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シウマイ弁当は電車賃をかけて

休みの日は食事当番だ。お昼はご勝手にだけれど、朝と夜はたいてい、わたしがつくるのが習慣化してしまった。もとはといえば、子どもが小さいころ、食事のあと片づけや準備をくじびきで決めていたのが始まりだった。家人とふたりの今、くじを引かないまでも、休みの日くらいはよろしく、ということになってしまった。

先週の土日はひとりだった。家人は下の娘と名古屋に泊まりがけのBリーグ観戦、ひいきのチームが勝ったかどうかは知らないが。

お酒のつまみは少し用意するが、ひとりじゃ食事をつくるのが面倒だ。弁当にしようと決めたが、スーパーや惣菜屋のもいいけれど、やっぱりそこはシウマイ弁当がいい。なんといっても、蒸したごはんが気に入っている。それにシウマイと唐揚げ。十分だ。

ところが、シウマイ弁当はとなり駅のフードセンターにある。最寄り駅には売ってない。電車に乗って弁当を買いに行く?ひと駅でも往復で400円を超えてしまう。定期券とは違う方向だ。

400円で逡巡した。400円足せば近くでもっと違うのを買える。ビールをつけてもいい。でも、シウマイ弁当に舌と脳中枢が反応したから別なのは拒否される。

そうか、歩いていけばよい。運動にもなるし。片道40分、そうそう途中に神社がある。旧正月の初詣はまだだった。

神社に立ち寄って弁当屋にたどりついたのは1時間後。手に入れたら、この弁当は夜用だからと、屋台のたこ焼きに缶ビールをもってショッピングセンターの中庭のベンチに腰かけた。天気がいいし暖かい。もう一本。帰りは電車?当然でしょう。

シウマイ弁当はとなり駅のがいい。電車賃をかけたほうが安くつきます。