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手書き年賀状の書き方【表面(宛名書き編)】

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2023年もあとひと月半!ようやく寒くなったことで一気に年末感が加速した気がします。

さて、年末と言えば、年賀状書き!?
「年賀状じまい」なんて言葉も実しやかに囁かれますが・・・。もう何十年も書いていない、もらうのも4,5枚、LINEでは挨拶するけど・・・なんて人も多いのかもしれません。

また、デザインをネット上で選んで印刷会社に一括で依頼、配送までノータッチでお願いしているという方も多くいらっしゃると思います。

でも!見方を変えれば、年に一度、誰でもできる気軽な創作発表の場!(創作をしたい場合は、ですが。)

ということで、今回は手書きの年賀状の書き方のお話。
前編は宛名書きの基礎ポイントを解説します。



宛名書きの表と裏


はがきは住所、宛名、差出人を書く面が表。この面を書くことを「表書き」と言います。文章を書いたり、絵を描いたりしてデザインする面が裏面。何となく「裏面が表面」という感じがするのはワタシだけ?

ちなみに筆者は毎年100枚くらい年賀状筆耕のお仕事をいただきますが、宛名書きをするのは、字書きにとってとっても楽しい仕事。垂涎もの。



こんな話もしているので是非ご視聴ください↓↓↓
筆耕のお仕事シリーズ全3回



宛名⇒住所⇒差出人の順番で書くのがおすすめ


裏面に必要な情報は基本的に、宛名/住所/差出人
普通に文章を縦書きで書く場合、右から左へと行を進めていくのが常です。はがきに書いていく際もそうしがちですが、レイアウトが決まりやすいという点でおすすめなのは、

  1. 宛名

  2. 住所

  3. 差出人  の順番。

お宛名様を最も大きく紙面中央に書きたい」ので、先に名前を書いてしまった方が全体のレイアウトを取りやすいということです。あと右利きの場合インクや墨が手に付きづらいというメリットも。



文字の大きさを変え、余白をしっかりと


宛名/住所/差出人のブロックを意識して、しっかりと書き分けると紙面にメリハリが出ます。
お相手のお名前をどんっと真ん中に鎮座させ、差出人は謙虚に小さめに。住所や差出人が二行以上になる場合は行間を詰めて書きましょう。

はがきの紙面は狭いものですが、紙ギリギリに書くのではなく、上下左右、少なくとも半行・半マス分くらいは余白(上の図薄黄色部分)を残すと落ち着きのある雰囲気になります。

連名(左)の場合も、宛名/住所/差出人のブロック間の余白を残しましょう。
「様」はひとりひとつ。

ちなみに書道では、紙の上部を「天」、紙の下部を「地」と呼びますが、一般的な作品は天よりも地の余白が幾分広い方が良く見えます。これは書作品に限らず、です。

天より地の余白が少しだけ広いと良い。(空きすぎも良くないけれど)
昭和書体さんの「豪龍爽TTF教育漢字」フォント


差出人はゴム印もおすすめ


枚数が多い場合、差出人は下のようなゴム印を作ってしまうのも良い手と思います。

Hankoya Store
デザインや書体もいろいろ選べる!


▼ちょっと余談
書道において最も肝であることは、
レイアウト(文字の配置)」である。
と言っても過言ではないと筆者は考えています。
それは、宛名書きなどでも同じこと。
レイアウトが妙なものに駄作無し!レイアウト良ければすべて良し!
と結構本気で思います。


まっすぐ書く!


その他の重要ポイントとしては、まっすぐ書く!こと。
現代のいわゆる「美文字」の大きなポイントは、まっすぐ書く!ことにあると言っても良いかもしれません。

文字の中央線を意識して、まっすぐを射抜くとかなりきれいに見えます。

文字にはいろんな形があるので、おでんの串ようなイメージ。とにかく一字一字いろんな形の中央を射抜くことを意識しましょう。

大切なのは中央を射抜くこと。一字一字の幅は違っていてOK!


住所を書くポイント

住所は2行以内に

住所は、長かったり短かったり様々ありますが、できるだけ2行以内に収めましょう。2行であれば先の画像の住所/宛名/差出人のブロック間の余白もしっかりとることができます。

適宜省略してもOK

はがきの紙面は手書きをすると思うよりも狭いもの(お年玉付き年賀はがきはもっと狭い)。必要のない箇所(都道府県名、丁目、番地等)は省いてしまってもOKです。

建物名も多くの場合省略可能ですが、書いてあった方が郵便屋さんも仕分けしやすいだろうと思い、筆者はたいてい書くようにしています。

基本的には、郵便屋さんに優しく、届けばOK。見やすく書くことが大切。省略する場合は、当然ですが郵便番号をしっかり間違えずに書きましょう。

例)横浜みなとみらいラグジュアリーオーシャンビュータワーパートⅡ
とかの場合はちょっと迷うけれど・・・
神奈川県はただでさえ4文字と長く、市町村もあるため長くなりがちなのに・・・汗

ビジネスでのやり取りの場合、住所や会社名を省略したり、略式で書くことは失礼にあたると言われることもあります。
ただ文字を小さなはがきの紙面にぎゅうぎゅうに押し詰めることはやや苦しい印象もあるので、この辺は臨機応変・・・ですね。

改行の箇所を見越して

例えば、「埼玉県さいたま市大宮区三橋」と書くのに、

埼玉県さいたま市大宮
区三橋

となったら読みにくいですよね。単語が途切れないように見越して、早めに改行を行いましょう。

漢数字は注意

縦書きの数字は原則的に漢数字用います。ただ、例えば、

5-12-2 を
五ー一二ー二

と縦書きで書いた場合、「一二」のところが「三」に見えてしまう可能性もあります。ただでさえ年賀状でてんやわんやの郵便局を惑わす原因のひとつにもなりうるでしょう。
この場合は、「十二」と書くか、アラビア(算用)数字を使っても良いと思います。

大切なのは、郵便屋さんが見やすく読みやすく、そのはがきがお相手様にきちんと届くこと、です。



宛名書き、不明に思うことがあれば是非コメントください!

次回は裏面、来年の辰年のデザイン案を出してみたいと思います。



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