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時は金なりトキワ橋

映画「祈りの幕が下りる時 」(2018年東宝、阿部寛主演)のキーワードでした。

「トキワ橋」が10年ぶりに修復・再開されたとのニュース、さっそく早朝散歩にでかけました。JR神田駅から山手線沿いに東京駅方面へ歩いて15分ほど、日本橋川の石垣に向かってアーチが2つ、堂々としています。

日本銀行に沿って3つある橋のうちの、まん中。真っ白な石造りの2つのアーチをささえる川中の橋脚に「常磐橋」と名が刻まれています。3つの橋は、日本銀行から見て、左から「常盤橋」、「常磐橋」、右が「新常盤橋」です。

1877年(明10)木造から石造りのアーチ橋に架け替えられた「常盤橋」。関東大震災後に新しくできた左手の「常盤橋」と区別するのに「常磐橋」と呼ばれるようになったといいます。右手の「新常盤橋」は1988年(昭和63年)竣工の「新」しい橋です。

ややこしいですね。みんな「トキワ」です。

「トキワ」にはよほどいい意味があるのでしょうか。

あらためて辞書引きすると(明鏡国語辞典)、
「ときわ(常磐):いつまでもかわらないこと」(常盤ではありません)

なるほど。

お隣の日本銀行、開業当時(1882、明15)は永代橋のたもと、今の箱崎付近にあった。1896年(明29)に現在の日本橋本石町の川沿いに移転したそうです。「永代」から「常磐」へ。ゲンを担いだのかもしれません。

もどって、「祈りの幕が下りる時」。
こんな背景がわかってくると、「時は金なりトキワ橋」は、工事中でなければ「常磐」のほうにしてもらいたかったですね。