている。

わざわざ証明するまでもなかった。

そんなS君が、新しくお店を始めるという。喜ばしいことだ。


ぼくは、ミニマリストがお店を持つことに、少し違和感を覚えた。

ただ、何がミニマムなのかは人それぞれ。

今のS君には、お店が必要なんだろうと理解した。
以前のように、もろもろの手続きも手伝った。


晴れてお店のオープンを迎え、ぼくは、S君に花を贈った。

無職で金銭的にはきつかったが、かっこつけて少し大きめの胡蝶蘭を選んだ。


ところが、S君に、軽くキレられたのである。

どういうこと?


「お前さ。ミニマリストに花なんか贈って、どういうつもりだ?」

「え?開店祝いなんだから、花ぐらい贈るでしょ」

「贈るなら贈るって、先に言ってくれよ」

「オープン祝いのお花贈るのに、許可なんか取らないでしょ」

「じゃまなんだよ…。店が小さいの知ってんだろ」(おいマジか?)

「2,3日置いときゃいいだけじゃん」

「できたら、持って帰ってくれ」(友達やめようか?)

「わかったよ」


そのとき、お店に花束が届いた。

S君は、送り人を見て、にっこり笑い、その花束を受け取った。  

女だな。さては!

おい!君はミニマリストだろ!花瓶持ってないだろ?!
受け取ってる場合か?
花瓶買ったら花が枯れた後、処分に困るぞ!

ぼくの胡蝶蘭は枯れても燃えるゴミで出せるぞ!

などと思った…

しかし、そういう問題ではないんだろう😂



さみしい…でも仕方ない


なにがミニマムかは、人によって違うのだから


😌

そんなこんなで













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